はじめに

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・自己紹介 
・Twilog
・訂正記事 ・反論記事

単著ほか最近の仕事

・岡和田晃の最新の仕事はこちらから見られます!

※最新の評論『反ヘイト・反新自由主義の批評精神』が出ました。2008年から18年まで書いてきた、「純文学」とポストコロニアルなテーマを精選した批評集です。
エクリプス・フェイズ (Role&Roll RPG)

エクリプス・フェイズ (Role&Roll RPG)

※『エクリプス・フェイズ』日本語版ルールブックが、発売となりました。岡和田晃は翻訳チームに参加しています。スペースオペラサイバーパンクが融合した本格SF-RPGの世界を日本語でご堪能下さい。A4変形フルカラー400ページです。圧倒的情報量にも関わらずプレイアブル。日本語版の公式サイトで、サマリー形式の簡易ルール&シナリオ「ヘリオンズ・エッグ」、サンプルキャラクター等を無料でダウンロードできます
※『アゲインスト・ジェノサイド』は初の単著、自信作です。ロールプレイングゲームの可能性を引き出すべくつとめました。
「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 (TH Series ADVANCED)

「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 (TH Series ADVANCED)

  • 作者:岡和田晃
  • 発売日: 2013/11/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
※『「世界内戦」とわずかな希望』は、第二単著です(日本図書館協会選定図書になりました)。詳しくはこちらのエントリをご覧ください。また、収録記事「二十一世紀の実存」に脱落がありますが、版元のサイトで完全版をPDF形式でダウンロードできます。
※『向井豊昭の闘争』は第三単著。未來社のPR誌「未来」の連載を大幅に加筆改稿したもので、書き下ろしの第三章、詳細な作品リストもついています。帯は笙野頼子さん。
向井豊昭傑作集 飛ぶくしゃみ (転換期を読む)

向井豊昭傑作集 飛ぶくしゃみ (転換期を読む)

※『向井豊昭傑作集』は、編集、解説、年譜作成を担当しました(こちらも日本図書館協会選定図書になりました)。
※『北の想像力』は、統括と編集を担当いたしました。特設サイトはこちら! 日本SF大賞最終候補&星雲賞参考候補となりました。
アイヌ民族否定論に抗する

アイヌ民族否定論に抗する

  • 発売日: 2015/01/24
  • メディア: 単行本
アイヌ現代思想史研究者のマーク・ウィンチェスターさんとの共編で、レイシズムヘイトスピーチ歴史修正主義に反対する本を作りました。『アイヌ民族否定論に抗する』です。全国学図書館協議会選定図書となりました。
※『「世界内戦」とわずかな希望』は、第四単著です。2013年から2017年に書いた批評を集成しています。
※J・ピーターズ『ベア・カルトの地下墓地』レベル1を全訳し、レベル2を杉本=ヨハネさんと共同制作しました。
※『ブラマタリの供物』の設定協力と解説を担当いたしました。
※『こころ揺らす』に、岡和田晃のインタビューが掲載されています。
トンネルズ&トロールズ完全版BOOK

トンネルズ&トロールズ完全版BOOK

  • 発売日: 2018/12/23
  • メディア: おもちゃ&ホビー
※『トンネルズ&トロールズ完全版BOOK』に翻訳を担当した『アンクル・アグリーの地下迷宮』が同梱されています。
ナイトランド・クォータリーvol.17 ケルト幻想〜昏い森への誘い〜

ナイトランド・クォータリーvol.17 ケルト幻想〜昏い森への誘い〜

  • 発売日: 2019/06/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ナイトランド・クォータリーvol.18 想像界の生物相

ナイトランド・クォータリーvol.18 想像界の生物相

  • 発売日: 2019/08/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ナイトランド・クォータリーvol.19 架空幻想都市

ナイトランド・クォータリーvol.19 架空幻想都市

  • 発売日: 2019/12/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ナイトランド・クォータリーvol.20 バベルの図書館

ナイトランド・クォータリーvol.20 バベルの図書館

  • 発売日: 2020/04/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ナイトランド・クォータリーvol.21 空の幻想、蒼の都

ナイトランド・クォータリーvol.21 空の幻想、蒼の都

  • 発売日: 2020/06/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
※「ナイトランド・クォータリー」Vol.16から編集に参画し、Vol.17から編集長になりました。
傭兵剣士 (T&Tアドベンチャー・シリーズ7)

傭兵剣士 (T&Tアドベンチャー・シリーズ7)

