『ダンジョンズ&ドラゴンズ』リプレイ、「Secret Struggles in Sharn」


 『Role&Roll EXTRA Lead&Read Vol.1』が1月31日発売されます。
 こちらはアナログゲーム専門情報誌『Role&Roll』(アークライト/新紀元社)の別冊で、ロールプレイングゲームのリプレイなど、読み物記事に特化した仕様になっております。
 安田均先生の『六門セカンド』(やはり安田先生には足を向けて寝られません。今日もトマス・ディッシュの小説『334』を読んでいて、安田先生の解説にぶち当たりました。どんだけ守備範囲広いんだ)。
 そして、内山靖二郎先生の『クトゥルフ神話TRPG』(リプレイ『白無垢の仮面』にはマジで惚れました。この本から学んだことは計り知れません)と、むちゃくちゃ豪華なラインナップなのですが…。


http://www.arclight.co.jp/r_r/


 不肖私、こちらに『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(『D&D』)のリプレイ「Secret Struggles in Sharn」を45ページ書いております。
 雑誌体裁で45ページなので、原稿用紙換算ではだいたい220枚(!)はあります。
 超豪華ボリュームの大長編リプレイです!


 タイトルからピンと来た方もいるかもしれませんが、このリプレイ、『D&D』の最新ワールド・エベロンを舞台にしております。
 エベロンとは、『指輪物語』(映画の『ロード・オヴ・ザ・リング』の原作)式のハイ・ファンタジーをベースに、飛空艇、大陸横断鉄道、戦闘機械ウォーフォージドなど、エキゾチックな冒険成分を溢れんばかりに詰め込んだ、非常に斬新で面白いワールドです。
 オンラインゲーム『ダンジョンズ&ドラゴンズ オンライン:ストームリーチ』の舞台にもなっていますね。


 私が15年来育んできた海外RPGへの愛を一気にぶちまけて、エベロンというワールドのエキゾティシズム・ダイナミズムをシナリオに活かすというか、そこのところの「こだわり」を形にしてみました。
 エベロンは大がかりな仕掛けがてんこ盛りな世界なので、あえて、こじんまりとしたシナリオにはしていません。
 いや、『D&D』ですから、地を這い泥水を啜るような冒険がキャラクターたちを待ち受けているのは間違いないのです。
 しかし、その背後には、エベロン世界そのものを根底から揺るがしかねない、歴史や表社会から隠された壮大な陰謀が仕組まれているのです!


 よい意味で、海外で創られた冒険シナリオや、重厚な設定のある海外SFのような、ワールドセッティングの愛とリスペクトに満ち満ちた、それでいて設定に押し潰されない、世界設定の「こころ」を汲み上げたリプレイを目指しました。
 ちなみに舞台は、エベロン世界最大の都市「塔の街」シャーンです。
 作成にあたっては、プレイグループの面々に多大な協力をいただきました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。


 また、「『D&D』ってルールの量が半端なく多いしなぁ……」と、ちょっと腰が引けている方もおられるかもしれませんが、基礎的なルールはきちんと解説したうえで、主なルール用語には、軒並み詳しい注をつけてあり、きちんと「読み物」として通用するように工夫してあります。


 ぜひともご一読を!


 ちなみにイラストは、こっちが勝手に惚れ込んでお願いさせていただいた、あの「痩せゆく男のd20」「ゆるゆるSpeak Easy」の吉井徹先生です。
 ゲラを観て私はむちゃくちゃ感激してしまいました。だってこの人、『D&D』のいちばん美味しいところをわかっているんだもん。
 それでいて、コラムなどとはまたひと味違った、吉井先生の新しい側面が見える仕様になっている。
 いやほんと、『D&D』者として最高のイラストです。


 ぜひぜひ、お手にとって観てみて下さい!


Role&Roll EXTRA Lead&Read Vol.1

Role&Roll EXTRA Lead&Read Vol.1

D&D エベロンワールドガイド (ダンジョンズ&ドラゴンズサプリメント)

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