アナログゲーム総合情報誌「Role&Roll」Vol.133に、中世ヨーロッパの文化や社会史を楽しく紹介するコラム「戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典」の第29回が掲載されています。長期連載が維持できているのも、読者の皆さんの応援の賜物。心より御礼申し上げます。
今回は待兼音二郎さんがライティングを担当。「ロミオとジュリエットをめぐる仁義なき決闘? 中世の私闘(フェーデ)」と題した回ですが、読みどころは「血讐フェーデや騎士フェーデ」について掘り下げた部分でしょうか。私はチェックを担当しましたが、中世の家門を取り上げた連載第20回(「Role&Roll」Vol.115)ともリンクする内容になっていますね。ちょうどシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』について分析した回です。今回の第29回では著名な鉄腕ゲッツが出てくるのですが、この連載のチェックのために、ゲーテの『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』(『ゲーテ全集4』所収)を読み、とても刺激を受けました。『鉄腕ゲッツ行状記』と比べてみると面白いと思います。
なお、見田さんのイラストは躍動感のある見事なものですが、待兼さんの本文にある朗々とした決闘の文句とうまくブレンドされており、新境地を開拓されています。必見ですね。
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