時事

「ミステリーズ!」にてバラードの追悼文

柳下毅一郎さんのブログにて発表されていたので油断してつい遅れてしましたが、重要なのでこちらでもご紹介をさせていただきます。 東京創元社の雑誌「ミステリーズ!vol.35 JUNE 2009」 http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488030353 こちらに、柳下さん…

SF乱学講座、お疲れさまでした。

本日、SF乱学講座09年7月:「「ナラトロジー」×「ルドロジー」――新たな角度からSFを考える」にご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。誰も来てくれないんじゃないか、と危惧していたのですが、蓋を開けると(SF大会と被っているにもかか…

ノバルガース

藤原編集室さんのページにありましたが 8月上旬刊 ジャック・ヴァンス 『ノバルガース』 (ハヤカワSF文庫 予価714円)[amazon] [bk1] だそうです。 要チェック!

『ミカイールの階梯』発売中です。

SFセミナー2009夜の部でパネルを担当させていただいた、仁木稔さんの新作『ミカイールの階梯』がついに発売になりました! 仁木さんのご厚意により、ありがたくも謹呈をいただきました。ミカイールの階梯〈上〉 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者: 仁…

RIP

http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/8007331.stm Cult author JG Ballard dies at 78 The author JG Ballard, famed for novels such as Crash and Empire of the Sun, has died aged 78 after a long illness. His agent Margaret Hanbury said the …

『快楽の館』復刊

ロブ=グリエの『快楽の館』が復刊されるぞ! しかも文庫で! これは講談社文芸文庫の『覗くひと』『迷路のなかで』路線とはまた違った、「ヌーヴォー・ロマン版007」(ミニュイ社のジェローム・ランドン曰く)の快作! 『大洪水』に続いて、よくやった!…

村上春樹スピーチ

びじうさんが、訳して下さいました。僕は彼の小説で激賞するものは「パン屋襲撃」『羊をめぐる冒険』『ねじまき鳥クロニクル』あたりなので(あ、いや、エッセイだけど『遠い太鼓』も好き)、どちらかといえば、今は翻訳の方に興味があるくらいなのですが、 …

結果発表

第4回日本SF評論賞の受賞作が公開されました。 http://www.sfwj.or.jp/hyoron.html ご覧になったらわかるのですが、今回は敗退しました。 原因はただひとつ、僕の完全な力不足です。 負けたことによって、自分には何が足りないかがはっきりしたので、じっく…

第4回日本SF評論賞の最終候補となりました。

少し迷いましたが、既に発表がなされているようなので、黙っているとかえって不自然かと思い、書きます。 出先から帰ってきて朱鷺田祐介さんのブログ「黒い森の祠」を見ると……。 見出しに「SF評論賞最終選考に岡和田晃氏」とあってのけぞったのでした。 日本…

バリントン・J・ベイリー逝去

ローカスオンラインに訃報が。腸癌の合併症だって。ううう、すげぇ哀しい。涙でちった。脳内が鉋でガリガリ削られるような作品ばかりだが、この人の奇想とセンスがすごい好きなのですよ。 ベイリーの『禅銃〈ゼン・ガン〉』はこちらに簡単な批評があります。…

帰省してました。

所用で北海道に帰省しておりました。 実家のある北海道某所は、しとしとと雨が降るなか、あまりにも静かで、タルコフスキーの映画を地で行っておりました。 ものすごく寒い、とつい感じてしまいました。 僕が東京の水に馴染んでしまったということでしょうか…

誕生日でした。

27歳になりました。27歳になったということは、本格的にものを書いて生きていこうと決心してから、2年が経過したということです。 これからも変に賢しくならず、誠実かつスピーディに動いて行くけたらと思います。 どうぞ、今後ともご支援のほどをよろしくお…

復活しました。

慌しくてブログをする余裕がなく、管理の余裕がないまま放置するのが嫌だったので、しばらく充電のためのお休みを頂いておりましたが、無事、復活のほどと相成りました。 (ご心配もおかけしたようで、暖かいメールもいただきました。ありがとうございます!…

アレクサンドル・ソルジェニーツィン逝去

今年は本当に訃報の多い年で、ついにアレクサンドル・ソルジェニーツィンも亡くなってしまいました。 『イワン・デニーソヴィッチの一日』は私が文学に開眼する契機となった思い入れのある作品です。 最近も折に触れ、『収容所群島』を何度となく読み返して…

向井豊昭逝去

既に『早稲田文学』のサイトにも出ていますが、6月30日朝、肝臓癌のため逝去。 20代の頃、結核を治療する際に受けた輸血が原因で癌に罹患し、今年に入ってからかなり容体が悪化していたとのことです。 そのような状況のなか、新刊『怪道をゆく』が出せるとこ…

N.ロビン・クロスビー逝去

『ハーンワールド』/『ハーンマスター』のデザイナーが逝ってしまった…。 ご存知ない方のために。 『ハーンワールド』ってこれです。 13世紀ブリテン島をモティーフにした読みやすく、それでいて精緻極まりない設定。 プレートテクトニクス理論をきちんと押…

