児童文学・ミステリ作家、齊藤飛鳥さんによる「青蛙亭ふたたび」リプレイ

好評につき、齊藤飛鳥さんに「青蛙亭ふたたび」リプレイを掲載します。「傭兵剣士」リプレイとあわせてお楽しみください。

 

『幸薄きジークリットの幸運な冒険Ⅱ』

~『青蛙亭ふたたび』リプレイ~

著:齊藤飛鳥

傭兵剣士 (T&Tアドベンチャー・シリーズ7)

傭兵剣士 (T&Tアドベンチャー・シリーズ7)

 

 

0:幸薄き幕開け

私の名は、ジークリット。
エルフの女性。303歳。成人女性。銀髪金眼褐色肌の160㎝/体重55㎏。
訳あって、3年ほどガレー船にて奴隷ライフをすごし、船長のペットのベティちゃん(巨大グモ)を毎日世話するうちに、体が鍛えられ、体力度19、耐久度15、器用度19に上昇。筋肉がついた分、体重が5㎏増えた。
ただし、ベティちゃんに何度も噛まれた後遺症から、前より速度は落ちて9になっている。
おまけに、ベティちゃんとの生活は、持てる精神値をフル活用せねばならず、その甲斐あって、幸運度12、知性度17、魅力度に至っては48にもなった。これは、ベティちゃんを手懐けるために一生懸命自分磨きをした成果だ。
ただし、ベティちゃんを船室いっぱいに成長させる魔法を使った反動で、魔力度は15に落ちていた。
そこで、ガレー船から脱出したのをきっかけに、魔術師から戦士に転職した。
こうした紆余曲折を経て、今は晴れて自由の身となった私は、居酒屋青蛙亭で飲んでいる。
決して〈黒のモンゴー〉に再雇用を断られて、ヤケ酒をあおっているわけではない。
蛙亭は、この3年の間にバーテンも変わったけど、このバーテンの話に寄れば、店の主人も変わったらしい。
諸行無常とはこのことだわ…と、毎度おなじみの異世界から流入してきた知識を実感していると、店の隅にいたドワーフと岩悪魔が喧嘩を始めた。
仲裁するように、店の用心棒のトロールが、岩悪魔を後ろからつかんで放り投げる。
岩悪魔は、私のテーブルを横切り、壁に激突して動かなくなった。
心なしか、この岩悪魔は、かつての旅の仲間だったあの岩悪魔、シックス・パックに似ている。
私は、岩悪魔を放り投げたトロールに向かって剣をかまえた。
すると、バーテンがけたたましく笑い出し、岩悪魔がこの店の新しい主人だと紹介してくれた。
つまり、主人の暴走を用心棒が止めたところだったのね。
なーんだ…という気持ちになったけど、考えようによっては、これはチャンス!
私は、岩悪魔を助け起こして、冒険の仕事はないか、訊いてみた。
岩悪魔は、クォーツと名乗り、私を気に入ったので用心棒の仕事をくれた。
しかも、今晩すぐに!
ガレー船から抜け出して来たばかりで、手元不如意な身には、とてつもなくありがたい仕事だ。
おまけに、報酬も雇用条件もいい。
引き受けると、クォーツは私をその場に残してさっき喧嘩していたドワーフと怪しいやりとりをしに行った。
ドワーフは、話がまとまったのか、クォーツの出した財布を丸ごと持って店を出て行った。
その後、クォーツは私を酒場の穴蔵に案内した。
そこで、今回の冒険の趣旨は青蛙亭のお守りである“青蛙のお守り”を取り戻すことだと説明し、魔法の契約を交わした。
“赤いローブの僧侶団”の地下寺院にあるとか言いながら、クォーツは酒場の地下へと私を案内し、地下への隠し扉を開けた。