※ジェームズ・ウィルソン「傭兵剣士」「青蛙亭ふたたび」の翻訳チェック・多人数シナリオ寄稿、続編の「無敵の万太郎とシックス・パックの珍道中」と「〈黒のモンゴ―〉の塔ふたたび」が掲載されています。心意気としては第六単著のつもりです。
掠れた曙光 (幻視社別冊)

掠れた曙光 (幻視社別冊)

  • 作者:岡和田 晃
  • 発売日: 2019/11/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
※限定部数のみ刊行した第一詩集が、今年度の茨城文学賞を受けるなど望外の好評を得たため、増刷し商業流通することになりました。
現代北海道文学論 来るべき「惑星思考」に向けて
※編著『現代北海道文学論』が発売になりました。
※翻訳「コッロールの恐怖」、「ヴァンパイアの地下堂」が収録されています。

献本について

 このブログやTwitterにて、アトランダムに献本いただいた作品を紹介しています(原則として商業媒体の新作。すべてを紹介できているわけではありません)。文芸時評をやっている関係上、文芸誌の献本については原則、ウェブログでの紹介はいたしません。時評や書評に間に合った場合、そちらに替えさせていただくこともあります。

岡和田晃・東條慎生・山城むつみの連載鼎談「何度でも、向井豊昭と『骨踊り』を」(シミルボン)完結

岡和田晃・東條慎生・山城むつみの連載鼎談「何度でも、向井豊昭と『骨踊り』を」、いよいよ最終回です。

【シミルボン】4:「天皇制」との戦い方、民衆運動と教育運動の両義性 | 岡和田晃
( 骨踊り 向井豊昭小説選 | 向井 豊昭 )

骨踊り

骨踊り

 

シミルボン、今週の「推し連載」に選んでいただきました。引用されているコメントは天草季紅さんのものですね。

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日本SF作家クラブ公式ネットマガジン「SF Prologue Wave」で、『エクリプス・フェイズ』のシナリオ「クリュセの繭」(「Role&Roll」Vol.191)の紹介記事が掲載

 一般社団法人日本SF作家クラブ公式ネットマガジン「SF Prologue Wave」で、『エクリプス・フェイズ』のシナリオ「クリュセの繭」(「Role&Roll」Vol.191)の紹介記事が掲載されました。

sfwj.fanbox.cc

東海大学文芸創作学科2020年秋学期シラバス(幻想文学論)

 今年度も東海大学文芸創作学科での非常勤講師として勤務します。以下、利便性を鑑み、シラバスをこちらにも公開しておきます。

 

2020年度 秋学期  
授業科目名 「サブカルチャーと文学」
曜日 時限 水-4
テーマ 「反サブカルチャー」としての幻想・SF論
キーワード 幻想文学・SF 現代詩 批評

 


【授業要旨または授業概要】

 シラバス編成の都合上、本講義タイトルには「サブカルチャー」と掲げられていますが、講師はこの水曜4限の講義を「幻想文学・SF論」と呼ぶことにしています。
 本講義(幻想文学・SF論)では、古典と現在の幻想文学、とりわけ英語圏からの翻訳作品を徹底的に読み込むことを重視します。課題のテクストを、時には声を出して精読していきながら、その表現されている細部を身体レベルで自家薬籠中の物としていきます。
 というのも、いま、創作や批評を試みるにあたって、もっともネックになるのが、絶対的な読書量の不足なのです。ただ、やみくもに数をこなせばよいというわけではありません。プロの作家や書評家でも、作品の読み込み、全体的なパースペクティヴの提示、状況への批評意識の三つを兼ね備えている人は少ないのが現実です。
 しかしながら、複雑化する現実を、既存のリアリズムでは捉えきれなくなっている現状は確かに存在します。幻想文学やSFの講座は英語圏では普通に存在しますが、日本では限られた大学でしか講じられていません。それゆえ、これらの方法を身に着けていれば、並み居る(広義の)作家志望者たちから、一歩抜きん出ることが可能になるでしょう。実際、過去の受講生のなかには、講師の監修のもと、商業芸術批評誌においてデビューを果たした者もいます。
 大学で講じられる文学の多くは、戦前から戦後まもない時期に確立されたカノンに基づいており、それ以外は「サブカルチャー」として周縁に追いやられがちなのですが、本講義はそのような立場を採りません。
 大学生ならば知っていて当然である世界文学の古典と連関させながら、古典とみなされていないテクストをも貪欲かつ批評的に解釈していきます。その意味で、本講義は「幻想文学やSFを媒介とした“反”サブカルチャー論」と言うのが正確でしょう。このことは、講義内でも絶えず強調していくので、忘れずにいてほしいと思います。
 講師は現役の幻想文学・SFについての評論家・編集者・ゲームデザイナー・現代詩作家として活動しているため、現場で得られた知見も随時伝えていきます。

