2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧
積んであったクリストファー・プリーストの『魔法』を読む。 『SFマガジン』に若島正訳で出ていた(『双生児』執筆のための読書メモである)『戦争読書録』があまりに面白かったので、いかん、『双生児』読まなきゃ現代文学/SF者的にダメだろう。それにはま…
アナログゲーム総合情報誌『GAME JAPAN』5月号(ホビージャパン)が、もう発売されている模様ですね。 毎度おなじみ、『ウォーハンマーRPG』の連載リプレイ「魔力の風を追う者たち」の第3話「至高魔術(ハイ・マジック)」が掲載されています。 今回は、キャ…
藤枝静男の『悲しいだけ』を読む。 それまで講談社文芸文庫に入っていた『田紳有楽/空気頭』しか触れたことがなかったが、文庫版ではなく、単行本版の方で読んでみた。 老熟期に書かれた短編8編。30年以上連れ添ってきた妻が発した「わたしはこのお墓の下に…
初見のRPGシステムをプレイしようとする場合、多くのゲームマスターは、ルールブックに記載されている既製のシナリオを運用することで、システムの性能をチェックしようとすることと思います。 そして、セッションを通じて、「自分にはこのシステムが合いそ…
原題は"No Country For Old Men"。かのジョエル/イーサン・コーエン兄弟の最新作。私にとってはコーエン兄弟の映画であることが重要なので、オスカー4冠は、あまり意味がない。本当は某所の映画オフで観ようかと思っていたが、機を逸してしまっていたので、…
ようやくDVDで観た。偶然放たれた一発の銃弾が連鎖的に、モロッコ・北アメリカ・南アメリカ・極東の日本に激震をもたらし、アメリカを中心とした国際社会のバランス・オヴ・パワーを揺さぶる大事件へと発展しそうになる。 観ているときは食い入るように惹き…
トレイシー・シュヴァリエの原作は未読。フェルメールの代表作である表題作の絵画が製作されるまでの逸話を丹念に描く。 絵画や芸術の「内面」を主題にした場合、例えば(とりわけ近代以降の小説であれば)、地の文に「内面」を溶け込ませることが(比較的に…
さて、『Role&Roll』Vol.42に「オリジナルシナリオを創ろう!」という第二特集を書かせていただいたわけなのですが、せっかくなので私も、個別システム用のシナリオ創作ガイドを、(ごく簡単なものですが)書いてみましょう。 システムは、お気に入りの(古…
「〈ターボ・リアリズム〉の旗手」「新刊が、新作ビデオゲームよりも売れる作家」「ロシアの村上春樹」「SFと純文学の垣根を破った作家」など、毀誉褒貶甚だしいヴィクトル・ペレーヴィン、現時点での最大規模の長編。映画化も予定されているという。 日本に…
『Role&Roll』Vol.42に掲載された第二特集「オリジナルシナリオを創ろう!」ですが、今回の特集は汎用性のあるガイドということで、基本的に、「どのようなシステムが好きな方でも、共通して問題となるポイント」を重点的に語るよう心がけました。 例えば、…
また、『Role&Roll Extra Lead&Read vol.1』に掲載されたリプレイ「Secret Struggles in Sharn」ですが、「注釈が多い」という意見と、「注釈が最後にまとめられているのは読みづらい」という意見を、複数の方からいただきました。せっかくですので、あくま…
『Role&Roll』Vol.42 に掲載された第二特集『オリジナルシナリオを創ろう!』ですが、P.055のいちばん最後の行(「シネマティックなスタイル」の締めにあたる部分)が切れてしまっています。 ここには、「「タイプ3.5やタイプ4のスタイルのシステム」は、通…
面白いけど、この本の独特の立ち位置を、どう説明したらいいだろうか。チャパーエフと空虚作者: ヴィクトルペレーヴィン,三浦岳出版社/メーカー: 群像社発売日: 2007/04メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 34回この商品を含むブログ (28件) を見る 同様に…
昨年末、北米の先住民であるラコタ族(スー族と言った方がよいかもしれない)のアメリカに対する「独立宣言」が、主にWebを通して、密やかな話題として囁かれた。 さながら「帝国」のごとき破竹の勢い(なぜかわからないが、古代ローマ帝国というよりは、『…
3月8日発売予定のアナログゲーム総合情報誌『Role&Roll』vol.42に、第2特集「オリジナルシナリオを創ろう!」を書かせていただきました。 http://www.arclight.co.jp/r_r/intro/intro42.html ポイントとしては、「シナリオを作ろう!」ではなく、「創ろう!…
『GAME JAPAN』に連載中の『ウォーハンマーRPG』リプレイ「魔力の風を追う者たち」ですが、こちらもご好評いただいているようで、ほっとしています。翻訳チームの方々からも、好意的なメールをいただくことができました。 なかでも、ものすごく『ウォーハン…
ダウナーな空気を吹き飛ばして行きますぜ! 『Role&Roll Extra Lead&Read vol.1』に掲載された私の手になる『ダンジョンズ&ドラゴンズ』リプレイ「Secret Struggles in Sharn」ですが、 ・ホビージャパン ゲームブログ http://www.hobbyjapan.co.jp/game/?p…
RPGの父、ゲイリー・ガイギャックスが亡くなりました。 いまだ現役でゲームデザインをしていたのは記憶に新しく、「入院した」という報が出てから、あっという間でしたね。 私は『フォーチュン・クエスト』に出てくるRPG好きのブラックドラゴン、ジェローム…
先日、このブログに書いたバラード『夢幻会社』に関する批評ですが、なんと、ニューウェーヴ/スペキュレイティヴ・フィクションのサイト、『Speculative Japan』に、掲載をいただきました。 身に余る光栄です。ありがとうございます!http://speculativejap…