1:幸薄き初戦

この隠し扉から、地下寺院に行けるとのことだけど、〈黒のモンゴー〉の塔の地下迷宮と言い、青蛙亭の地下迷宮と言い、個人宅と個人商店の地下に迷宮が広がりすぎじゃない?
素朴な疑問を抱きつつも、階段を下りていく。底には南に続く扉があったから、開けてみる。
そこは、南北東に通じる扉がある部屋だった。
なおかつ、アンフローラルな香りを醸し出す、アンデッドの兵士2体のいる部屋でもあった。
店の地下にアンデッド兵士がいたとは、とんだ事故物件だ。
脳内に流入してくる異世界の知識が私にそうささやいてきたが、今は耳を傾ける暇はない。戦闘開始だ!
用心棒に雇われた私だけど、実は持っている武器が上等な分、攻撃力はクォーツの方が高い。
別に私はいらなくない?と思うほど、クォーツの圧勝だった。
アンデッドの兵士を倒すと、箱が出てきた。
クォーツが、彼らの武器や防具は呪われているからやめるよう注意したので、私は今度こそ南北東の扉を開けることにした。
北の扉に抜けると、青蛙亭に帰る道になるから、南の扉を抜けてみよう。
抜けるとそこは短い暗い地下道だった。北側の扉に行くと来た道に戻るだけだから、南側の扉へ行こう。
私は、南の扉を開けた。


2:幸薄きキング・コブラ

南の扉を開けたら、部屋の中央に10mもある巨大なキング・コブラがいた。
「ヒューッ!!コブラじゃねえか!」
クォーツも、私と同じく異世界の知識が脳内に流入してくる体質らしい。
そんな新発見をしつつ、キング・コブラとの戦闘開始だ。
このキング・コブラ、さっきのアンデッド兵士よりも厄介だわ!
だいぶ手を焼かされたけど、私とクォーツは何とかキング・コブラを倒せた。
キング・コブラは倒すと、サイコガン…ではなくて、暗緑色のロープになった。
便利なアイテムをゲットできて、私とクォーツは満足した。
それから、キング・コブラの部屋にあった北側の扉を開けた。
さらに北へと続く扉と、床に穴があった。
扉に入ると、さっき来た短い地下道に戻るだけだから、ここはさっそく元キング・コブラのロープを使って地下に下りるわよ!
私とクォーツは、ロープを使って慎重に地下に下りた。


3:幸薄き魔術師の部屋

今度は東西に扉がある地下道に出た。
上に上がる選択肢もあるけど、それでは来た道に戻るだけだから、西に行ってみよう。
すると、しばらくして南側の壁に扉を見つけた。
開けてみると、そこは「昼食外出中」というメモが残された生活臭のある部屋に出た。
クォーツ曰く、レベル21以上の魔術師のすみかだそうだ。
元魔術師の私だけど、レベル21以上になったら、もっと日当たり良好の快適な場所に住みたいなァ。
あれ?部屋の南側に扉がある。
どこかにつながっているのかも!
はやる気持ちで部屋を横切ると、体が床にめりこみだした!
しまった!魔術師のすみかなら、防犯のために罠くらいかけておくわよね!
でも、無限ループしたくないから、何としても新しい扉へ進んでやる!
私の執念に感じ入ったのか、それとも面倒くさいと思ったのか、クォーツが何か思いついたらしい。
「この足の形をした傘立てに体を入れろよ。そうしたら、俺が押してやるぜ!」
「気持ちは嬉しいけど、魔術師の傘立てなんかに体を入れたら呪いがかかりそうだから、パス。だったら、このまま進み続ける!」
私は床に体がめりこみ続けるのも構わず、南側の扉を目指した。
そして、やっと扉の前に来た時には、首から下の衣類、武器、防具、装備、宝など、あらゆるものが消えていた!
「キャー!ジークリットのエッチ!」
クォーツが叫び声をあげたが、それは私の台詞だ!
しかし、困った…地下迷宮の冒険中にすべてをなくすなんて…。
これなら、衣服を身に着けたままでいたガレー船の奴隷時代の方がまだマシよ!
〈幸薄き〉二つ名が、またも猛威をふるいだしたと嘆いていると、小さなノームが机の下から出てきて、部屋の主人の魔術師に代わって謝罪した。
お詫びと称して、私が元々持っていたよりもずっと高価な魔法の剣をくれた。
ありがたいけど、衣類はないかと尋ねたら、ホブ用の防具だけとの答えだった。
全裸で魔法の剣を装備とは、どんな罰ゲーム?
クォーツは、夜も遅いし、行かなくてはと、痴女同然の私を軽く受け流し、ノームに別れを告げた。
色々ありすぎたけど、これで南側の扉を開けられる。
私は、南へと向かった。


