本日発売の「SFマガジン」2012年11月号に、伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』評「新たな時代の「世界文学」」を掲載いただきました。新島進さん、柳下毅一郎さんとともに『屍者の帝国』クロスレビュウに参加させていただいた形になります。
ご指名をいただいた編集部の皆さんおよび円城塔さんに、この場を借りて感謝します。自らが生まれた日に、このようなお仕事をできるとは、人生とは面白いものだとつくづく思います。それほど『屍者の帝国』は優れた作品なのです。
批評として強度ある原稿にすべく、微力を尽くしたつもりです。他のクロスレビュウ、そして円城塔さんのインタビューとあわせてお愉しみください。なお円城塔さんのインタビューでは、フョードロフや「ザ・ワン」について、きわめて興味深い指摘がなされていました。
それにしても、「日本SFの夏」というのは感慨深い副題です。「SFセミナー2009」の「若手SF評論家パネル」で、お話したことを思い出しました。その内容については「科学魔界」52号に記録が掲載されていますので、詳細はそちらをご覧いただきたいのですが、一言で言えば、私は初めて買った「SFマガジン」が、事実上の「クズSF(論争)特集」だったということです。冬の時代が終り、いよいよ攻めに入るべき時が来ました。長谷敏司さんがインタビューで言っておられますが、私も最前線で戦いぬく所存です。
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