「ナイトランド・クォータリー03 愛しき幽霊(ゴースト)たち」に「H・P・ラヴクラフトと煉獄の徴候――レ・ファニュ、ストーカー、アイリッシュ・ヴァンパイア」を掲載いただきました。

 怪奇幻想文学専門誌「ナイトランド・クォータリーvol.03 愛しき幽霊(ゴースト)たち」に、新作批評「H・P・ラヴクラフトと煉獄の徴候――レ・ファニュ、ストーカー、アイリッシュ・ヴァンパイア」を掲載いただきました。ラヴクラフトのレ・ファニュ受容について調査し、そこから『吸血鬼ドラキュラ』に対する批評的応答にまで視座を広げ、木原誠の『煉獄のアイルランド』の理論を用いて『クトゥルフ・ダークエイジ』の達成を考えています。『クトゥルフ・ダークエイジ』については、本論のためにシナリオThe Vampire of Schwarzbrunnゲームマスターし、その経験が反映されていると思います。自信作ですので、どうぞご笑覧下さい。
 なお、意味は通ると思いますが、一点訂正事項があるので記しておく次第です。

▼P.22、中央段、後ろから5行目
×初見を含め、

○所見を含め、


ナイトランド・クォータリーvol.03 愛しき幽霊(ゴースト)たち

ナイトランド・クォータリーvol.03 愛しき幽霊(ゴースト)たち

「TH(トーキング・ヘッズ叢書)」No.64に「「死と隣り合わせの世界で、「感情と意志の交錯」を追体験――『ストームブリンガー』第二版と、伏見健二「紫水晶と鮮血」」ほかを掲載いただきました。

 発売中の「TH(トーキング・ヘッズ叢書)」No.64「「ヒトガタ/オブジェの修辞学」の「FLEA MARKET」コーナーに、「死と隣り合わせの世界で、「感情と意志の交錯」を追体験――『ストームブリンガー』第二版と、伏見健二「紫水晶と鮮血」」を掲載いただいています。JGC2015での『ハーンマスター』体験会に作家の長谷敏司さんが来てくださったという逸話から、ケン・セント・アンドレとスティーヴ・ペリンがデザインしたロールプレイングゲームストームブリンガー』第二版を用いて、ゲームデザイナー・伏見健二さんの商業デビュー作「紫水晶と鮮血」をプレイを通じた考察記事につながっていきます。
 『ストームブリンガー』のプレイヤーには作家の片理誠さんがゲスト参加。関連資料としては、同じく伏見健二さんの「戦えば死がくる」をご参照ください。ある古参ゲーマーの方から、「RPGの記事を読み、こんなに胸が熱くなったのはずいぶん久しぶりです。/すばらしい作品をありがとう。」というコメントを頂戴しました。
 なお、一箇所ミスがありました。お詫びして訂正いたします。

▼P.190
×阪大RPG研究会

○関大RPG研究会

 また、TH特選街のコーナーでは、「ユライ・ヘルツ監督『火葬人』+カレル・イェシャートコ写真展」のレビュー、奥谷道草『オモシロはみだし台湾さんぽ』のレビュー、「安田均監修、河野裕友野詳秋口ぎぐる柘植めぐみ著『ブラックミステリーズ 12の黒い謎をめぐる219の質問』のレビューが掲載されています。
 さらには、田島淳さんの「氷川霧霞編『TRPGシナリオ作成大全』Vol.5レビュー」、高槻真樹さんの特集記事「わたしのものではないわたしの身体〜レム&クエイ兄弟版「マスク」比較」の監修(お手伝い)をそれぞれ担当させていただきました。いずれも、とても力の入った記事です。

オモシロはみだし台湾さんぽ (散歩の達人POCKET)

オモシロはみだし台湾さんぽ (散歩の達人POCKET)

「図書新聞」2015年11月14日号に「〈世界内戦〉下の文芸時評 第9回 虐殺の言語学と、批評が取り組む「来るべき未来の病」」が掲載されています。

 本日発売される「図書新聞」2015年11月14日号に「〈世界内戦〉下の文芸時評 第9回 虐殺の言語学と、批評が取り組む「来るべき未来の病」が掲載されています。どうぞご笑覧ください。取り上げた作品は以下の通り;

入江公康「屍を乗り越えて進む非常勤――非正規の一部隊としての」(「現代思想」)
隠岐さや香「簿記とシェイクスピア 「人文社会科学系批判」言説によせて」(「現代思想」)
・高橋有機子「恐竜たちは夏に祈る」(新潮新人賞受賞作)
・黒名ひろみ「温泉妖精」(すばる文学賞受賞作)
・荒木優太「反偶然の共生空間――愛と正義のジョン・ロールズ」(群像新人評論賞優秀作)
・友田健太郎「〈僕〉の忠義――吉田松陰書簡の一人称を巡って」(「三田文学」)
・高原到「ケセルの想像力」(群像新人評論賞優秀作)
・モニク・ダヴィド=メナール『ドゥルーズ精神分析』(財津理訳、河出書房新社
藤元登四郎『〈物語る脳〉の世界 ドゥルーズガタリのスキゾ分析から荒巻義雄を読む』(寿郎社
・宮内悠介『エクソダス症候群』(東京創元社

