ボードゲーム情報誌「GAME LINK」3号が発売されました!
「GAME LINK」には毎号、付録ゲームが付くのですが、今回は日本で最初のゲームデザイナー、鈴木銀一郎さんの「ウルフレンド・サーガ」が収録されています。
・その他、記事内容はこちらをどうぞ。
http://sthem.com/gamelink/current.htm
そして、お馴染みの連載「戦鎚傭兵団の手柄話」の第2回が掲載されております。
「中世の暗闇から這い出した俺たちが、アナログゲームをぶった斬る!」と題されたこの連載は、ボードゲームやRPGがさらに面白くなる、ハードコアな薀蓄や背景情報をお届けするというコンセプトの連載でございます。
今回は私がメインの本文を担当いたしました。
目印はこの似顔絵をどうぞ。
さて、ボードゲームの多くは歴史的な事象を背景としています。
単に雰囲気作りのために利用するだけではなく、ゲームシステムの根幹に関わる重要なモチーフが、歴史や神話、あるいや科学などから用いられているわけですね。
かつて『クロちゃんのRPG千夜一夜』という、ゲームにまつわる四方山話をまとめた連載が存在しましたが、「戦鎚傭兵団の手柄話」はその21世紀版を目指しています。
思えば、私は高校時代、高山宏と池内紀の洗礼を受けて、フィクションの楽しさに目覚めたタチです。尽きぬ事なきマニエリスム、迷宮の中を彷徨うがごとき物語の探検に、大いに心躍らせた人間です。願わくば、この面白さを読者の皆さまと分かち合えたら、と思っております。たまに誤解されるのですが、私にとってはアナログゲームの記事を書くのも批評の実践だったりするのです。
- 作者: 高山宏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/07/11
- メディア: 文庫
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今回のお題は、ずばり「政治とゲーム」。
「神と見まがう南米の独裁者たち」、「(旧)共産圏も忘れちゃいけない」、「倫理的勝利の結果」、「ヒストリカル・マルチも遊ぼう!」という4つのサブタイトルのもと、「政治」ネタのボードゲームと、その文化的背景を濃ゆ〜くご説明させていただいております。ぜひご覧下さいませ!
なお、「戦鎚傭兵団の手柄話」には、毎回、「おれらの戦利品」という、一見ゲームとは無関係そうに美恵ながら、実は根幹部分でゲーム魂を持っているフィクションを取り上げるコーナーもあります。今回はなんと、我らが鞭打苦行者・待兼音二郎さんが、ゲーマー観点からミロラド・パヴィッチ『帝都最後の恋』を紹介しています。
そう、『ハザール事典』のあのひとですよ!
- 作者: ミロラドパヴィッチ,Milorad Pavic,三谷惠子
- 出版社/メーカー: 松籟社
- 発売日: 2009/05
- メディア: 単行本
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- 作者: ミロラドパヴィチ,Milorad Pavic,工藤幸雄
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1993/05/01
- メディア: 単行本
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- 作者: ミロラドパヴィチ,Milorad Pavic,工藤幸雄
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1993/05
- メディア: 単行本
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その他、「GAME LINK」内でお勧めの記事は……。小野卓也さんの「最新ゲーム事情」ですね。これは、主にドイツのボードゲームの市場の動向や、興味深いトピックを豊富な数値的裏付けとともに紹介しているコーナーです。
アナログゲームはもはや、単なる商品の枠を超え、文化として認められつつあります。「GAME LINK」はそうした最新の動向に――世界的な視野を崩さず――注目している点において、今後も目が話せない雑誌でしょう。
また、僭越ながらわたし、「GAME LINK」内に個人でもう一箇所、記事を書かせていただきました。
「No Game, No Life!」コーナーです。RPG畑からは、第1回にグレッグ・スタフォードさん、第2回に友野詳さんが書かれていましたが、この錚々たる先達のあとに書くかと思うと、正直緊張が拭えませんでした。
マイ・フェイヴァリットとして、『ウォーハンマーRPG』の面白さについて、知らない人にも伝わるように、簡単な紹介文を書かせていただいております。
合わせて、どうぞよろしくお願いします!
- 出版社/メーカー: Shoot the Moon
- メディア: おもちゃ&ホビー
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