2017-01-01から1年間の記事一覧
「図書新聞」2017年12月22日号、二〇一七年下半期読書アンケートに回答しました。 ・松崎有理『架空論文投稿計画 あらゆる意味ででっちあげられた数章』(光文社) ・スーザン・バック=モース『ヘーゲルとハイチ 普遍史の可能性に向けて』(岩崎稔/高橋明…
岡和田晃は、日本SF作家クラブ会員として、今年は以下3点のエントリーを行いました。 ・林美脉子『タエ・恩寵の道行』 この詩集の帯に、私は以下のように記した。「終りなき「テロルと惑乱」に晒される私たちの日常。神々の血涙が染み出す宇宙は、不定形に拡…
「図書新聞」2017年12月9日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三四回 被害者の痛みを見えなくさせる「空気」の病理」が掲載されています。 今回は、座間市にあるアパートの一室から九人の遺体が発見された事件を二つの論点から考えつつ、以下の作品を取り…
北海道新聞文学賞受賞作のアンソロジー『北の文学2016』(北海道新聞社)に、『破滅(カタストロフィー)の先に立つ』の第4部から、二編が収録されています。北の文学2016作者: 北海道新聞社出版社/メーカー: 北海道新聞社発売日: 2017/01/18メディア: 単行…
「図書新聞」2017年11月18日号に、連載「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三三回 レイシズムを容認せず、文学っぽさの再生産にも加担しない道へ」が掲載。立憲民主党の躍進と、選挙中に同党がアイヌ民族否定論者の小林よしのりに応援依頼したことを問題視しつつ…
「週刊読書人」2017年10月27日号に、荒巻義雄『もはや宇宙は迷宮の鏡のように』の書評「「死後小説」として描かれる壮大なポストヒューマニズムの前史」を寄せました。内容はウェブでも全文公開されています。 今年のSF大会、ドンブラコンLLでの荒巻義雄パネ…
作家の佐藤亜紀氏がTwitterにて、しばしば私を名指しで、「卑しい人間」などと誹謗中傷を行っている。 これは納得のいく批判ではない。そこで、簡潔に事実関係を記すことにした。以下は、佐藤氏の人格や作品を貶めることを企図したものではないことを、あら…
『世界にあけられた弾痕と、黄昏の原郷』の反響が商業媒体に出ています。 まず、「週刊読書人」2017年7月27日号に、宮本道人さんの書評「RPGの概念を経由することで「批評」の拡張に成功した批評」が出ています。【書評】RPGの概念を経由することで「批評…
「図書新聞」2017年10月28号に、『世界にあけられた弾痕と、黄昏の原郷』の発売を記念し、なんと4面をまるまる使って、RPG『ローズ・トゥ・ロード』のデザイナー門倉直人さんとの対談「文学としてのゲーム研究 ゲームのナラティヴ、複数性からポストヒューマ…
「現代詩手帖」2017年8月号に、批評「江原光太と〈詩人のデモ行進〉――『北海道=ヴェトナム詩集』再考」が掲載されています。誌面で8ページの長編論考です。 翌2017年9月号には、批評「江原光太と〈詩人的身体〉――郡山弘史、米山将治、砂澤ビッキ、戸塚美波…
「SFマガジン」2017年10月号「オールタイム・ベストSF映画総解説 PART1」に寄稿しました。アラン・レネ監督『去年マリエンバートで』、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督『あやつり糸の世界』、ジム・シャーマン監督『ロッキー・ホラー・ショー』…
発売中の「図書新聞」10月21日号「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三二回 極右二大政党を前に、待ち構える「捕獲装置」の「あはれ」」が掲載。今回は民進党の分裂騒動と、棄権を呼びかける東浩紀を批判しつつ、以下の作品を取り上げました。 ・上田岳弘「キュー…
2017年10月10日付けで、時事通信より笙野頼子『さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神』(講談社)の書評「文学による「報道」」が配信されました。週末あたりから、日本全国の地方紙に掲載されていくでしょう。新聞書評としては、かなり尖った内容にな…
2017年09年21(木)付、共同通信の配信記事にて、「実証的に見据える負の歴史」と題し、石純姫『朝鮮人とアイヌ民族の歴史的つながり』(寿郎社)の書評を寄稿しました。実はこれ、インドで書いた原稿ですね。 すでに本日の段階で、9月24日の「南日本新聞」…
残念なお知らせです。ダークファンタジーゲーム『ウォーハンマーRPG』日本語版公式サイト(ホビージャパン社)の閉鎖予告が出ました。2017年12月28日に終る、ということです。英語版での発売元が変わり、ライセンス契約が終了してしまったがゆえの措置となり…
