見田航介さんの『ウォーハンマーRPG』プレイリポート、その2(〈トロールの脳漿〉亭、第1回)


 続いて、同じく見田さんの書かれたプレイリポートをご紹介いたします。
 こちらは、ホビージャパンRPGコンベンションで知り合った方々、また、WORLDWIDE D&D GAME DAY 2007を通して仲良くなった方々などと、一緒にプライベートで遊んだセッションの記録となっています。
 また、見田さんのほかにも、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などのファンタジーゲームや西洋史に通じておられ、また僕とは佐藤亜紀先生の明治大学公開講座へ継続的に参加している講義仲間でもあるからくりさん(id:karakuriShino)も、このセッションのプレイリポートを書いて下さっています。
 どうぞ、ご一緒に愉しんでいただけましたら幸いです。


 ちなみに、このセッションは、現在『GAME JAPAN』誌に連載している『ウォーハンマーRPG』リプレイ「混沌狩り」と同じく、“白狼の都”ミドンヘイムを舞台にしております。

ミドンヘイムの灰燼 (ウォーハンマーRPG シナリオ)

ミドンヘイムの灰燼 (ウォーハンマーRPG シナリオ)

■2008年6月15日 プライベート・キャンペーン


 経験点1500点もらってキャラ作成。ドワーフの傭兵→軍曹という何も考えなくていい感じの人を作成。^^;
 舞台は「混沌の嵐」直後、戦で荒れたミドンヘイム。


メンバーは


◆“赤ら顔の”ダムロム ドワーフ♂ 軍曹 “鉄肌の”グリムゴールを追ってミドンヘイムへ。


◆ハリー・ポタリー 人間♂ 中堅魔術師(光) なんか版権的にやばそうな(笑)16歳の少年魔術師。額に入れ墨が! 


◆レギウス・ライル 人間♂ 司祭(ウルリック) 眠たげな目の司祭。21歳。回復にも戦闘にも活躍。


◆グスタフ 人間♂ 古参兵 猛者を目指す頼りになる前衛。28歳。だが装備が重くて大変。


◆“好奇心猫をも殺す”マロン・レーム ハーフリング♀ 野辺巡視員 20歳(人間換算16歳くらい)の元気娘。パーティのマスコット?


◆ラルフェリアン・シルバーウッド エルフ♀ 医者 渉外使者の家を飛び出して医者に。貴重な回復役。初期所持金2gc…。



 一行が仕事の疲れを癒す酒場のシーンから開始。


 GM「えー、お酒飲んだ人いる?いたら【頑健力】テストを」


 いきなりかよ!そりゃ飲んだよ!しかし【頑】テストは成功。するとウェイターたちが腹を抑えて苦しみだす。心配して駆け寄ったラルフェリアンの目の前で、なんか気持ち悪い生物に変異!
 ダムロムは怖くて固まっていたが、レギウスがいきなりウルリックの憤怒!(クリティカル・ヒットみたいな奴ね)を出したりして退治。


 戦闘後、店の樽から水がこぼれているのを発見、何か事件に関係あるかと調べていると、混沌の生物発生の話を聞きつけたシグマー教の魔狩人・シュレーゲルが怒鳴り込んできて、パーティを怪しむ。
 誤解を解き、水のことも伝えるが、水には取り合わず


 「ふむ。よしわかった、この酒場を燃やせば問題解決だ!」


 ……あーもう、それでいいや。燃やされる前に店の仕入れリストを回収し、樽の水はウルリック神殿に調べてもらうことに。ついでに、ジョッキに汲んで持ってきたその水を野良犬に与えてみると……


 「ぐじゅるるる…」と変容。やっぱこれが原因じゃん!!


 野良犬にとってはひどい迷惑だが処分。するとエーテルの歪みから血の神コーンのレッサー・ディーモン、ブラッドレターが現出。だがダムロムが突進するとウルリックの憤怒で3連続10!いきなり40近いダメージを与えて屠る。
 (GM「ああ、ヘルブレードがあ」)


 その周りでスケイブン(鼠人間)の足跡を発見し、地下道を覗くと吹き矢で射られる! ちっ、中に居やがる!こいつらの入れた毒か!??盾を構えてもう一度覗いてみるも既に姿は無かった。


 態勢を整えて調査を進めると、水にはワープストーン(変異石)の粉末が混ぜられ、混沌変異を起こしたようだ。やはりスケイブンが関係しているのか?(スケイブンは変異石を用いた兵器や、疫病を広めたりする奴らなのだ。)
 また、仕入れリストから、酒場の食材は『収穫のガチョウ亭』から仕入れていることが判明。
 一方、レギウスがウルリック神殿に話を通しに行くと、こっちは魔狩人を怪しみ、事件はシグマー教の陰謀だと言い出す。さらにレギウスは、ちょっと目のイった司祭たちから修道会への入会を勧められる。今夜入会の儀式があるのだと。


 うーん、単に狂信的な人なのか、回収した水を舐めちゃったりしたのか……??


