発売中の「図書新聞」の2020年10月17日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第六八回 周縁化された「原型」をもって、格差をもたらす構造を解体せよ!」が掲載されています。「安倍晋三」の次の政権の「自助」をさせる姿勢や日本学術会議の任命拒否事件を批判しつつ、以下の作品を取り上げています。
・笙野頼子「引きこもりてコロナ書く #StayHomeButNotSilent」(「群像」)
・菅野弘久編『原体験を求めて――星野徹講演録』(梟社発行)
・黒羽由紀子『かたみとて何か残さむ ~良寛思慕~』(考古堂書店)
・工藤正廣『西行抄――恣意評釈72首』(未知谷)および『郷愁――みちのくの西行』(未知谷)
・『酒木裕次郎詩集 奄美徳之島』(文化企画アオサギ)
・『島に住んで 速水晃詩集』(蒼穹舎)
・『ひと 竹村啓詩集』(文化企画アオサギ)
・井上暁子編『東欧文学の多言語的トポス』(水声社)
・阿部賢一「ボヘミアにおける文学史の系譜――フェリクス・ヴォジチカの「文学史」論」をめぐって」(『東欧文学の多言語的トポス』
・藤田恭子「「周縁」と「カノン」――ルーマニア領ブコヴィナのユダヤ系ドイツ語詩人たちとゲーテ」(『東欧文学の多言語的トポス』)
・堀井一摩『国民国家と不気味なもの――日露戦後文学の〈うち〉なる他者像』(新曜社)
・マーガレット・アトウッド「老いぼれを燃やせ」(鴻巣友季子訳、「文藝」)
・松田雅子『マーガレット・アトウッドのサバイバル ローカルからグローバルへの挑戦』(小鳥遊書房)
・中井亜佐子『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』(月曜社)
・藤本朋世『早野臺氣*私記』(ヴァイン)
・駒込武編『生活綴方で編む「戦後史」――〈冷戦〉と〈越境〉の1950年代』(岩波書店)および永田和寛「冷戦の中の綴方復興──国分一太郎にとって生活綴方とは何か」
・市川大河『スマホ・SNS時代の多事争論 令和日本のゆくえ――脱原発から新型コロナ禍まで』(日本地域社会研究所)
・齊藤飛鳥「弔千手」(「ミステリーズ!」vol.101)
さらには、ヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』、ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』、マーガレット・アトウッド『侍女の物語』および『昏い目の暗殺者』、松澤俊二『プロレタリア短歌――恋愛を歌わなかった 自然の美しさを詠まなかった』、齊藤飛鳥「屍実盛」等にも言及しています。
「図書新聞」はコンビニのマルチコピー機で買えます。2020年10月17日号は本日から購入可能。