「図書新聞」2017年12月9日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三四回 被害者の痛みを見えなくさせる「空気」の病理」が掲載。

図書新聞」2017年12月9日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三四回 被害者の痛みを見えなくさせる「空気」の病理」が掲載されています。
 今回は、座間市にあるアパートの一室から九人の遺体が発見された事件を二つの論点から考えつつ、以下の作品を取り上げました。

・孔田多紀「立ち読み会会報誌 第1号 特集:殊能将之(その1)」
松本卓也「健康としての狂気とは何か――ドゥルーズ『批評と臨床』試論」(「文學界」)
間瀬純子「少女精霊顕現」(「ミステリマガジン」)
李恢成「地上生活者 第六部 最後の試み」(「群像」)
・石橋正孝「なぜシャーロック・ホームズは「永遠」なのか――コンテンツツーリズム論序説」(群像新人評論賞受賞作)
・「文學界」特集「ネットに載らない観光地」
原武史×柴崎友香「ぶらり西武線途中下車の旅」(「文學界」)
津村記久子「果てしない船場センタービル」(「文學界」)
・前田司郎「愛が挟み撃ち」(「文學界」)
・若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」(文藝賞受賞作)
ウラジーミル・ナボコフ「ヴェラへの手紙」(秋草俊一郎訳・解説、「すばる」)
・柴田英里「いつまで“被害者”でいるつもり?――性をめぐる欲望と表現の現在」(「早稲田文学」)
小澤英実×倉本さおり×トミヤマユキコ×豊崎由美×(司会)斎藤美奈子「われわれの読書、そのふたつの可能性〜批評と書評〜」(「早稲田文学」)
・左川ちか「緑の焰」、「花」、「海の花嫁」(「早稲田文学」)
・「現代詩手帖」の「ドイツ現代詩レポート」
ドゥルス・グリューンバイン「写真の教え」(縄田雄二、中山陽介、山崎裕太、花岡里帆訳)(「現代詩手帖」)

 殊能将之ハサミ男』、『マッドマックス』、石橋正孝「ウィルキー・コリンズから大西巨人へ――「探偵小説」再定義の試み」、ミシェル・ビュトール6 810 000 litres d’eau par secondeロバート・J・ソウヤー「ホームズ、最後の事件ふたたび」にも触れました。