ディッシュ逝去、その2

ラファティ者のらっぱ亭さんに教えていただいたのですが、「ニューヨーク・タイムズ」に、ディッシュの訃報について、かなり詳しく触れられているようです。 ただ、ディッシュ論を書いていた身としては、あまりにも心が痛む話なので、このブログには原文は貼…

トマス・M・ディッシュ逝去

ローカスオンラインにて、トマス・M・ディッシュの訃報が伝えられました。 Death: Thomas M. Disch SF author, critic, and poet Thomas M. Disch, born 1940, died July 4, 2008, of suicide in his New York City apartment. Ellen Datlow reports that Di…

秋葉原通り魔事件その2

やっぱりニアミスしかけた身としてはちょっと気になるところなので、各誌の報道を見て、少し秋葉原の事件について考えてみる。 そもそもこの事件は、あまりにも阿部和重の小説『ニッポニア・ニッポン』みたいで気味が悪い。聞いた話では、阿部和重の『シンセ…

秋葉原通り魔事件

世間はこの話題で持ちきりのようですが、実はこの事件の現場、イエローサブマリン秋葉原RPGショップの目の前ですね。 実は事件当日は、「Secret Struggles in Sharn」でもお馴染みの面子との『ダンジョンズ&ドラゴンズ』キャンペーンの日でした。 いつも使…

あるポルノグラファーの死

今出ている『新潮』6月号に、浅田彰の手になるアラン・ロブ=グリエの追悼文「あるポルノグラファーの死」が載っていた。これがあまりに見事。『早稲田文学』復刊第1号に掲載されている「タキシードの男」的な典雅さはなく、あくまで下世話で週刊誌的な文章…

Speculative Japanのブログロールに加えていただきました

拙ブログ「Flying to Wake Island」ですが、分不相応なまでのご評価をいただいた結果、なんとニューウェーヴ/スペキュレイティヴ・フィクションのサイトSpeculative Japanのブログロールに加えていただけることになりました。 マイペースで好き勝手、混沌を…

『怪道をゆく』

向井豊昭さんの7年ぶりの単行本『怪道をゆく』(太田出版)が無事、出た模様。 そしてなんと、ウチにも1冊送っていただいたのでした。 怪道をゆく作者: 向井豊昭,早稲田文学会出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2008/04/19メディア: 単行本購入: 3人 クリッ…

ゲームマーケット2008

アナログゲーム者の春の祭典「ゲームマーケット2008」に、Pressとして参加してきました。ゲームのイベントの取材なので、ゲームをいっぱい遊んできました。 詳細は気合を入れて雑誌でレポートするため、ここでは触れません。 が、たくさんの人とお話でき、ゲ…

SFファン交流会に初参加

週末はタスクの合間を縫って、原宿にて開催された、SFファン交流会なるイベントに初参加してきたので、簡単にレポートしよう。 今回のコンセプトは、国書刊行会の叢書『未来の文学』を中心に、60年代〜70年代SF(いわゆる「ニューウェーヴSF」)についてじっ…

『パルチザンの理論』復刊

id:phlebasさまから教えていただいてわかりました。 かつて復刊運動のようなものをやったこともある、カール・シュミットの『パルチザンの理論』がめでたく復刊する模様です! 復刊ドットコム に詳しく出てます。 現代史としても、現代思想としても読める稀…

『早稲田文学 復刊第1号』到着。

追悼、アラン・ロブ=グリエ特集! クロード・シモンの『農耕詩』の抄訳! 待ってたぜ、たまげたぜ! 早稲田文学1作者: 川上未映子,蓮實重彦,中原昌也,福嶋亮太,芳川泰久,島田雅彦,水谷真人,大杉重男,田中りえ,萩山洋文,アランロブ=グリエ,篠山紀信,早稲田文…

『堕落の書:トゥーム・オヴ・コラプション』到着。

堕落の書:トーム・オヴ・コラプション (ウォーハンマーRPGサプリメント)作者: ロバート・F・シュワルブ,待兼音二郎,鈴木康次郎,阿利浜秀明,見田航介,杉山恒志出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2008/04/04メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 29回こ…

『Speculative Japan』に拙稿が掲載されました。

先日、このブログに書いたバラード『夢幻会社』に関する批評ですが、なんと、ニューウェーヴ/スペキュレイティヴ・フィクションのサイト、『Speculative Japan』に、掲載をいただきました。 身に余る光栄です。ありがとうございます!http://speculativejap…

川村二郎逝去

享年80歳。私にとっては、ヘルマン・ブロッホの『ウェルギリウスの死』の翻訳者としての仕事がいちばん大きいですね。 『ウェルギリウスの死』はものすごい小説だ。 しばしば映像関連でのみ取りざたされるドイツ表現主義が、ドイツ・ロマン派の正嫡の子であ…