SFセミナー2010、お疲れさまでした。
5月1日はSFセミナーの合宿企画で「樺山三英と一緒に、樺山三英の小説を語ろう」といったパネルで、樺山さんとサイトウさんと一緒に発表をしてきました。
特にサイトウさんの存在論とジェンダーに絡めたレジュメや発表の内容が素晴らしく、来られなかった人にもぜひお見せしたいくらいです*1。
- 作者: 樺山三英,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/10/20
- メディア: 文庫
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続いて、「帰ってきた新鋭SF評論家パネル」にパネリスト参加。
ぎりぎりまで参加できるかどうかわからなかったため、「帰ってきた新鋭SF評論家パネル」の告知ができなかったのですが、パネルの内容は、司会の八代「IPS細胞」嘉美さんのタイムキーピングに則り、各パネリストが担当する小説作品の要約(2分)・評論(6分)をし、用いた理論書を紹介し、質疑応答2〜3個を受けるといった内容でした。
私は大森望さん編集のアンソロジー『NOVA』より、伊藤計劃「屍者の帝国」についての発表をさせていただきました。
傍証に用いた理論書は、メインのものがアンソニー・バージェス『1985年』、サブがマイクル・ポンスミス『キャッスル・ファルケンシュタイン』となります。この成果については、フィードバックを踏まえたうえで、どこかに簡単な論文としてまとめたいと思っています。
夜中は横道仁志さんや三五千波さんらを誘って、私が翻訳に参加したボードゲーム『ケイオス・イン・ジ・オールドワールド』を夜通しプレイしておりましたとさ。
あとは、会場で販売されていたチャールズ・ストロスの翻訳同人誌『雪玉に地獄で勝算はあるか?』が販売されていたので購入しました。
こちら、ウェブでも買えるみたいですが、http://www.hal-con.net/?id=104&lang=ja (おそらくは)版権フリーの短編を3本選んで訳出したものに、日本滞在記を書き下ろしで収録し、大森望さんの解説も入っています。
早川書房の許可を得たうえで、銀背を(最後の「SFマガジン」の広告まで含め)再現しているところもポイント高し。それにしても80年代、チャールズ・ストロスが「White Dwarf」に『アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』の記事を書いていたとは知りませんでした。
*1:ただ発表の内容については、「Speculative Japan」に記録を載せたいと思っています。