
魔界の地下迷宮―グレイルクエスト〈03〉 (Adventure Game Novel―グレイルクエスト)
- 作者: ハービーブレナン,J.H. Brennan,日向禅,フーゴハル
- 出版社/メーカー: 創土社
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 単行本
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2006年4月の前作から、2年8ヶ月ぶりの新刊ですよ!
あ、これ、最高にCOOLなJ・H・ブレナンのゲームブックです。入りやすい作品なので、ぜひ読んでみて下さい。
世間では、ゲーム的リアリズムなんて言葉が流行っているようですが、流行の言葉を借りれば、さしずめこの本はゲーム的マジック・リアリズム。ゲーム的リアリズムなんていうくだらないものより、面白さは当社比20倍。
ゲームの形をとった、すぐれたマジック・リアリズム文学です。
いや、これはまじめな話で、僕は「自然主義的リアリズム」をあれこれ批判しようとするのならば、まずはその前にマジック・リアリズムこそを考えるべきだと思うのですよ。
「自然主義」というのは観念の言葉、言うならば誤謬です。というか自然って何? そんなのわからないでしょ。それゆえ自然⇔ゲームなんていう単純な二項対立はできないわけです。
自然は混沌としてて、わけがわかりません。科学はそのわけのわからなさを測るひとつのものさしでした。しかし、自然を見る人間そのものの眼というものも、またあります。例えばゲーテは人間というアプローチから自然に接近しました。人間の生身から、わからないところからこそ、考える必要があるというわけです。
そうした、リアリズムとゲームの関係を考えるうえでの最良のテクストのひとつが、このブレナンの本だと僕は思っています。
そもそもブレナンって誰? という方は、こちらをご覧下さいまし。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/tokeneko/dungeon/14_grailquest.htm
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/4314/top.htm
HUGO HALL氏による
ソード社のサカイ氏によりますと、
11/26に各取次さんに搬入手続きをしたものの、
書店に出回るのは12/10くらいになるそうで
ございます。
との書き込みが某所の掲示板でなされておりましたが、ショップ(ゲームショップ)によってはもう出回っているところもあるらしい。
やられたぞ、ピップ! 探しに行かなければ!