 同名の講座が水曜3限・水曜4限で展開されます。意欲のある受講者は、両方の受講も歓迎します(ただし、単位は片方しか出ません)。既習者の受講も歓迎します(自由聴講扱いとなります)。

<実務経験のある教員による授業>


【学修の到達目標】
・日常的に接する文化環境に対しての批判的な視座を持ち、そのルーツを探り新たな表現を産むために必要な(最低限の)知識と好奇心を涵養します。
・文学を中心にしつつ、哲学・歴史学・美学といった人文科学についての基本的な知識をも習得します。
現代文学とSF・ミステリ・幻想文学の各「ジャンル」で蓄積されてきた批評理論の基礎を習得します。・カルチュラルスタディーズ、ジェンダーポストコロニアル理論といった、文化批評の基礎を習得します。
・批評の執筆の基礎をも学ぶことで、学術的な視座の批評や創作へ応の応用を目指します。


【授業計画】
◆スケジュール
<注意:水曜4限では、幻想文学・SFの講読と批評を中心に学習します。水曜3限と4限では、授業内容が異なります>

【原則対面講義、場合によっては遠隔講義へ移行の可能性あり】

 映像資料の分析も交えますが、基本的には小説・批評を講読していきます。
 本気でプロの物書きになりたい人は、大いに歓迎します。前期履修者の継続出席、他学部・他学科からの聴講も歓迎しますが、途中で離脱するケースが多いので、いちどやると決めたら、最後まで受講することを推奨します。さもなければ、身につきません。
 しばしば誤解されるのであらかじめお断りしておきますが、「サブカルチャー」と授業名に冠されているからといって「ラク」というわけではありません!
 今期はウイルス禍のため、途中から遠隔講義となる可能性があります。学生とより密な連絡をとり、柔軟に変更していきますので、各種連絡を聞き漏らさないようにしてください。遠隔講義の場合、Zoomを用います。
まず重視するのは「読むこと、書くこと」です。このことを重視に、メール等での課題提出を例年以上に重視していきます。

<※2020年度前期(春学期)の内容を、参考までに以下に示します。受講生の関心や状況に応じ、随時変更を加えていきます。教室での指示を聞き逃さないようにして下さい>

1:ガイダンス、幻想文学入門
・ガイダンス、参加者自己紹介
原民喜訳のジョナサン・スウィフトガリヴァー旅行記』からラピュータの章を講読

2:SFの起源
ブライアン・オールディスロバート・スコールズらをヒントに、SFの起源としてのメアリー・シェリーと『フランケンシュタイン』を解説
ジョナサン・スウィフトの『ガリヴァー旅行記』を、高山宏の研究を交えつつ輪読

3:シュルレアリスムオルタナティヴ・コミック
ルイス・ブニュエルサルヴァドール・ダリの映画「アンダルシアの犬」、アンドレ・ブルトンシュルレアリスム宣言』、次いでつげ義春の「ねじ式」についての講義
戦間期の想像力と大量死の問題、精神分析などについても確認

4:実存主義ヌーヴォー・ロマン
アラン・ロブ=グリエの「新しい小説のために」を講読し、『スナップ・ショット』より「帰り道」を分析
・小説と映画の関係を、実際にロブ=グリエ監督の映画『エデン、その後』を介して考察

5:サイエンス・フィクションからスペキュレイティブ・フィクションへ
・『ガリヴァー旅行記』分析を、ラピュータ島の解釈から総括
山野浩一のSF定義と「NW-SF宣言」を、小松左京の対比から論じ、J・G・バラード「死亡した宇宙飛行士」(山野浩一訳)を分析

6:ドイツ表現主義モダニズム
・ロベルト・ヴィーネ監督の『カリガリ博士』、フリッツ・ラング監督『メトロポリス』や『ニーベルンゲン』、そして表現主義から、アルフレート・クビーンの「死の舞踊」絵画に、ダダイズムキュビズムといった潮流を紹介
・同時期の、アーネストヘミングウェイのパリ時代についてのエッセイを輪読

7:「バベルの図書館」とは何か
・「ナイトランド・クォータリーVol.20 バベルの図書館」をテクストに『図書館情調』と「バベルの図書館」の解釈学を軸にしつつ、中島敦「文字禍」を輪読する。宮風耕治、ルスタム・カーツ、アレクセイ・ゲルマンについても考察

