12月1日に、SF乱学講座「「伊藤計劃以後」のSFと現代文学」の講師をさせていただきます。

 誰でも参加できる市民講座、SF乱学講座の講師をさせていただきます。
 以下、公式サイト(http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/5302/)掲載予定の文章を全文転載させていただきます。
 詳しい案内については、公式サイトも、あわせてチェックしてください。

SF乱学講座2013年12月の予定
タイトル:「伊藤計劃以後」のSFと現代文学
講師名:岡和田晃(文芸評論家)


内容紹介:
 SFと現代文学に、大きな地殻変動が起きています。
 作家・伊藤計劃(1974〜2009)の仕事を中心に置くことで、その変動がどのようなもので、その先には何が待つのかを考えようというのが、本講座の主旨です。
 具体的には、「SFマガジン」2011年7月号の特集タイトルとして採られ、2013年には『ポストヒューマニティーズ 伊藤計劃以後のSF』という評論集の副題にも用いられた「伊藤計劃以後」なるパラダイムの背後にある文脈を、できるだけ内輪的な“業界事情”へ落とし込まないようなパースペクティヴから検討していくことで、現代の文学状況における閉塞感を打破できないかを考えていきます。
 もとは暫定的な商業主導のレッテルにすぎなかった「伊藤計劃以後」が、批評的なリアリティをもって浸透しつつある現状について――「SF冬の時代」と連動した問題を扱っている柄谷行人の講演録「近代文学の終り」を紹介しつつ――これまで私が論じてきた具体的な作品をベースに検討していきます。


【来場者には資料として、完売につき現在は入手困難な雑誌「gankai vol.3」に掲載された、酉島伝法『皆勤の徒』小論を、もれなく配布させていただきます】


課題図書:
岡和田晃著『「世界内戦」とわずかな希望 伊藤計劃・SF・現代文学』(アトリエサード/書苑新社)

「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 (TH Series ADVANCED)

「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 (TH Series ADVANCED)

※本書は、私がこれまで書いてきた伊藤計劃についての評論、またSFや現代文学(世界文学)について横断的に論じた批評を精撰し、ぎっしりと詰め込んだ評論集です。あらかじめ目を通していただけましたら幸いです。なお、収録された批評「二十一世紀の実存」には、脱落が発生しております。お手数ですが、版元のサイトに完全版がアップされております(http://www.a-third.com/p/okawada_21century.pdf)。お手数ですが、ダウンロードしていただけましたら幸いです。その他の訂正箇所については、拙ウェブサイトにまとめてあります(http://d.hatena.ne.jp/Thorn/20131106/p2)。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。


開催日時:2013年12月1日 日曜日 午後6時15分〜8時15分
参加費 :千円
会場  :高井戸地域区民センター(京王井の頭線「高井戸」駅下車)