第5回日本SF評論賞の贈賞式でした


 本日は井口健二さんを励ます会、そして第5回SF評論賞の贈賞式でした。
 同居人や親族をはじめ、SF関係者のみならず、RPG関係の方々や「幻視社」をはじめとした文学繋がりの面々も来てくれました。
 わざわざお時間を割いて駆けつけていただきました、青木摩周さん、安藤魚晴さん、池田雄一さん、上田明さん、岡田伸さん、榊原大祐さん、佐藤雄亮さん、塩野友美さん、鈴木康次郎さん、滝野原南生さん、立花眞奈美さん、東條慎生さん、朱鷺田祐介さん、仁木稔さん、畠山望さん、星野英樹さん、堀内裕之さん、待兼音二郎さん、見田航介さん、渡邊利道さん、吉原大輔さん、八代嘉美さん、柳田真坂樹さん、夜明ちかしさん、ほか皆さん(五十音順)、どうもありがとうございました*1


 スタッフ側として働かれた方々、また選考委員の方々にもお礼申し上げます。
 新井素子会長をはじめ、SF作家クラブの皆さま、早川書房の皆さまへも感謝申し上げます。


 また、お仕事・ご病気等の都合で参加はできないけれどもとお断りいただいたうえで、暖かいお言葉をいただきました方々、メールなどで祝辞を寄せて下さった皆さま、守備範囲や関心分野等の事情を加味し(あるいは関東から離れた場所へお住まいだということで)お誘いを見合わせていただいた方々へも、今まで見守って下さったことへお礼を申し上げます。


 皆さまをどこまでフォローできたか甚だ心許ないのですが、本当にありがとうございました。



 笙野頼子さんからは、会場宛てに大きな花束をお送りいただきました。
 ありがとうございます。
 礒部剛喜さん、海老原豊さん、宮野由梨香さん、石和義之さんら、SF評論賞の受賞者の面々とも改めてご挨拶をさせていただきました。井口健二さんにもご挨拶をさせていただきました。


 スピーチは、想いが伝わったということご意見を複数いただき、ほっとしております。
 大森望さんのGhost Soundによると……。


「日本SF評論賞、選考委員を代表して瀬名秀明が選考経過を説明。去年の荒巻義雄とは対照的にどんどん誉める。各候補作の特徴をわかりやすく説明する完璧なプレゼン。受賞者挨拶は予想通りたいへん長かったw もっとも岡和田くんは主に伊藤計劃と「虐殺器官」の話だったのでまあ許されるレベルか。」


 だとのこと。


 私たちが直面しているシニシズム、フィクション、虐殺、戦争の問題*2、そして何より伊藤さんについて語らせていただきました。そのための場を設けていただいたことに感謝しております。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)



 同期の高槻さんとは、初対面だったのですが、メールなどでやりとりをしていたのでまったくはじめてという気がしませんでした。
 半ば自然発生的に、フィリップ・キュルヴァルの『愛しき人類』の会を結成することにしました。
 これは、私と高槻さんとが、まずキュルヴァルの話で意気投合したことによっています。
 ご存知ない方は、ぜひお読み下さい。以前Ghost Soundで大蟻食先生とも同書について話して盛り上がったということもあり(笑) 隠れファンの多い名作です。そもそもウェルペック以前のフランスSFが現状、日本であまり話題にならないのは寂しいですね。あるとしてもビュトールくらいか……。でもあまりにも寂しすぎるでしょう。*3

愛しき人類 (1980年) (サンリオSF文庫)

愛しき人類 (1980年) (サンリオSF文庫)



 色々書くべきことはありますが、個人的にとりわけ嬉しかったことを挙げるとしたら、山野浩一さんに、目を輝かせてお褒めいただいたことですね。荒巻義雄さんが『虐殺器官』はおろか、「屍者の帝国」をも激賞されていたのも印象深くありました。
 SFセミナーへお声をかけていただいた立花さん、そして巽孝之さんや小谷真理さんが、我がことのようにお喜びいただいたのも感慨深いです。ヒロイック・ファンタジー好きの小谷さんへ戦鎚傭兵団を紹介できたのも嬉しい限り。
 それと司会を務められた井上雅彦さんからは、持参した思い入れの深い本(『黒衣の武器商人(アイテム・ディーラー)』)に図々しくもサインをいただいてしまいました*4……。
 あと、私は瀬名秀明さんが昔、某誌に書かれていた英語小説朗読テープの方法を大いに参考にしていたので、そのことについてもお礼申し上げました。
 乙部順子さんからは『小松左京マガジン 第36巻』を謹呈いただきました。ありがとうございます。
 うちの母はSFを読みませんが、小松左京の話は通じるのですよ。なお、同誌の対談や井口健二さんのSF映画評論を堪能させていただきました。

小松左京マガジン 第36巻

小松左京マガジン 第36巻



 今まで応援をいただいた方々、ご指導いただきました皆さま、育てていただきました各出版関係の皆さま、家族、そして何より伊藤計劃さんへ最大限の感謝を捧げます。



 取り急ぎ、簡単ですがご報告です。いずれ「S-Fマガジン」にレポートが出ると想います。


追記:10/02/06加筆
追伸:
朱鷺田祐介さんがブログで取り上げて下さいました。ありがとうございます。
http://suzakugames.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-5126.html


・k-takahashiさん、いつも暖かいお言葉をありがとうございます<ブクマコメント


森下一仁さんがブログで取り上げて下さいました。ありがとうございます。
http://nukunuku.blogzine.jp/nukunuku/2010/02/post_9cee.html


渡邊利道さんもブログでレポートを書いて下さいました。ありがとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/wtnbt/20100205

*1:こういう場に来て下さった方のお心遣いを大事にしようと思いまして、記録させていただいておりますが、もし気になる方々はご連絡下さい

*2:本日の動画エントリなどもご参照下さい

*3:キュルヴァルについては山野浩一さんの言及が! http://yamanoweb.exblog.jp/13667048/

*4:井上雅彦さんによると、なんと同書は「ナラトロジーにこだわっていた時期に書いた本」という貴重なお言葉をいただきました