山野浩一公式ウェブサイト(新)で評伝「山野浩一とその時代」第8回が紹介されています。これまでの連載や各種情報も、随時紹介になっています。
「SF Prologue Wave」の2019年7月22日号に、「Role&Roll」Vol.177の『エクリプス・フェイズ』シナリオ「ミートハブ・マーダーズ」の紹介文が掲載
「TH(トーキング・ヘッズ叢書)No.79 人形たちの哀歌」でジェフリー・フォード論、図子慧インタビュー、山野浩一連載等が掲載
「TH(トーキング・ヘッズ叢書)No.79 人形たちの哀歌」が、2019.7.30頃に発売。私は特集レビューで、ジェフリー・フォード「言葉人形」を論じました。「「図子慧×岡和田晃ミニトーク」レポート〜冒頭の1ページで小説の主体や状況をわかりやすく提示する図子慧流」も寄稿!
連載「山野浩一とその時代(8)」では、「メロドラマと「大人の事情」への抵抗」と題し、新発見資料「復刊第一号 関映連ニュース」を中心に、五社協定で閉塞する1960年前後の映画シーンでの、山野浩一の奮闘を論じています。ヌーヴェルヴァーグ! 特選街レビューは第12回TRPG文華祭について書きました。
また、以下の各氏による論考とレビューを監修しています。
■幕屋の偶像(アイドル) ――物そのもの(フェティッシュ)への眼差し●仁木稔
■ロボット・アンドロイド演劇の一〇年――「人形」が「感情」を語る時●高槻真樹
■言葉を奪われた人形に浄瑠璃が命吹き込む「文楽」の世界●待兼音二郎
■ストップモーションが叶えうる〝永遠の少年〟――『犬ヶ島』から●関根一華
■あなたの知らない人形怪談の世界●阿澄森羅
■七夕人形――殺戮と捕囚の記憶●宮野由梨香
◎グレッグ・イーガン「不気味の谷」●放克犬
◎セルヒオ・G・サンチェス監督「マローボーン家の掟」、アリ・アスター監督「へレディタリー/継承」●松本寛大
加えて、特選街レビューでは、『巨星 ピーター・ワッツ傑作選』について放克犬さんが書いています。
詩誌「壘(るい)」創刊号に現代詩「黄昏の丘へ」、「大理石像の瘢痕」を寄稿
「Role&Roll」Vol178に『エクリプス・フェイズ』シナリオ「因縁のダークキャスティング」が掲載
発売されたばかりの「Role&Roll」Vol.178に、『エクリプス・フェイズ』の拙作シナリオ「因縁のダークキャスティング」が掲載されています。
非合法のエゴキャスティング(精神を送信し、後から義体を確保する移動法)の「闇通信(ダークキャスティング)、および“代理人(ファクター)”という異星人とのファースト・コンタクトがテーマで、イメージ・ソースは劉慈欣『三体』。
未訳のサプリメント『Firewall』から、「オペレーション・ビネガー」および「アルファ=オメガ」の設定を抄訳しています。
テストプレイの様子と、テーブルゲームファンフェスタ2019でのお披露目の様子を、Twitterの引用にてご紹介いたします。
昨日は池袋ミステルさんで、美術史とデジタルゲームがリンクする論文を発表されている東京大学研究員の鈴木香織さん、東京電機大学講師の蔵原大さんをお招きして『エクリプス・フェイズ』のテストプレイでした。鈴木さんはオフラインでのRPGプレイは2回目だということですが、超ノリノリでした! pic.twitter.com/CZy26HqV3M
— 岡和田晃_新刊『傭兵剣士』T&T完全版対応 (@orionaveugle) 2019年6月23日
昨夜は岡和田晃さんの『エクリプス・フェイズ』テストプレイにお招きいただき、6年ぶりくらいのTRPGにトライしてきました! PLも初心者、PCも世間知らずという設定をいいことに好き放題して、なんだか最終的にはだいぶ暴力(爆発物)で解決してしまった気がします。楽しいセッションでした! pic.twitter.com/IZE5tVKKvP
— Ocher (@orche00) 2019年6月23日
テーブルゲームファンフェスタ2019では、ゲスト『エクリプス・フェイズ』卓のゲームマスターをしました! EPのプレイは初ながらも熱心なSFファンが集まりましたので、今回は卓の諒解を得て予定を変更、「Role&Roll」Vol.178の拙作シナリオ「因縁のダークキャスティング」をプレイ、大盛り上がり! pic.twitter.com/oMl8dQRVCd
— 岡和田晃_新刊『傭兵剣士』T&T完全版対応 (@orionaveugle) 2019年7月14日
#TGFF
— サトシクリハラ@ZeZOgames (@satoshikurihar1) 2019年7月14日
エクリプスフェイズ面白かった。世界観がすごすぎる。 pic.twitter.com/CB2gORmI54
今日は朱鷺田先生のシャドウラン5thの5時間卓の後、エクリプスフェイズの3時間卓という贅沢な1日でした。LARPやボドゲも行きたかったけれど、時間が…時間が足りない…!#TGFF2019 pic.twitter.com/d5EdSLQDCc
— ウェントス (@ventus_01) 2019年7月14日
ストラトシャウトで根暗?ドラマーをやり、とエクリプスフェイズでタコをやるという極端?ぷり
— あんこう (@ankou786) 2019年7月14日
どっちも楽しかった!