8:ジーン・ウルフと「信用できない語り手」
ジーン・ウルフ「シュザンヌ・ドラジュ(遠藤裕子訳、「ナイトランド・クォータリー」Vol.20)の講読し、ジーン・ウルフと「信用できない語り手」の技法について、また作中で示唆される『ハムレット』の3通りの読み方と、それぞれの解釈を確認

9:M・ジョン・ハリスンと寓喩の機能
・M・ジョン・ハリスン「奇妙な大罪」(大和田始訳、「ナイトランド・クォータリー」Vol.20)を輪読し、現代文学の最先端で寓喩がどのように扱われているかを確認

10:W・B・イェイツと松村みね子
・学生が提出した小レポートを講評
・W・B・イエイツ「うすあかりの中の老人」、「クール湖の野生の白鳥」(それぞれ松村みね子片山廣子】訳)を輪読し、ケルト表象の機能を分析

11:現代詩とアニマル・スタディー
・現代詩と小説の境界について。まずは、古川日出男『ミライミライ』、そして白石かずこの「死んだジョン・コルトレーンに捧げる」の朗読にふれる
・オフラハティ「野にいる牝豚」(松村みね子片山廣子】訳)を読み、アニマル・スタディーズの観点を踏まえつつ、武子和幸「ブリューゲルの複製画のまえで」「蛞蝓の夢」「禁句」「夜」「旅の果てに」を比較文学の視点から購読

12:ゲスト講師・奥間埜乃先生特別講義
・ゲスト講師に奥間埜乃先生をお招きし、特別講義を開催。幻想文学のなかでも現代詩について、1960年代詩、コンクリート・ポエトリー、岡田隆彦の詩と批評について講義されました

13:美学理論の基礎
・学生が書いた中間レポートへの講評を中心に、これを批評に仕上げていくためのポイントを解説
・レッシング『ラオコオン』を軸に、叙事詩と絵画における形式と表現の差異を確認

14:ジェンダーとポストヒューマン
・アンジェラ・スラッター「生ける本、ソフィア」(徳岡正肇訳、「ナイトランド・クォータリー」Vol.20)について討議
パロールエクリチュール、人間とAI、歴史と物語といったテーマを議論

 

◆予習・復習
 毎回、前回の講義で課題に指定されてきたテクストを読んできて下さい。
 毎回のフィードバックが出席のかわりとなります。
また途中で行う中間レポートのために、ハードな予習復習が必要となります。
 また、最終的には書評SNSに登録して批評を書くのですが(匿名登録可能)、講義を離れても一般読者の評価に堪えるだけの作品を書けるようになるため、各種コンテストへの積極的な応募も推奨します。

予習:講義で指示された課題について構想を練り、具体的に批評文を執筆し、講義前日12:00までに提出する(100分)

復習:講義での講評に従い、批評文を改稿し、さらに完成度を高めていく(100分)


【履修上の注意点】
 講義の際には、相当分量の論文や小説を読み進めていくことになります。関連して文献も紹介しますが、少々難解かもしれない理論も含まれます。講義へのフィードバックを毎回記入してもらい、それを講師が講義内容へ反映させていきます。その他、双方向的な講義になりますので、積極的な協力・参加が求められます。期末レポートのほかに、中間レポートがあります。

 

【成績評価の基準および方法】
 評価のポイントは、以下の4点です。

1)取り扱った作家・作品の内在的特性が理解できているか(約20%)
2)作品の周辺に存在する文脈が理解できているか(約20%)
3)テクストへ積極的に取り組み、読解・創作ができているか(約40%)
4)批評的であることの意義が理解できているか(約20%)

 毎回、フィードバックシートへの記入を行ってもらい、それを出欠確認と小テストの代わりとします。それとは別に、中間レポート、期末レポートが課されます。
なお、レポート執筆の際にWikipediaを参考資料に用いることを禁止します。共作を行う場合は、事前に申請して講師の許可を得てください。代返等・コピペ等の不正行為に関しては厳正に対処します。各種文章がしっかり書けていることは、評価の前提条件とします。
 上記の学習目標が達せられているかどうかを、フィードバックを含む出席点(40点)、レポート(60点)、のウエイトで評価して総合的に判定します。具体例として、その合計が90点以上をS評価、80点以上90点未満をS評価、70点以上80点未満をB評価、60点以上70点未満をC評価とします。
 ただし、出席回数が7割未満の場合、この限りではありません。

 なお、2020年度前期(春学期)のレポートは、書評SNS「シミルボン」を活用し、「文学」と「SF」の間にあるようなスリップストリーム作品について、長い批評を執筆するというものでした。
 最優秀作を、以下に公開しています。参考までにご覧ください。
https://shimirubon.jp/columns/1701319