4:幸薄きまだあった魔術師の部屋

南の扉を開けると、また魔術師の部屋だった。
反対側の北側に扉があるから、今度は慎重に忍び足で進む…て、また沈んできた!
でも、今度は用心して魔法の剣は頭上に上げていたからセーフ!
…こんなしょうもないことにも喜びを見出さなければならないなんて、幸運度12になっても私はやっぱり〈幸薄き〉ジークリットだ…。
ちょっと感傷的になっていると、ポンと音がして魔術師が現れた!
え、この状況で部屋の主人が帰宅!?
かなりアホな格好で恥ずかしいので、巨大グモのベティちゃんすら手懐けた驚異の魅力度48で、私は不審者ではありませんスマイルを浮かべ、挨拶した。
魔術師は、ザンダーと名乗った。彼は、ごま塩頭のナイスミドルで、私に挨拶しつつ、床から頭だけ出演中の私にかがみこんでくる。
ザンダーのローブの丈は充分な長さではなかったから、その…ローブの下がもろ見えだった。
これに気づいたザンダーは、女子かよ…と言いたくなるほど怒り狂い、私を床の上に引き上げた。
…魔術師の部屋に、ローブの丈を押さえるナイスミドルな恥じらい魔術師と、全裸で魔法の剣を死守しているエルフの女戦士がいるという、喜劇的な光景が完成した瞬間だった。
ザンダーは、驚いてから満面の笑みをたたえ、申し訳ないと言いつつ、私にマントをかけてくれた。
「よければ、武器を置いて僕と一緒に書斎でワインを飲みませんか?」
確かに、魔術師の部屋に来てからのこの展開、酒を飲まずにはいられない。
私が承諾すると、ザンダーはノームを呼び出す。…さっき寝たばかりなのに、また起こしてごめんね、ノーム!
ちなみに、このノームの名前はスネイバリーと言うそうだ。
ザンダーはクォーツに酒を出すようスネイバリーに命じてから、書斎の扉を開けて私を招き入れた。
…しばらくして、私は元の部屋に戻ってきた。
何か頭がぼーっとしている。
ザンダーは、私にワイン・ソーダを入れたり、髪の一房を感謝してウィンクしたりした後、書斎に戻っていった。
振り返ると、机の上にはなくしたはずの私の武器と装備が置かれていた!
おかえり、キング・コブラのロープ!地味にこのアイテム気に入っていたのよ!
喜ぶ私に、クォーツが声をかけてきた。
ジークリット、どうしてそんなにおかしな格好をしているんだ?」
私はクォーツの質問の意図をとっさによくつかめず、自分の体を見て、頭が真っ白になった。
いっそ全裸の方がいかがわしくない、黒光りするレザーの胴着とロングブーツ姿になっていたら、誰だってこうなるわ!
スネイバリーが、フォローを入れてくれたけど、私はこの上なく複雑な胸中で、南へ向かった。


5:幸薄きトロール

南の扉を出ると、南北に走る暗い地下道にいた。
北のホールへの戸口に進むとザンダーの家だから、ここは南の戸口へ進もう。
そこは、螺旋階段の頂上の踊り場だった。
踊り場の北側の扉に入ると、また元来た場所に帰るだけだから、階段を下りよう。
螺旋階段は、ぐるぐる回って下りるから、足を滑らせ…言ったそばから、足を滑らせたァァーッ!!
でも、どうにかクォーツが私をつかんでくれて助かった!
階段を下りると、途中の踊り場に東の扉があった。でも、階段はまだ地下に続いているから下りてみよう。
着いた場所は、暗いたて穴の底だった。
そこには、トロールがいた!
トロールは、ワイン袋一つよこせば通すけど、そうでなければ死闘あるのみと言ってきた。
あいにくと、ワイン袋を持っているのは、クォーツだけ。
でも、クォーツは絶対にワイン袋を渡さないと言い張る。
はぁ…戦いは避けられないようね。
こうして、トロールとの戦闘開始!
スネイバリーのくれた魔法の剣と、認めたくはないけどザンダーのくれた胴着とロングブーツのおかげで、トロールに快勝!
先へ進むことにした。
南北に走る短い地下道があり、北だとトロールのいた部屋に戻ってしまうから、ここは南の部屋に行こう。
私は、南の扉を開けた。


