9月26日のホビージャパンRPGコンベンションでD&Dのマスターをしてきました。

 去る9月26日、ホビージャパンRPGコンベンションで『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版のダンジョンマスターをつとめて参りました。ご一緒いただいた皆さま、どうもありがとうございました。
 今回は『プレイヤーズ・ハンドブック3』の発売記念、『プレイヤーズ・ハンドブック3』で追加されたクラス・種族を仕様したキャラクターを演じる、というもの。GAME DAY、今から楽しみです。
 http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/event/20100926hj.html こちらからDL可能です。
 DMしていて良かったのは、ライターのLapinさんがデザインしたシナリオの美観でしょうか。
『モンスター・マニュアル2』や『モンスター・マニュアル3』(近刊)の資料を的確に生かしつつ、『プレイヤーズ・ハンドブック3』の基本コンセプト、すなわち「彼方の領域」への対峙を根幹に据えながら、D&Dが下敷きにしてきた幻想文学の文脈へと優雅に接続させていたのです。
 D&Dはハワードやムアコックの世界観から強い影響を受けてきました。そして今回のシナリオ「彼方からの声」は、第4版から相補関係が鮮明となったH・P・ラヴクラフトの世界観についてのオマージュを正面から捧げた作品で、『ダンジョン・マスターズ・ガイド』に例示されたシナリオデザインの祖型にも見合う、優れた実例でした。「彼方からの声」はいずれ無料ダウンロードシナリオとなるのではないかと思いますが(もっとも、確実というわけではありません)、その際には、ぜひご一遊されることをお勧めします。

プレイヤーズ・ハンドブックIII (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版)

プレイヤーズ・ハンドブックIII (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版)

 なおサイオン、アーデントの有したサイオニクスのリソース管理の面白さには、ルール・メカニズム的な意味での清新さを感じました。数学的なモデルとして、斬新な拡張と言うか。また一方で、モンクの「移動用法」、「攻撃用法」の使い分けが、場の動きにトリッキーな変動を与えていて興味深いものがありました。
 ちなみにモンクのプレイヤーの方の出目がどうも優れなかったので、「パワー名の和訳をきちんと叫ばないからですよ」と周りでけしかけた結果、悪のりでいつもの音訳パワー名だけじゃなく、和名も添えるようにしたら命中率が上がった気がします(笑)
 いつもこのような場を提供して下さるホビージャパンさまには、正直、頭が下がる思いです。
 なお、『プレイヤーズ・ハンドブック3』の裏の惹句を見て驚きました。「もうネタ切れだろうって? とんでもない!」でした。おっしゃるとおり、おみそれしました。


 『プレイヤーズ・ハンドブック3』の追加クラスについては、こちらでプレビューを読むことが可能です。
http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/news/phb3_4th/index.html