2017年11月5日に、TRPGサークル幻界堂さんの主催による、SF-RPG『エクリプス・フェイズ』オンリーコンベンションが開催されます。 なんとプレイヤーは30名募集! 私はゲストとして参加、ゲームマスターをし、トークショーに出演させていただきます。 スタッ…
Twitterではインドからいち早く告知しましたが; 10月1日、高井戸で開催されるSF乱学講座(誰でも参加できる市民講座 http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/5302/)で、映画『kapiwとapappo〜アイヌの姉妹の物語〜』特別上映会&トークというイ…
9月14日から21日までインドへ行きまして、帰国後、もろもろ雑事にかまけている間に、36歳となっておりました。 発売中の「図書新聞」2017年9月23日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三一回 終わらない「三島問題」と、Jアラートが交錯する地点」を寄稿い…
発売中の「図書新聞」2017年9月16日号に、イェスパー・ユール『ハーフリアル』の書評を書きました。「言語論的展開以後のフィクション論をゲームで示す 博士論文をもとにしたゲーム研究の基本書、待望の邦訳」と題していますが、ゲーム出版社の本が学術書評…
岡和田晃は、JGC(ジャパンゲームコンベンション)2007から2016まで10年ものあいだゲスト参加してきました。その間、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(第3.5版、第4版)、『ウォーハンマーRPG』第2版、『d20ハーン』、『ハーンマスター』、『ガンドッグゼロ』…
「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三〇回 結節点を忘却した「批評」と、スペキュレイティヴ・フィクションの浸透」が、発売中の「図書新聞」の2017年9月2日号の「図書新聞」に掲載されました。 今回は、山野浩一の逝去と、山野が「週刊読書人」で長く続けたSF時…
北海道立文学館で今週末まで開催されている「「北海道文学館」創立50周年記念特別展 「北方文芸」と道内文学同人誌の光芒(こうぼう)」に関連しまして、批評「「北の想像力」という「惑星思考(プラネタリティ)――山林に自由存せず、から始まる〈北海道文学〉…
すでにTwitterでは告知をしておりましたが、静岡のグランシップで2017年8月26〜27日に開催される第56回日本SF大会ドンブラコンLLにゲスト参加します。SF大会の参加は、2014年以来ですね。 ・荒巻義雄最新作『もはや宇宙は迷宮の鏡のように』を語る 26日15:00…
「Role&Roll」Vol.147掲載『エクリプス・フェイズ』シナリオ「アビス・オブ・シンギュラリティ」につきまして、エラッタがありました。 お詫びして訂正情報を掲載します。申し訳ありませんでした。 ・p.103、右段、キーワード:ハンプティ ×〈まなっとえあ自…
このサイトの更新ができなかったあいだに溜まっていた、日本SF作家クラブ公認ネットマガジン「SF Prologue Wave」に提供した『エクリプス・フェイズ』の関連情報を列挙します。いずれも執筆は岡和田晃が担当。 ・『幻視者のためのホラー&ダーク・ファンタジ…
『トンネルズ&トロールズでTRPGをあそんでみる本』に引き続き、T&Tサポート誌「トンネル・ザ・トロール・マガジン」Vol.2に「「T&Tのあゆみ」をもっと楽しむ!」、「T&TとSFの意外な関係」と、2点のコラムを寄稿いたしました。あわせて読むといっそう楽しい…
冒険企画局さんとグループSNEさんがコラボして完成した夢のムック『トンネルズ&トロールズでTRPGをあそんでみる本』、本日発売です。岡和田晃は「T&Tのあゆみ〜主要作品を総覧、四十年間の軌跡を追体験する〜」という、T&Tの歴史を総覧する記事を書かせてい…
シミルボンに、「「シミルボンの世界」 in 「SFセミナー2017」レポート!」が掲載されています。やさしい文体で書いておりますので、ぜひぜひ。 ・「「シミルボンの世界」 in 「SFセミナー2017」レポート!」 https://shimirubon.jp/columns/1682600
シミルボンでの12回連載、「遠くから、この国を見据える――フィクションという窓を通して」が完結しています。ふだん商業媒体で発表する文章より、かなりラフなタッチですが、こうしたスタイルからしか見えてこないものもあるかと思います。 ・「遠くから、こ…
「文藝」(河出書房新社)2017年秋号の「来るべき作家ファイル」に、「複雑で硬質的な想像力から生まれる批評性こそを擁護せよ!」を寄稿。 樺山三英、仁木稔、松本寛大、伊野隆之、間瀬純子、谷崎由依、倉数茂、北野道夫、仙田学、間宮緑、麻田圭子、木村友…