岡和田晃の第三単著『向井豊昭の闘争 異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』発売中です。

 岡和田晃の第三単著『向井豊昭の闘争 異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』が発売になりました。学術出版社・未來社のPR誌「未来」2012年1月号から2013年1月号(除く2012年5月号)に連載していた「向井豊昭の闘争」をベースに、「早稲田文学」や「幻視社」「しゃべり捲くれ」に書いた向井豊昭論の情報を一部盛り込みながら、大幅に加筆修正を施しました。
 とはいえ、改定後の悪税込みで3000円を超えてしまわないよう、批評の書としてはコンパクトな形でまとめることを心がけました。なので、一気読みも可能になっているはずです。単独の評伝としても、歴史と状況への批評としても読めるように仕上げています。どの本もそうですが、排外主義が席捲し閉塞する世界に風穴を開け、革命を起こすつもりで書いています。付録としては、現時点で判明した詳細な向井豊昭の作品リスト(総数として約350作品)を添えました。引用箇所の精度については『向井豊昭の闘争』が一番正確ですので、本書を基準に考えていただければ幸いです。
 刊行にあたっては、笙野頼子さんに帯の推薦文をいただき、峰芳隆さんには作品リストのエスペラント関係事項のチェックをお願いし、また東條慎生さんは全体の校正協力をしてくださいました。その東條さんは、「未来」2014年8月号にいち早く「忘れられないための「闘争」」と題し、書評を寄せておられます。『北の想像力』を別角度から補完してくれているようにも読めますので、『向井豊昭傑作集 飛ぶくしゃみ』ともども、ぜひお手にとってみてください。



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