 

【教科書・参考書】
区分 書名 著者名 発行元 定価
教科書 「ナイトランド・クォータリーVol.22 銀幕の怪異、闇夜の歌聲」   アトリエサード/書苑新社 1700

 

【その他の教材】
 「TH(トーキング・ヘッズ叢書)」には、2020年刊行のVol.83ほか、本講義のOGである、関根一華さんの批評が、頻繁に掲載されています。
 その他、講義内で随時指示していくので、聞き漏らさないようにしてください。

 

【教員との連絡方法】

 akiraokawada@gmail.comで事前にアポイントを取ってください。

 初回授業終了時に、自己紹介のメールを送ってください。

東海大学文芸創作学科2020年度秋学期シラバス(ゲームデザイン論)

東海大学文芸創作学科2020年度秋学期シラバスゲームデザイン論)

 今年度も東海大学文芸創作学科での非常勤講師として勤務します。以下、利便性を鑑み、シラバスをこちらにも公開しておきます。

 

2020年度 秋学期  
授業科目名 「サブカルチャーと文学」
曜日 時限  水-3
テーマ 「反サブカルチャー」としての文学的ゲームデザイン入門
キーワード  ゲームデザイン シナリオ創作 文芸評論

 

【授業要旨または授業概要】

 シラバス編成の都合上、本講義タイトルには「サブカルチャー」と掲げられていますが、講師はこの水曜3限の講義を「ゲームデザイン論」と呼ぶことにしています。
 本講義(ゲームデザイン論)では、現役でゲームデザイン/ゲーム研究の現場で活躍している教員の指導により、創作の一環として、古くて新しい表現形式であるところのゲーム、とりわけストーリーゲーム/ナラティヴゲームと呼ばれるものを実際に創作することを目指します。
 過去の受講生たちは、ロールプレイングゲームのシナリオやソロ・アドベンチャーをデザインしたり、あるいはリプレイ小説を書いたりしてきました。シナリオのなかには講師が監修のうえでリライトし、商業誌への掲載を果たしたものもあります。
 しかしながら、創作には必ず発想の源泉となる教養が必要です。そのため、古典的な幻想文学・SFの実作や文学理論を、時間をかけて講読することで、土台の構築をしていきます。
 また、巷では「ゲーム」というと、日本製の“アニメ・漫画・ゲーム”という粗雑なくくりに置かれ、のみならず、それらが語られる際には、従来「文学」とされてきた領域を敵視して「日本」の文脈に閉じこもることがままあるのですが……本講座はそういった“クールジャパン”的な文脈とは基本的に無関係です。
 むしろ、この講義では「世界文学」との連関性を重視し、その一環としてゲームを捉えています。真に“クール”なのは、ゲームを「サブカルチャー」として居直らない姿勢だと考えるからです。その意味で、本講義は文学を媒介とした“反”サブカルチャー論」言うのが正確でしょう。このことは、講義内でも絶えず強調していくので、忘れずにいてほしいと思います。

 

 

 同名の講座が水曜3限・水曜4限で展開されます。意欲のある受講者は、両方の受講も歓迎します(ただし、単位は片方しか出ません)。既習者の受講も歓迎します(自由聴講扱いとなります)。

 ※より詳しくは、続けて【授業計画】の項目をご参照ください。

<実務経験のある教員による授業科目>


【学修の到達目標】
・日常的に接する文化環境に対しての批判的な視座を持ち、そのルーツを探り新たな表現を産むために必要な(最低限の)知識と好奇心を涵養します。
・文学を中心にしつつ、哲学・歴史学・美学といった人文科学についての基本的な知識をも習得します。
・レッシング以降の古典的な文学理論を習得します。
・カルチュラルスタディーズ、ジェンダーポストコロニアル理論といった、文化批評の基礎を習得します。
ゲームデザインクリエイティヴライティングの基礎をも学ぶことで、学術的な視座の批評や創作へ応の応用を目指します。
・学術的なゲーム研究の基礎を習得します。

 

【授業計画】
◆スケジュール
<注意:水曜3限では、ゲームデザインを中心に学習します。水曜3限と4限では内容が異なります>

 ブロンテ姉妹が架空の王国を創造して「ごっこ遊び」を展開した19世紀から、21世紀、スマートフォンを駆使したAR(拡張現実)ゲームまで、ストーリーゲームは多様な形態が存在しています。
 あるいは、史学的なシミュレーションの一環としても、プロイセン帝国期の「クリークシュピール」から現在のシリアスゲームに至る、ウォーゲーミングの方法論というものも連綿と存在しています。

