「図書新聞」2017年9月2日号に「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三〇回 結節点を忘却した「批評」と、スペキュレイティヴ・フィクションの浸透」が掲載

 「〈世界内戦〉下の文芸時評 第三〇回 結節点を忘却した「批評」と、スペキュレイティヴ・フィクションの浸透」が、発売中の「図書新聞」の2017年9月2日号の「図書新聞」に掲載されました。
 今回は、山野浩一の逝去と、山野が「週刊読書人」で長く続けたSF時評の意義を確認した後、以下の作品に言及しました。……というか! 見てくれ! この言及数を!

・西田谷洋編『文学研究から現代日本の批評を考える 批評・小説・ポップカルチャー』(ひつじ書房
田中和生「家族の空間から世界のあり方を転倒する 今村夏子試論」(「小説トリッパー」)
高橋睦郎×松岡正剛×朝吹真理子「水晶と模型の夢」(「文學界」)
・特集「176人による現代文学地図(シーン)2000→2020」(「文藝」)
・樋口薫「破格の作家、又吉直樹 一記者の視点から」(「文藝」)
佐々木敦×栗原裕一郎×小澤英実「いま、文学を語るということ」(「文藝」)
・江南亜美子×倉本さおり×矢野利裕「来るべき作家たち」(「文藝」)
・酉島伝法「言葉の罅割れを通り抜けて 伊藤浩子『未知への逸脱のために』」(「現代詩手帖」)
・山下洪文編『血のいろの降る雪 木原孝一アンソロジー』(未知谷)
加藤秀行「海亀たち」(「新潮」)
モブ・ノリオ「狙われた脳味噌」(「すばる」)
保坂和志「読書実録」(「すばる」)
・吉川敦「夜見る夢を聴いている。」(文芸ラジオ新人賞佳作)
李恢成「地上生活者 第六部 最後の試み」(「群像」)
・光波燿子「黄金珊瑚」(「片隅」)
山尾悠子「親水性について」(「たべるのがおそい」)
・北野道夫「ゴーストタウン」(「すばる」)
・畠山丑雄「死者たち」(「文藝」)
・河粼秋子「狗宝(くほう)」(「北方文芸2017」)

 その他、柄谷行人『反文学論』、亀井秀雄『感性の変革』、北園克衛の雑誌「VOW」、モブ・ノリオ『介護入門』、河粼秋子『颶風の王』、大江健三郎「奇妙な仕事」にも言及いたしました。全体的に小説はレベルが高く、批評は低調でした。
 なお、一点、訂正があります。

 ×江波→○江南

 この点、関係各位にお詫びします。