なおタコは爆死して、焼きだこになった模様#TGFF2019
初TGFFは岡和田さんのエクリプスフェイズ卓。なかなかプレイ機会のなかったEPを翻訳者直々のGMで体験でき感無量! 同卓の皆さんもノリが良く、とても楽しかったです。ありがとうございました!
— ピピン@2c (@a2cmyarn) 2019年7月14日
「ふだんは語尾にべむって付けないんですね」って岡和田さん、そりゃそうべむよwww#TGFF2019
新刊、『傭兵剣士+青蛙亭ふたたび+無敵の万太郎とシックスパックの珍道中』(グループSNE/書苑新社)
新刊、著:ジェームズ・ウィルソン、岡和田晃、訳:安田均、清松みゆき『傭兵剣士+青蛙亭ふたたび+無敵の万太郎とシックスパックの珍道中』(グループSNE/書苑新社)が、7月12日に刊行されます。
簡易ルールが付属しており、これ1冊で5本のソロアドベンチャー、3本の多人数用シナリオ、1本のコミックを堪能することができます。自信をもってお勧めできる逸品ですので、ぜひお求めいただければ幸いです。
【見本が届きました】
— グループSNE (@GroupSNE) 2019年7月5日
『トンネルズ&トロールズ完全版 アドベンチャー・シリーズ 7
傭兵剣士+青蛙亭ふたたび+無敵の万太郎とシックスパックの珍道中』
見本が届きました。
遊びやすさに定評のあるソロ・アドベンチャー『傭兵剣士』3度目の日本語版。
カバー下は今巻を遊びつくしてから見てね! pic.twitter.com/nGeUyj8wDD
……と、これだけでは寂しいので、もう少し詳しい説明を。
『傭兵剣士』は『トンネルズ&トロールズ』第5版の関連製品として、1988年、最初に日本語版が出たソロ・アドベンチャーです。ゲームブック形式の一人用冒険シナリオということです。2006年には、『トンネルズ&トロールズ』第7版対応のソロアドベンチャーとして、グループSNEのサイトに連載されていたリプレイを第7版対応にする形で再刊されています。
そう、2019年に出る『トンネルズ&トロールズ』完全版対応の『傭兵剣士』は、三度、出版されるソロアドベンチャーになるのです。おそらく、本邦初の偉業です。
グループSNEさんのサイトで、安田均さんのあとがきが公開されていますが、そちらが簡潔明快。
「なぜ3度も? それはずばり、このソロアドベンチャーが‘名作’だからです。」
そう、「傭兵剣士」と「青蛙亭ふたたび」は、紛うことなき名作です。詳しくは、T&Tファンの「かあかばど」さんの分析をご覧ください。
ストーリーも語りも面白いです。双方向移動ができるのもポイントですね。唯一の難点はマッピングが必須のところですが、それは、私が素案を作った地図(中山将平さんヴィジュアル化)と、注釈的なシナリオ案があれば完遂できるようにしました。システム面は、先のかあかばあどさんのほか、ヒム、たまねぎ須永、吉里川べおさんによるT&T研究も参照しております!