 そこで本講座では、ゲームと「文学」が交錯したわかりやすい事例として、会話型(テーブルトーク)のロールプレイングゲーム、あるいは関連したゲームポエムやウォーゲーミング等を中心に扱います。
 ただし、規範として意識するのは、国内に留まらず海外の(主として英語圏の)作品です。

【従来は、文献講読とストーリーゲームの体験を前半回での講義では組み合わせて行い、後半回の講義では本格的なワークショップで実際にゲームをプレイするという形をとっていました。

 しかしながら、今年度はコロナ・ウイルス禍の影響で、途中から遠隔講義へ移行する可能性があります。
 幸い、今年前期は遠隔講義でも、講師がゲームマスターとして主宰するワークショップを行うことができました。それを介して、実際に創作のための経験を積んでもらうわけです。
 ただし、多人数で遠隔講義となった場合は、ゲームデザインの基礎的文献の講読中心に、研究や創作に必要な教養の基礎を身につけることを目指します。
 学生の志向性に合わせ、ナラティヴ・ベースのデザインによるゲームか、シミュレーション性に重きを置いたデザインなのか、それぞれ調整して焦点を合わせていきます。
 いずれにおいても、Zoom等の活用も視野に入れますが、例年以上に、授業外での課題製作とメール等での提出を重視することになります】

 文学研究や文芸批評の方法論を軸に、学術的なゲーム研究における最新の成果も紹介しながら、他ジャンルにまたがる普遍的なストーリー構造や、原型となる神話素、「語り」をはじめとした表現スタイルの微妙な差異などを検証することで、総合的な教養を培うことが目標です。
 本気でゲームや小説の仕事につきたい人は、大いに歓迎します。講師の仕事も講義内でその都度、紹介し、現場の空気を知ってもらうきっかけといたします。
 しばしば誤解されますが、「サブカルチャー」と授業名で冠されているからといって、「ラク」というわけではありません!
 過去履修者の継続出席、学部・他学科からの聴講も歓迎しますが、途中で離脱するケースが少なくないので、いちどやると決めたら、最後まで受講することを推奨します。さもなければ、実になりません。

<※2020年度前期(春学期)の内容を、参考までに以下に示します。受講生の関心や状況に応じ、随時変更を加えていきます。講義内での指示を聞き逃さないようにして下さい>

1:オリエンテーション~ゲームポエム入門
・ガイダンス
・ゲームポエム(ナラティヴ・デザインをベースにしたRPG)に親しむことを目的に、「三老人」(マーク・メイヒャー作、中村俊也訳)のワークショップ

2:ゲーム研究の基礎(1)
・コンピュータ・ゲーム史入門~「なぜ「ゲーム研究」が必要なのか? 書籍「ゲーム学の新時代」から読み解く,ゲーム研究からの人文社会科学」の視点から」(岡和田晃作)を参考に、コンピュータ・ゲーム史を考察し、コンピュータ・ゲーム以外のゲームの広がりを実感する
・ノルマンディー上陸作戦を題材にしたゲームポエム「カレーの陣地」(マーク・メイヒャー作、中村俊也訳)をワークショップとして体験し、歴史学とシミュレーションの関係を確認する

3:ゲーム研究の基礎(2)
インターフェイス・デザイン論の視点から『ドラゴンクエストⅠ』の序盤を分析する
ノーベル賞作家ペーター・ハントケにインスパイアされたゲームポエム「プレイヤー罵倒」(岡和田晃作)をワークショップとしてプレイし、プレイヤーとキャラクターの違いを理解する

4:ハイ・ファンタジー入門(1)
・国産ハイ・ファンタジー小説の傑作・門倉直人「ホシホタルの夜祭り」を購読する
・「ホシホタルの夜祭り」と共通の幻想世界ユルセルームを扱う『Wローズ』簡易版(門倉直人原案、岡和田晃作)のキャラクターメイキングを行う

5:ゲーム研究の基礎(3)、ハイ・ファンタジー入門(2)
インターフェイス・デザイン論からカント『判断力批判』に移り、ゲーム研究の文脈における古典であるホイジンガとカイヨワの理論を学ぶ
・『Wローズ』簡易版を実際にワークショップとしてプレイする

6:SF-RPG入門(1)
スペースオペラ、サイパーパンク、ポストヒューマン、シンギュラリティといったSFの基礎概念を確認する
・ポストヒューマンRPG『エクリプス・フェイズ』(ロブ・ボイル作、朱鷺田祐介岡和田晃他訳)の世界観を、サンプル・キャラクターを介して確認する

