「SFマガジン」2012年11月号に掲載された『屍者の帝国』クロスレビュウ「新たな時代の「世界文学」」に一部気になる点がありました。拙稿では、アラン・ムーアやキム・ニューマンという有名人物に加え、「ウィリアム・A・バートン」という人物に言及しました。ゲラでもそのままでしたが、これが雑誌では「ウィリアム・K・バートン」となっていたことに気づきました。おそらく何らかの手違いで、そうなったのだと思います。編集部の許可を得て、取り急ぎ、訂正させていただきます。
蛇足ながら補完いたしますと、円城塔さんによる『屍者の帝国』の「あとがき」では、
「The League of Extraordinary Gentlemen」、「ドラキュラ紀元」、「ディファレンス・エンジン」、「Cthulhu by Gaslight」などに連なるものと見ることができるでしょう。
(http://www.kawade.co.jp/empire/)
というコメントがありました。この『Cthulhu by Gaslight』の作者が、ウィリアム・A・バートンなのです。
有名なウィリアム・K・バートンも『屍者の帝国』で提示された世界観の射程には入っていることは間違いなく、その意味で厳密には間違いではないのですが、より正確には、ウィリアム・A・バートンのことを指していたとお考えいただけましたら幸いです。『屍者の帝国』にはクトゥルー神話が導入されていますが、その様式を考えるために、『Cthulhu by Gaslight』はきわめて重要です。
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Cthulhu by Gaslight: Horror Roleplaying in 1890s England (Call of Cthulhu)
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