「図書新聞」2019年10月12日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評」第五六回 敗北主義を瀰漫させる鈍感さと、振り上げるべき剣のかたち」が掲載

 本日発売の「図書新聞」2019年10月12日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評」第五六回 敗北主義を瀰漫させる鈍感さと、振り上げるべき剣のかたち」が掲載されています。
 今号は台風一五号によって千葉県南部が甚大な被害に遭ったにもかかわらず、対応よりも組閣人事とその発表を優先させた政府を批判しつつ、以下の作品に触れています。

 

今野晴貴/藤田孝典編『闘わなければ社会は壊れる 〈対決と創造〉の労働・福祉運動論』(岩波書店
・渡辺寛人「ソーシャルビジネスは反貧困運動のオルタナティブか?」(『闘わなければ社会は壊れる』)
・宮田惟史「経済システムの停滞と転換」(『闘わなければ社会は壊れる』)
山本貴光「お金のつくり方」(「すばる」)
・前澤ゆう子「医療・福祉労働の実践を通して『事件』を考える」(労働者文学賞
・宮内義富「一人ひとりを大切にする~日本の精神科医療・障害者福祉を通して考えてきたこと」(「逍遥通信」)
・白川一「日当五百円」(労働者文学賞佳作)
・篠田佳希「彩子の朝」(「民主文学」)
磯部涼の新連載「令和元年のテロリズム」(「新潮」)
古川日出男曼陀羅華X 1994-2003」(「新潮」)
玖村敦彦『日本の歩みを強く危惧する 93歳の原爆体験者からの訴え』(寿郎社
・水出みどり『泰子』(思潮社
紅野謙介編『どうする? どうなる? これからの「国語」教育』(幻戯書房
・川口隆行「国語教育と日本語教育」(『どうする? どうなる? これからの「国語」教育』)
・姜信子「極私的在日文学論」(「文藝」)
・北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(書肆侃侃房)
・倉数茂「百の剣」(「群像」)
陣野俊史「鶴鳴(かくめい)」(「文藝」)
神谷光信「井上光晴と二つの東京オリンピック」(「季報 唯物論研究」一四六~一四八号)
・八重樫克羅「原発ゴルゴン」(「白亜紀」)
・遠藤ヒツジ「暗がりの父性――エンデあるいは火の霊へ」(「白亜紀」)
・小岡明裕「閾をまたいで」(「「未定」)
・ジョリス=カルル・ユイスマンス「赤の淡彩画(カマユー)」(小岡明裕訳、「未定」)
・「テオドール・ヘルツル――ウィーンの反ユダヤ主義」(「「未定」)
・「ジーン・ウルフ一問一答」(中野善夫訳、「SFマガジン」)

 なお、今号では文化庁の「あいちトリエンナーレ」関連保護金撤回を、広く文科省の問題と捉えています。