2021年の仕事

■2021年の仕事
 今年は例年にも増して、全速力で駆け抜けた年という印象です。抜けがあるかもしれませんが、備忘のために主だったものをまとめてみました。


○編集・小説創作・翻訳
『再着装(リスリーヴ)の記憶 〈エクリプス・フェイズ〉アンソロジー』(アトリエサード、9月)


○翻訳
ジョエル・マーラー&キース・A・アボット『怪奇の国のアリス+怪奇の国!』(グループSNE/書苑新社、2月)
ケン・セント・アンドレゾルのモンスター迷宮」(「GMウォーロック」Vol.2、7月)
ラース・ブルーメンシュタイン&ロブ・ボイルほか『エクリプス・フェイズ ソースブック サンワード』(共訳、新紀元社、8月)
アンディ・ローほか『ウォーハンマーRPG スターターセット』(共訳、ホビージャパン、10月)
アンディ・ローほか『ライクランドの建築』(共訳、ホビージャパン、10月)
アンディ・ローほか『ライクランドに冒険あり!』(共訳、ホビージャパン、10月)


○共著・解説等
藤元登四郎祇園「よし屋」の女医者 』(解説を担当、小学館文庫、1月)
『新・日本現代詩文庫154 清水博司詩集』(解説を担当、土曜美術社出版販売、7月)
巽孝之ほか『脱領域・脱構築・脱半球』(スピヴァク論を担当、小鳥遊書房、10月)


○編集参加
コナン・ドイル『妖精の到来』(井村君江訳、アトリエサード、5月)
M・ジョン・ハリスン『ヴィリコニウム パステル都市の物語』(大和田始訳、アトリエサード、12月)
『鳩沢佐美夫の仕事 第一巻』(藤田印刷エクセレントブックス、12月)


RPGシナリオ・ソロアドベンチャー
トロールの国のアリス」(「ウォーロック・マガジン」Vol.9、1月)
「“ほうき拳”をめぐる冒険(アヴァンチュール)」「ヴァンパイア・ロードと対峙せよ!」「もつれた国のアリス」(「GMウォーロック」創刊号、4月)
「哀しみのオルガスマシン」(「Role&Roll」Vol.200、6月)
「金星応答あり」(「Role&Roll」Vol.203、9月)


○ナイトランド・クォータリー(編集長、定期購読者用ペーパー編集・執筆参加)
・「ナイトランド・クォータリー」Vol.24(アトリエサード、3月)
「クロエ・ジャオ監督『ノマドランド』と再帰的なトライブの誕生――ヘルズ・エンジェルズ的想像力の系譜から」&和爾桃子インタビュー&ロバート・L・アスプリン「盗賊世界へのいざない」訳ほか
・「ナイトランド・クォータリー」Vol.25(アトリエサード、6月)
「死の舞踊」と恐怖をめぐる解釈学――ペトラルカから「ウィアード・テールズ」、T・Fポウイス藤枝静男の照応まで」&大和田始インタビュー&T・F・ポウイス「鍋と布巾」訳ほか
・「ナイトランド・クォータリー」増刊号(アトリエサード、7月)
「怪奇幻想文学としてのコティングリー妖精事件」&パトリシア・A・マキリップ「ウンディーネ」訳ほか
・「ナイトランド・クォータリー」Vol.26(アトリエサード、10月)
「怪奇幻想文学としての「異教」と秘密結社、そしてカルト――他者性の位置を問い直すために」&健部伸明インタビューほか
・「ナイトランド・クォータリー」Vol.27(アトリエサード、12月)
「「蟄居文学」というグランド・ツアー」&あだちひろしインタビュー&山田和子インタビュー&C・J・チェリイ「最後の塔」訳ほか


○連載
「〈世界内戦〉の文芸時評」(図書新聞、12回)
「戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典」(「Role&Roll」、3回)
山野浩一とその時代」(「TH」、4回))
「『エクリプス・フェイズ』情報」(SF Prologue Wave、多数)
「ナイトランド・クォータリー」紹介、八杉将司遺稿採録(SF Prologue Wave)
「現代北海道文学研究」(「フラジャイル」、3回)
「『ウォーハンマーRPG』を愉しもう!」(「FT新聞」、19回)
ハヤカワ文庫JA総解説」(「SFマガジン」、3回)
「北海道文学集中ゼミ第3期」(シミルボン、2回)
リプレイ小説の連載(「FT新聞」)
ソロアドベンチャー・シナリオ・ゲームポエムの学生優秀作の改訂(「FT新聞」)