7:SF-RPG入門(2)
・本格的なRPGセッションの開始。「Role and Roll」Vol.166の『エクリプス・フェイズ』シナリオ「焦土の衛星シンダーの秘密」(岡和田晃作)の前半をワークショップとしてプレイする
・いかなる要素が「SFらしさ」を生み出すのかを考察する

8:SF-RPG入門(3)
・本格的なRPGセッションの続き。「焦土の衛星シンダーの秘密」の後半をワークショップとしてプレイする
・「焦土の衛星シンダーの秘密」のプレイリポートをまとめる

9:マーダーミステリー入門(1)
・2版に分かれ、「ウォーロック・マガジン」Vol.7に掲載のマーダーミステリー・ゲームブック「空蝉の島」(おいしいたにし作)をワークショップとしてプレイする
ゲームデザインとミステリ批評、双方の観点から「空蝉の島」を分析する

10:マーダーミステリー入門(2)
・「GMマガジン」Vol.12掲載のマーダーミステリー「囚獄島の殺人」(麻宮楓作)をワークショップとしてプレイする
ゲームデザインとミステリ批評の双方から、「囚獄島の殺人」を分析する

11:SF-RPG入門(4)
・『エクリプス・フェイズ』のシナリオ「ソードダンサー・オン・マーズ」(岡和田晃作、「Role and Roll」Vol.154)をワークショップとしてプレイする
RPGにおける戦闘システム、義体の乗り換えといった特殊ルールの扱いを学ぶ

12:マーダーミステリー入門(3)、SF-RPG入門(5)
・『エクリプス・フェイズ』のマーダーミステリー風シナリオ「光のコーデックス、あるいはGLC」(朱鷺田祐介作、「Role and Roll」Vol.183)をワークショップとしてプレイする
・個別に与えられた裏設定を、どのように主体的にストーリーへ絡めるのかを分析する

13:ソロ・アドベンチャー入門
・「ウォーロック・マガジン」Vol.7掲載の『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー』第2版用ソロ・アドベンチャー「盗賊都市からの脱出」(友野詳作)をワークショップとしてプレイし、一人用シナリオの書法を学ぶ
・「ウォーロック・マガジン」Vol.7掲載の『トンネルズ アンド トロールズ』完全版用ソロ・アドベンチャーソーサラー・ソリテア完全版」(J・L・ウォーカー、岡和田晃訳)をワークショップとしてプレイし、一人用シナリオの応用を学ぶ

14: オリジナル・ゲームの創作
・ゲームポエム「ヘロドトス」(岡和田晃作)をワークショップとしてプレイする
・受講生のデザインしたゲームポエムのテストプレイを行い、ディヴェロップ(改良)案を討議する

 

◆予習・復習
 ゲームデザインは場数を踏まなければまったくシナリオが書けません。ソロ・アドベンチャーや多人数用アドベンチャーを積極的にプレイしてみてください。
 創作は研究あってこそ成り立ちます。幅広い人文科学的素養も必要です。講義で指示した文献を確実に消化してください。
 各種フィードバックを含め、授業外でも積極的な学習が求められます。これを怠るとレポートが書けず、挫折を余儀なくされることになります。

予習:講義内で指示された課題をこなし、講義前日12:00までに提出する(100分)

復習:講義内での指摘を中心に作品を書き直し、また講義外でテストプレイの機会を確保し、ディヴェロップメント(改良)を行う(100分)

 

【履修上の注意点】
 講義の際には、相当分量の論文や小説、各種ルールを読み進めていくことになります。関連して文献も紹介しますが、少々難解かもしれない理論も含まれます。自前でのゲーム会の運営など、授業外でも相当な努力が必要になります。講義へのフィードバックを毎回記入してもらい、それを講師が講義内容へ反映させていきます。その他、双方向的な講義になりますので、積極的な協力・参加が求められます。

 

【成績評価の基準および方法】
 評価のポイントは、以下の4点です。

1)ゲームデザインという作業の特性が理解できているか(約20%)
2)作品の内実や、周辺に存在する文脈が理解できているか(約20%)
3)課題へ積極的に取り組み、読解・創作・論文執筆ができているか(約40%)
4)批評的であることの意義が理解できているか(約20%)

 毎回、フィードバックシートへの記入を行い、それを小テストおよび出席の代わりとします。それとは別に、中間・期末レポートを課します。なお、レポート執筆の際にWikipediaを参考資料に用いることを禁止します。代返等・コピペ等の不正行為に関しては厳正に対処します。各種文章がしっかり書けていることは、評価の前提条件とします。
 上記の学習目標が達せられているかどうかを、フィードバックを含む出席点(40点)、レポート(60点)、のウエイトで評価して総合的に判定します。具体例として、その合計が90点以上をS評価、80点以上90点未満をS評価、70点以上80点未満をB評価、60点以上70点未満をC評価とします。
 ただし、出席回数が7割未満の場合、この限りではありません。