6:幸薄き狂ったノーム

扉を開けたら、部屋には見るからに目がいっちゃっているノームがいた。
クォーツは、露骨に関わりたがらないし、私も同感。
とりあえず、たいした額を持ってないから惜しみなく金貨を全部払って入場料にしたけど、食糧は交換せず、さっさと扉から出ることにした。
扉は、南北東とあった。元々南から来ていたので、無限ループを避けるため、私は南の緑の扉を開けた。
出た所は、L字型の通路で、東と北に扉がある。
北だと、またあの狂ったノームの部屋に舞い戻ることになるから、ここは東の扉だ。
私は、東の扉を開けてみた。


7:幸薄きキノコ部屋

扉を開けると、そこは雪国…ではなくキノコの群生地だった。
ここは地下迷宮でキノコにとっては優しい環境だから、すくすくと育ったのね。
クォーツは、小さなキノコの方は食べられると教えてくれたけど、余分な荷物は増やしたくない。
私は、キノコの部屋の中にある扉から外に出ようとしたところで、幸運度のチェック。
12もあるから、余裕で成功!
私は難なく部屋を出た。
部屋を出ると、東西南に道が続いている。
とにかく、無限ループを避けるために、迷ったら南に行ってみよう。
私は、南の通路に進んだ。


8:幸薄き魔法の鏡の部屋

通路は、南に傾斜していて、南北に扉がある。北の扉だと、キノコ部屋に戻るだけなので、私は南の扉を開ける。
そこでは、赤いローブの僧侶が3人、巨大な鏡を磨いているという、異様な光景が広がっていた。
「怪しい奴め!」
あんた達に言われたくないと言いかけ、ふと我が身の黒光りする胴着とロングブーツを思い出す。
これは、反論できない。
それはともかく、戦闘開始!
またも、新武器と新防具のおかげで、快勝!
すると、赤いローブの僧侶達の生前最後の仕事相手だった鏡が口をきいた。
クォーツをペット呼ばわりしたので、クォーツも私も腹を立てる。
変なペットは、ベティちゃんだけでこりごり!
鏡は、あまり有益な情報を持っていないので、私とクォーツは鏡を放って部屋にある東西南北の扉に目を向けた。
確か、南から来たので、北の扉に進めば戻るだけだ。
だったら、無限ループを回避すべく、また南の扉へいざ行かん!
私とクォーツは、鏡が「ねぇ、もらっていって!」と懇願するのを無視して、南の扉を開けた。