 答えを濁し、シグマー神殿とも話し合って対処して欲しいと伝えて宿に戻ると……外で喧騒が聞こえ、調べに行くとウルリック司祭がシグマー神殿に怒鳴り込みに行ったという。おいおい。さらにその帰りの路地裏で、シュレーゲルからクロスボウ・ピストルを向けられる。


 「ずいぶん楽しい事をしてくれたじゃねえか」


 パーティとウルリック教団への怒りを燃やすシュレーゲル。
 マロンがウルリック司祭の行動はこちらもいぶかしんでいること、彼らが水を飲んで混沌に毒されているだけかも知れないことなどを伝える。


 「なるほどなるほど……つまりどちらにしても、奴らは混沌に毒されてるんだろう?」


 だめだ、こうなると魔狩人は話が通じねえ(笑)
 仕方が無いので、今夜レギウスと共に修道会の入会儀式に潜入、混沌に毒されている証拠を探るのに同行してもらうという線で話をつける。
 「証拠」を認定するのがシュレーゲルなのが激しく不安ではあるが……。


 スケイブンが絡んでいるかもしれないので、ハリーはランタンに「清めの光」呪文を掛け、(この炎の照らす範囲の者は病気に冒されなくなる)ウルリック司祭に話をつけて見学者としてレギウスの入会儀式に入れてもらう。
 すると儀式場では……なんか髑髏っぽい紋様がかかれた魔方陣があり、その上には猿ぐつわをされ縛られた『収穫のガチョウ亭』の看板娘が!!
 いやいやいや、これもうアウトじゃね!???


 魔法陣上の娘に迫るウルリック司祭(?)2人。耐え切れずに飛び出すマロン。


 「儀式の邪魔をするな!貴様らの血も血の神に捧げん!」


 ああ、自分で白状しちゃったよ!というわけで戦闘に。1人目の司祭を倒すと、その血が魔法陣にかかり、脈動を始める。やばい!この上で倒しちゃまずそうだ!!
「追いやり」などを駆使してもう1人の司祭を離れた所で倒そうとしていると……


 「この混沌がァーー!!」


 シュレーゲルが突進してきて2人目を殺してしまう。バカーーー!!


 「おお、我が血より現れよ、ブラッド・サースター……」


 司祭の今際の言葉と共に血を浴びて活性化する魔法陣。ブラッド・サースターはコーンのグレーター・ディーモンです。こいつはやべえぜ!
 グスタフが魔法陣を破壊しようとハルバードを振り下ろす!と、傷から出た瘴気により髪と肌が真っ白に!!
 ダムロムも同じく破壊を試み、こちらは左腕が6時間ねじれた格好で固まってしまう。
 そこにマロンがハリーの「清めの光」の掛かったランタンを奪い、魔法陣に投げつける!


 破壊された傷に清めの炎が周ると、魔法陣は光を失っていく……。


 最後に残ったウルリックの聖別司祭(??)を倒し、めでたしめでたし……


 と思ったら、聖別司祭の使っていた斧が戦士たちに語りかけてくる。「力が欲しくば、我を手に取れ……」ふらふらと寄っていってしまうグスタフとダムロム。
 しかし、かつて混沌に家族を殺されたグスタフはこれを拒絶。ダムロムはふらふらと拾いそうになるが、一足先に……


 「そうか、俺は混沌が倒したかったんじゃない、力が欲しかったんだ!!」


 拾い上げるシュレーゲル。わあい!
 妖刀に操られたシュレーゲルを仕方なく攻撃、気絶くらいで済ませられれば良かったんだがバックリと頭を割って殺してしまう。……まあ、仕方ないか……。


 再び落ちた斧をラルフェリアンが布で厳重にくるみ、シグマー神殿に持っていくことに。
 また、助け出した『収穫のガチョウ亭』の看板娘は……ちょっと怖さのあまりアル中になったりしたが……儀式で起きたこと、食材にワープ・ストーンが混ぜられたことを証言、地下道と共に当局が調査に乗り出すことになった。


 という感じのところで、シナリオ終了。
 『Game Japan』誌のWHリプレイでフレイザーの活躍を見ている人はわかると思いますが、岡和田さんの操る魔狩人はたまらなく素敵です!(笑)
 パーティの皆さんも、ありがとうございましたー。