「読書人」9月3日号に、イブラム・X・ケンディ『アンチレイシストであるためには』(児島修訳、辰巳出版)の書評「「中立を守る」ことの危うさ――分断の打破に不可欠なレイシズム・ポリシー批判」が掲載

 発売中の「読書人」9月3日号に、イブラム・X・ケンディ『アンチレイシストであるためには』(児島修訳、辰巳出版)の書評「「中立を守る」ことの危うさ――分断の打破に不可欠なレイシズム・ポリシー批判」が掲載されました。読書人のサイトでも書評の全文を読めます。

 今回、本書を評するにあたり、W・E・B・デュボイスを読み直し、コーネル・ウェストやポール・ギルロイらのデュボイスへの言及を確認、かなり勉強になりました。例えばデュボイスは、奴隷解放令を骨抜きにしようという政治戦略による「分断」と、ずうっと戦ってきたわけで、そこから学べるものは多い。

 いま、一部の「リベラル知識人」の間では、オルタナ右翼ナチスを「評価」するような言説すら蔓延している始末です。日本型の「リベラル知識人」が、反差別を「学級委員のようだ」と嘲笑う声も、すっかり珍しくなくなりました。こういう言語道断な反動に対して、徹底的に抗うために必要な一冊です

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 「読書人」への寄稿は2年半ぶりですが、そこで『アンチレイシストであるためには』を評することができて、光栄でした。

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