○批評
「「肉体植民地」から『盲人書簡』へ〜寺山修司への敬意と、唐十郎ジャガーの眼』」(「TH」No.85、1月)
「『ネクロスの要塞』から『メタモスの魔城』へ〜オマケシールと「ローカル・サロン」の再生」(「TH」No.86、4月)
「〈風〉に溶け込み、「惑星思考(プラネタリティ)」へ向かうこと――清水博司論」(「潮流詩派」265号、4月)
小熊秀雄研究の一世紀」(「詩と思想」7月号)
「『肉体と死と悪魔』と『生の館』が赤裸々に語る〜マリオ・プラーツ小論」(「TH」87、7月)
「東村岳史『近現代北海道とアイヌ民族―和人関係の諸相』(三元社)書評 多角的に表出される「同化主義」の制度と歴史を撃つために 微に入り細を穿つ雑誌の博捜により初めて可能な研究史の進展がある」(「図書新聞」2021年8月14日号)
「「中立を守る」ことの危うさ 分断の打破に不可欠なレイシズム・ポリシー批判」(「読書人」9月3日号)
「過激・巧妙化するアイヌ差別 和人の加害性 歴史忘れず」(「北海道新聞」10月23日)
高原英理少年愛文学選」書評」(「TH」No.88、10月)
「T&T情報コーナー」(「GMウォーロック」3号、10月)
「来るべき民主主義の位置を手繰り寄せる――真壁仁編『詩のなかに目覚める日本』論』(「B面の岩波新書」、10月)
「「簒奪された「社会派」への信頼、歴史感覚を取り戻すために――村田正夫論」(「潮流詩派」267号、11月)
「加害の淵源たる家父長制と植民地主義をともに転覆させる――林美脉子『レゴリス/北緯四十三度』」(「現代詩手帖」2021年12月号)
新渡戸稲造の植民政策論—アイヌを不可視化させた言説—」(「本郷」157号、12月)


○現代詩
ウィーン体制に一矢報いて」(「壘」7号、1月)
「プロレタリア詩の逆襲」(「潮流詩派」264号、1月)
「宿便」(「現代詩手帖」2021年2月号)
「乱立する高塔の逆螺子の」(「白亜紀」159号、3月)
「鳥葬にされた抒情」(「壘」8号、4月)
「反抒情」(「潮流詩派」265号、4月)
「崩れた微光」(「白亜紀」160号、5月)
「非常勤の淫売——薔薇十字に刻まれた、めくるめく加藤郁乎への戯論の註釈の序文」(「壘」9号、7月)
「わたしたちがまだ手放さずにいたもの」(「ナイトランド・クォータリー」増刊号、7月)
「四つの四重葬」(「壘」10号、10月)
「勾配と火藥――桜井勝美『ボタンについて』に」(「潮流詩派」266号、7月)
「ゴミ」(「潮流詩派」266号、7月)
「ご臨終――風刺詩人・村田正夫に」(「潮流詩派」267号、10月)
「最後のシュルレアリスト」(「白亜紀」161号、10月)
「みずからを凍結させて仄暗く──エミリー・ディキンスンに」(「ナイトランド・クォータリー」Vol.27、12月)


○監修
メイン担当以外の回の『エクリプス・フェイズ』関係記事(「Role&Roll」、隔月)
メイン担当以外の回の「戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典」関係記事(「Role&Roll」、隔月)
T・S・ルイカートほか『ウォーハンマーRPG ゲームマスター・スクリーン』(ホビージャパン、9月)
パドレイグ・マーフィー『比類なく有益なスラサーラの呪文集』(ホビージャパン、10月)
「TH」各号、岡和田査読作
「ナイトランド・クォータリー」各号
「SF Prologue Wave」各号


○講義・イベント出演
東海大学文芸創作学科(ゲームデザイン論、幻想文学論)(春学期、秋学期)
TRPGフェスオンライン、ゲームマスター出演(春、秋)
日本近代文学会春期大会「「未来学」批判としての〈未来記〉――山野浩一「死滅世代」からフェミニズムディストピアまで」(5月)
緑一色の漫画「スピタのコピタの!」出演(「Role&Roll」Vol.203、9月)
TRPGサークル幻界堂でトークイベント(10月)
武蔵大学「イギリスの文学」ゲストスピーカー(北村紗衣先生)(11月)


○アンケート回答・短文
『SFが読みたい!』(2月)
蔵原大遺稿補遺(5月)
図書新聞」(6月、12月)
「植民地文化研究」(10月)
現代詩手帖」(12月)


○追補
リチャード・シドル『アイヌ通史』(マーク・ウィンチェスター訳、岩波書店)お手伝い(7月)