 なお、2020年度前期(秋学期)のレポート課題は、オリジナルのゲームポエム等をデザインするという試みでした。しかし、今期は論文形式へ変更する可能性もあります。指示を聞き漏らさないようにしてください。

 

【教科書・参考書】
区分 書名 著者名 発行元 定価
教科書 「ウォーロック・マガジン」Vol.8   グループSNE/書苑新社 1800
参考書 エクリプス・フェイズ ロブ・ボイル/岡和田晃他訳 新紀元社 7500

参考書 ウォーハンマーRPG アンディ・ロー他/岡和田晃他訳 ホビージャパン 6800

※複数訳で教員が関わっているものは、便宜的に筆頭としています。


【その他の教材】
ウォーロック・マガジン」Vol.5(グループSNE/書苑新社)掲載、岡和田晃/豊田奏太「ドルイドの末裔」(2018年度の最優秀レポートを、受講生の同意のもとに講師が商業水準まで徹底改稿した作品です)。本講義の一つの成果として参考になさってください。
 その他、講義内で随時指示します。


【教員との連絡方法】

 akiraokawada@gmail.comで事前にアポイントを取ってください。

 初回授業終了時に、自己紹介のメールを送ってください。

 

シミルボンで、「何度でも、向井豊昭と『骨踊り』を~岡和田晃×東條慎生×山城むつみ」連載中です

 書評SNS「シミルボン」で、2019年3月8日に東京・赤坂の双子のライオン堂で行われた『骨踊り 向井豊昭小説選』(幻戯書房)の刊行記念対談を――ウポポイ開館に伴い激化するアイヌ差別への文学的抵抗の意味も込め――全文を無料公開いたします。

 

何度でも、向井豊昭と『骨踊り』を~岡和田晃×東條慎生×山城むつみ

 

 全4回で、来週公開予定の第4回で完結なのですが、ここで第1~第3回を振り返ってみたいと思います。全文無料ですので、お気軽にどうぞ~!

 

1:「脱殻(カイセイエ)」収録の意義、モチーフの連続と反復

2:ベンヤミンの「訛り」、鳩沢佐美夫を語ること

3:アイヌ語と日本語の「翻訳」、「あゝうつくしや」の結末

骨踊り

骨踊り

 

 

9月19日20:00~より、NLQオンラインセッション #07 銀幕の怪異、闇夜の歌聲 PART 3 『ハマー・フィルム入門』を開催

 9月19日(土)20:00~に、「ナイトランド・クォータリー vol.22 銀幕の怪異、闇夜の歌聲」にもハマー・フィルム関連の膨大なコレクションとリストをご提供いただいた、浅尾典彦さんをゲストにお招きした『ハマー・フィルム入門』を開催します。

 無料から参加可能ですので、ぜひお越しを!

 

NLQオンラインセッション #07 銀幕の怪異、闇夜の歌聲 PART 3 シアターセブン 十三藝術市民大学 サブカルメディア学部 幻想映画史 出張版『ハマー・フィルム入門』

 

nightlandquarterly07.peatix.com

 

 ホラーとダークファンタジーの季刊誌「ナイトランド・クォータリー」(NLQ)のイベントです。

 トークカフェやSFセミナーの合宿企画などで開催されていましたイベントがパワーアップして帰ってきました。
 NLQ編集部のメンバー、執筆者とトークを楽しむイベントです。

 公開編集会議的に、企画の話をしたり、お薦めの本の話や、読書会をやりたい。
 そんなわけで、ZOOM会議室を使って、GUESTも参加者も自由に発言できる場をつくります。

 無料で参加いただけますが、がんばってる編集部にご支援をいただくことも可能です。(応援してやってください)

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 07 銀幕の怪異、闇夜の歌聲 PART 3

シアターセブン 十三藝術市民大学 サブカルメディア学部 幻想映画史 出張版『ハマー・フィルム入門』

2020年 9月19日(土) 20:00〜

会場・オンライン(ZOOM会議室)


出演:岡和田晃(NLQ編集長)

   浅尾典彦(十三藝術市民大学 サブカルメディア学部 学部長)

   深泰勉(映画ライター 首だけ女研究家)

   待兼音二郎(翻訳家・ライター)

   小笠原勝 (ネコグラファー・じいや)

   ほか(交渉中)