2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ガブリエル・ガルシア=マルケス『戒厳令下チリ潜入記』を再読する。

とかく、奇妙な色合いのルポルタージュだ。 凄まじい邦題から背を向けて原題に立ち返ると、『チリに潜入したミゲル・リティンの冒険』とある。 つまりは、芸術家肌だと思われるミゲル・リティンという映画監督が、ビザを偽造し姿を変え、追放された祖国チリ…

ジョン・スラデック『遊星よりの昆虫軍X』

ジョン・スラデックの『遊星よりの昆虫軍X』を読む。 スラデックとはトーマス・M・ディッシュの盟友で、ニューウェーヴSF全盛期、つまり60年代後半にディッシュと組んでアメリカからイギリスへと移住し、そこでおちゃらけた言語遊戯系SFをものして名…