遅くなりましたが、SFセミナー2012の合宿企画「『原色の想像力2』読書会」、および「創元SF短編賞の部屋」は無事、成功いたしました。ご参加いただきました皆様、パネリストの皆様、どうもありがとうございました。ものすごい熱気でした!
原色の想像力2 (創元SF短編賞アンソロジー) (創元SF文庫)
- 作者: 大森望,日下三蔵,堀晃
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: 文庫
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『原色の想像力2』読書会で、会場にいらした方々を含めて、一番、評価が割れたのは「Kudanの瞳」という印象です(あくまで私見)。私はこの野心は買う派。くだん文学の伝統を意識したものとして読ませられる仕掛けが冴えていました。批評家が好きそうな構成で引っ掛けられたのでは、という意見も出ましたが、これが引っ掛けであればむしろ歓迎したいとも思った次第次第です。
この『原色の想像力2』読書会は、Serious & Constructiveな企画が必要と思って開催したのですが、個人的にはかなりの手応えを感じました。その後の話題にも出ましたけれども、あるテクストについて、(おためごかしではなく)本気で議論する場がもっとあってもよいと思いました。馴れ合いがすぎてもつまらないし、過剰に市場適合的なものを目指しても小さくまとまるばかりだし、創作へのフィードバックのない好悪の表明だけでは先に続かない。
私はいま、「NW-SF」について調べているのですが、「NW-SFワークショップ」の記録を見ると、試行錯誤が多いものの打率は高かったみたいですね。こうした試みをうまく引き継げれば、ひょっとすると?
なお、松崎有理さんがデザインされた配布資料は、松崎さんのウェブサイトから無料ダウンロードできます。併せてご覧ください(http://yurimatsuzaki.com/)。