それに加えて、両方のソロアドベンチャーの多人数用シナリオ版をデザインしました。テストプレイの模様をご紹介。
本日は池袋ミステルで『トンネルズ&トロールズ完全版』のテストプレイでした。「青蛙亭ふたたび」を探検家4人ので踏破。強力な魔剣の入手に成功し、トントン拍子で進む。しかしレプラコーンが途中で蛙に変えられて脱落。一番最後にワンダリング・モンスターの赤いローブの僧侶団に遭遇して全滅の危機! pic.twitter.com/sx4kzLXnia
— 岡和田晃_7/12刊『傭兵剣士』T&T完全版対応 (@orionaveugle) 2019年6月9日
今回はキャラクター作成を済ませた状態から開始しましたので、「傭兵剣士」多人数版もプレイできました。「青蛙亭」は2時間半、「傭兵剣士」は1時間半ほどで踏破! しかし、オリジナル・デザイナーのJ・ウィルソンの卓越した雰囲気づくりとユーモアのセンスには敬服します。探検家の一部を紹介! pic.twitter.com/J2kUBszf7L
— 岡和田晃_7/12刊『傭兵剣士』T&T完全版対応 (@orionaveugle) 2019年6月9日
『傭兵剣士』と『青蛙亭ふたたび』のテストプレイを経て、T&Tルール研究に戻る。悪意ダメージの初出記事はロイ・クラムが担当。この時は「6の出目の個数マイナス1」が悪意ダメージの値だった。悪意ダメージで毒の塗った面が相手に当たったかどうかは幸運度のセービング・ロールで判定してよいととも。 pic.twitter.com/LwQb4k7K44
— 岡和田晃_7/12刊『傭兵剣士』T&T完全版対応 (@orionaveugle) 2019年6月11日
これらに加え、「ウォーロック・マガジン」Vol.1~3に連載された「無敵の万太郎とシックス・パックの珍道中」と、「ウォーロック・マガジン」Vol.4に収録された中山将平さんの漫画「はじめての無敵の万太郎とシックス・パック」が収められ、さらには、同シナリオの原作で、「Role&Roll」Vol.177のソロアドベンチャー「魔法の酒樽を取り戻せ!」の多人数用シナリオ版「〈黒のモンゴー〉の塔ふたたび」を、この単行本のために書き下ろしました。
漫画家の中山哲学さんが、拙作「無敵の万太郎とシックス・パックの珍道中」(「ウォーロック・マガジン」連載)をプレイし、イラストを描き下ろしてくださいました。1枚目は第1話について。2枚目で名前が変わっているのは、途中で何回も死んでキャラクターを作り直したということです(無粋な解説)。 pic.twitter.com/lGvrXkLuvI
— 岡和田晃_7/12刊『傭兵剣士』T&T完全版対応 (@orionaveugle) 2019年1月12日
以前「Lead&Read」掲載のD&D3.5版エベロン・リプレイ3部作(2008)を書いた際に、もっとも意識していたのはオリジナル・デザイナーのキース・ベイカーの小説でした。「無敵の万太郎とシックス・パック」が意識したのはJ・ウィルソンの雰囲気づくりです。例えば、ウィルソンは小汚いドワーフの描写がすごく巧いのです。
D&Dノベル 夜の門 (ドリーミング・ダーク第三部 完結編) (HJ文庫G)
- 作者: キース・ベイカー,菅原健,矢野真弓,渡部夢霧,田畑あや子,辻川美和
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: 文庫
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それだけではなく、旧版へのオマージュを捧げながら、キャンペーンゲームのエッセンスをふんだんに盛り込みました。
ちなみに私が初めて買ったゲームブックは『傭兵剣士』なんですよ。1994年、富貴堂書店本店でのことでした。それ以降、素晴らしい雰囲気に魅せられて何度も読み直してきましたが、それから四半世紀が経過し、まさかこんな形で関われるとは感無量です。
今年は私の『アゲインスト・ジェノサイド』(2009)の刊行十周年です。同書は高評価してくださる方が多く、幸せな本でした。
今度出る『傭兵剣士+青蛙亭ふたたび+無敵の万太郎とシックス・パックの珍道中』(2019)も気に入っていただけるかなと思います。
【付録のルール考察】
「傭兵剣士」に出てくる〈黒のモンゴー〉の《これでもくらえ!》は46点ダメージ。つまり、知性度は46。『T&T完全版』では14レベル呪文までしか使えません。21レベルの魔術師ならではのウリは、魔力度が210点を超えるほどに豊穣、ということでしょうか。15レベル以上の呪文は《杖折り》、《能力値変換》、《召喚》、《魂隠し》、《生まれ変わり》の6つ。これらが使えないのが、おそらくモンゴーの弱点でコンプレックスだと思われます(笑)。