4月22日、大久保ひかりのうまで「ガザ・パレスチナへの詩と歌~第二のナクバに対して~」に出演
ガザでの虐殺に文学を通じて抗議するイベントが執り行われます。4月22日(月)のアースデイ、大久保ひかりのうまで「ガザ・パレスチナへの詩と歌~第二のナクバに対して~」が開催(主宰:桜井真樹子さん)。冷笑に陥らない行動はとても大事です。詳細と出演者一覧は画像を参照。むろん私も出ます!
経緯を簡単に説明します。私の『反ヘイト・反新自由主義の批評精神』の冒頭に収められた大江健三郎論は、パレスチナの作家ガッサーン・カナファーニーの引用から始まるもので、李恢成さんにそこを買っていただきました。セトラー・コロニアリズムの暴力の考究は持続的なテーマでもあります。
ガザの虐殺については、「図書新聞」の時評で扱ってきましたし、抗議詩も書いています。「アメリカではとても発表できない」という反応も。主宰の桜井真樹子さんは、アフガンの詩の禁止に抗う『詩の檻はない』の書評をしてくださった方。横浜・寿のイベントにもご足労いただき、そうしたご縁です。
桜井さんはイスラエルに留学し、現地で長く合気道を教えられていた方でパレスチナとも縁が深いそう。
こうした経緯から、出演メンバーの大田美和さん、高細玄一さん、ソマイア・ラミシュさんとは『詩の檻はない』からの連続性があるわけです。
私からは、ガザの虐殺に対する抗議運動に最前線で関わっておられる松下新土さんにもお声がけしました。文学業界がパレスチナの状況を黙殺していると、たびたび批判をなさっており、問題意識に共鳴するところ大だからです。「文学」の名の下の反動言説が瀰漫する状況に、風穴をあけねばなりません。
この手のイベントは、ネット時代に動向が海外にすぐ伝わるので、もはや自己満足どころか具体的なエンパワーメントとなるわけです。サイードの言う対位法的な批評の実践というのはもちろん、文学をめぐる日本のおかしな権威主義的「常識」を確実に変えていくことになりましょう。是非お越しください。