 その他、鎌田哲哉有島武郎のグリンプス」、佐藤亜紀『小説のタクティクス』、伊藤計劃虐殺器官』および『ハーモニー』にも言及いたしました。
 【2015/11/09追記】本文に一点、ミスがありました。

×「独立研究者」

○「在野研究者」

 お詫びして訂正させていただきます。

新潮 2015年 11 月号 [雑誌]

新潮 2015年 11 月号 [雑誌]

すばる 2015年11月号

すばる 2015年11月号

群像 2015年 11 月号 [雑誌]

群像 2015年 11 月号 [雑誌]

三田文学 2015年 11 月号 [雑誌]

三田文学 2015年 11 月号 [雑誌]

ドゥルーズと精神分析

ドゥルーズと精神分析

「ナイトランド・クォータリー」vol.02 邪神魔境に「ケルトの原像と、破滅的ヒロイズム」を寄稿いたしました。

 幻視者のためのホラー&ダーク・ファンタジー専門誌こと「ナイトランド・クォータリー」は、今では珍しくなった怪奇幻想文学の翻訳を扱う雑誌です。vol.01「吸血鬼変奏曲」に続くvol.02「邪神魔境」では、ロバート・E・ハワードやウィリアム・ホープ・ホジスンをフィーチャーしています。クトゥルー神話の冒険小説性にスポットを当てた特集となっていますね。
 こちらに「ケルトの原像と、破滅的ヒロイズム――フィオナ・マクラウドRPGから、ロバート・E・ハワードの“昏さ”を捉える」を寄稿いたしました。ヒロイック・ファンタジーの淵源にまで遡行し、そこから『クトゥルフ神話TRPG』や『ウォーハンマーRPG』にも通じるケルト性について論じたコラムとなります。

ナイトランド・クォータリーvol.02 邪神魔境

ナイトランド・クォータリーvol.02 邪神魔境

 なお、『かなしき女王』(沖積舎)の書影に「1970」とありますが、こちらは「1989」の間違いです。お詫びして訂正させていただきます。

 書影の「ないとらんど通信」は定期購読社向けの特典です!

「すばる」2015年9月号に青木淳悟『匿名芸術家』の書評を寄せました。

 「すばる」2015年9月号に、青木淳悟『匿名芸術家』の書評「「饒舌なスフィンクス」からの挑戦状」を寄稿いたしました。わかる人は、このタイトルだけで何に引っ掛けたかがわかる、はず! また、扱うテクストの性質上、私の書評も「青木淳悟――ネオリベ時代の新しい小説(ヌーヴォー・ロマン)」(『社会は存在しない』所収)の延長線上にある仕事となりました。加えて書いておくと、本稿は横道仁志さんのジーン・ウルフ『新しい太陽の書』レビュー(「SFマガジン」2015年6月号)に一部インスパイアされた部分があり、同時に返歌にもなっていることを、感謝の気持ちを込めて添えておきます。
 なお、本稿には一箇所、以下のようなミスが出ています。


●P.417、中央段、13行目
×権威【るび:オーソリリティ】

○権威【るび:オーソリティ


 確認したら入稿したもとの原稿では合っていたので編集過程上のミスかと思われますが、書評の内容からして、題材が招いた“引っ掛け”なのかもしれないと、不謹慎にもつい思ってしまいます。

すばる2015年9月号

すばる2015年9月号

匿名芸術家

匿名芸術家

「TH(トーキング・ヘッズ叢書)」No.62「大正耽美」のエラッタ

 「TH(トーキング・ヘッズ叢書)」No.62「大正耽美」の「特選品レビュー」について、イベントレポートの年次がずれていましたので、こちらで訂正させていただきます。関係各位にこの場を借りてお詫び申し上げます。

▼p.224
日本デジタルゲーム学会、遊戯史学会共催
ゲームデザイン討論会――公開ディスカッション
奥野かるた店、14年3月14日

※15年3月14日が正しい日程

▼p.225
66現代詩プロジェクト・現代詩手帖協賛企画
SF*詩ナイト――宇宙叙事詩『アニアーラ』刊行記念
6次元、14年3月20日

※15年3月20日が正しい日程

「現代詩手帖」2015年8月号に「北限で詠う詩人たち、「途絶えの空隙」とそこからの飛翔」を寄稿しました。

 「現代詩手帖」2015年8月号の「【特集】戦後70年、痛みのアーカイヴ――いまを生きるために」へ、「北限で詠う詩人たち、「途絶えの空隙」とそこからの飛翔」を寄稿いたしました。“北限=辺境”をテーマに、佐々木昌雄、パウル・ツェラン、堤寛治、新谷行、盛義昭、向井豊昭、向井恵子、そして林美脉子について論じました。ツェランを除き、すべて、詩壇からは、黙殺されてきた詩人たちです。また、橋本真理の佐々木昌雄論、石和義之の吉田一穂論、法橋和彦の小熊秀雄論といった批評も援用いたしました。
 なお、引用した佐々木昌雄の詩については、マーク・ウィンチェスターさんのご協力により、初出との整合性を確保することができました。この場を借りてマークさんにお礼申し上げます。
本文でミスがあります。「ノッマカプ」と記した部分はすべて、「ノッカマプ」との間違いです。謹んで訂正いたします。