「TH（トーキング・ヘッズ叢書）」No.84「悪の方程式〜善を疑え!!」に「古川日出男『砂の王』と輻輳する「悪」」、「山野浩一とその時代（13）原案・原作・脚本をつとめた『戦え！オスパー』」を寄稿

「TH No.84「悪の方程式〜善を疑え!!」 2020/10/28ごろ店頭へ！ - アトリエサード Atelier Third　発売中です。岡和田晃は、「古川日出男『砂の王』と輻輳する「悪」」、「山野浩一とその時代（13）原案・原作・脚本をつとめた『戦え！オスパー』」を寄稿しています。

　古川日出男論は、主にこれまでのインタビューから作家にとっての『砂の王』の位置の変遷に立ち返りつつ、作家が手がけた最初の本である『ウィザードリィ外伝2』のガイドブック等の資料を経由し、『砂の王』そのものを、『アラビアの夜の種族』の原型という文脈から解放して、再評価を試みています。
　「山野浩一とその時代」は、いよいよ『戦え！オスパー』を扱います。しかし、映像の現物はほぼ失われておりますので、関連資料から。『サイボーグ009』との差別化、漫画版の伊奈たかし、アニメ版のスタッフである清水欣也、矢元照雄、新倉雅美を論じ、幼年向けのテレビ絵本も紹介しています。

　また、以下の特集論考の監修も行いました。

■超越性への渇きとしての悪〜磯田光一について●石和義之
■乱反射する悪魔崇拝（サタニズム）●仁木稔
■「黒い幽霊団（ブラック・ゴースト）」には、悪意がない〜『サイボーグ009』の問題提起●宮野由梨香

■警官を蹴るチャップリン〜映画はなぜ警察を敵視するのか●高槻真樹
■みだらで汚らわしい恥知らずな欲望〜エルヴェ・ギベールの文学と悪●渡邊利道
■この世で一番悪いヤツ〜現代的悪役キャラ作成ガイド●阿澄森羅