9:幸薄きドラゴン召喚

そこは地下道に沿って伸びた地下水路のある場所だった。
向かいの桟橋に、クォーツが落ち合う約束をしているドワーフが来るらしい。
だったら、善は急げだ。私は水路を飛び越して、向かいの桟橋に行った。
そこで、クォーツは持っていた角笛を吹く。
すると、水路からはしけに乗ったドワーフが迎えに来てくれた。青蛙亭で、クォーツとやりとりしていたドワーフだ。
クォーツは、ドワーフと話を始める。
そして、私はドラゴンを敵に仕掛けるための囮役に任命されたことに気づいた。
店の用心棒ではなく、あえて私のような行きずり冒険者を用心棒に雇ったのは、このためか!!
嫌だと言ったけど、クォーツもドワーフも聞き入れる気が全然なし!
仕方なく、私は囮役を引き受けることにした。
大丈夫よ、ジークリット…今は幸運度が12もあるじゃない。
覚悟を決めて、私はドラゴンの囮役を実行に移した。
結果は見事に成功!
クォーツに言われた通りに銀の笛を吹くと、ドラゴンは眠った。
そして、ドラゴンの飛びこんだ部屋を覗くと、赤いローブの僧侶達の変わり果てた姿が転がっていた。
しかし、それよりも注目すべきは、クォーツが部屋に隠されていた“青蛙のお守り”を取り戻したことだ!!
カエルの形をしているとは、お守りなのに随分とかわいいデザインをしている。
それから、僧侶達の部屋の西の扉には金貨があるから、持てるだけ持っていってもよいとクォーツに言われた。
やっていることが強盗と変わらないけど、冒険者なんて所詮は略奪者。だから、持てるだけ金貨を持った。
取るだけ取ると、部屋を出ることになった。
南…と思ったけど、帰るのだから逆にしないとね。私は北の扉を開ける。
起きてきたドラゴンに襲われないよう、クォーツがすかさず扉を閉めて、ドワーフがくさびを打ちこむ。阿吽の呼吸だな、二人とも!!
ひと仕事終えると、ドワーフがはしけに乗らないかと誘ってくれた。
はしけに乗った方が、早く地上に帰れそうだから、お言葉に甘えることにした。
思った通り、はしけは歩くより速く進んでくれた。
クォーツは、ドワーフのもてなしはあまり受けない方がいいと、こっそり教えてくれた。
私も〈黒のモンゴー〉の塔の地下迷宮で、灰色の髪をしたドワーフに騙されて飲んだワインが原因で、ガレー船に奴隷として売り飛ばされた過去があるので、ドワーフのもてなしがどんなに危険か知っている。
ようは、彼らが勧めた物を口にしなければいいのだ。
クォーツと、そんな密談を交わすうちに、ドワーフがこの桟橋で下りるかと訊いてきた。
いっそ、出口まで乗った方が楽なので、私ははしけに乗り続けた。

 

10:幸薄きはしけ

しばらくして、第2の桟橋が見えてきた。
ドワーフは、ここで下りるかと訊いてきた。
船酔いし始めたクォーツに気を使ったわけではない下船の提案、裏があるのかも!
クォーツには悪いけど、私ははしけに乗り続けた。
しばらくして、向こうから海賊達がやって来た!
こんなの予想外すぎる!
書類を見せろと言い出した海賊に、はしけを操縦していたドワーフはどうやら書類を持っていたらしく許されたけど、そんな物を持っていない、私もクォーツも大ピンチ!
私の〈幸薄き〉二つ名に巻きこんで、ごめんね、クォーツ!!
判断ミスに頭を抱える暇もなく、武装したドワーフ達が私とクォーツを取り囲む。
ここで奴らに捕まったら、ガレー船の奴隷ライフ再びになっちゃう!
こんな〈幸薄き〉という二つ名通りの人生を送るくらいなら、死んでも抵抗する!
私は、だめでもともと、ドワーフ達と戦うことにした。
ところが、ドワーフ達の様子が急におかしくなる。
何か、私のことをザンダーの新しいガール・フレンドだと言い出したかと思うと、えらく紳士的に早変わり。
私とクォーツを次の寄港地までエスコートすると申し出てくれた。
ザンダー…こんなに荒くれ者達をひれ伏させるとは、こいつらに、いったい何をしたの…?
私は、ザンダーについたうは、レベル21以上の魔術師で、スネイバリーというノームを召使いにしている他は、部屋の床に罠をしかけているのと、パンツはクマさん柄をはいていることくらいしか知らないけど、言い換えれば、何かよくわからないけど、あなたのおかげで助かったわ、ありがとう!!
クォーツは無事に“青蛙のお守り”を取り戻せたので、青蛙亭に続く桟橋で別れた。
私はどうしたかって?
私は、新天地目指してもう少し船旅を続けることにした。
〈幸薄き〉ジークリットが、〈幸運の〉ジークリットになったのを記念するためにね!
潮風が気持ちいい!
空がこんなに青いなんて、知らなかった!

子ども食堂 かみふうせん

子ども食堂 かみふうせん