早いところでは本日より発売の「図書新聞」の2019年9月14日号に、連載「〈世界内戦〉下の文芸時評 第五五回 立ち消えた声を聞くための異なるテーブル」を寄稿しました。今号では地上派TVで連日のように繰り出される嫌韓キャンペーンほか、以下を批判しました。
・菅義偉×小泉進次郎(司会:田崎史郎)の対談「令和の日本政治を語ろう」(「文藝春秋」)
・「文藝春秋」の嫌韓記事
・古市憲寿「百の夜は跳ねて」に関する芥川賞の制度(「文藝春秋」)
・千葉雅也「デッドライン」(「新潮」)
・「文芸評論家・渡部直己はなぜ、早稲田大学文学学術院教授を「解任」されたのか」(「映画芸術」)
小説としては、以下を取り上げています。
・「文藝」の「韓国・フェミニズム・日本」特集および、イ・ラン「あなたの可能性を見せてください」(斎藤真理子訳)、チョ・ナムジュ「家出」(小山内園子/すんみ訳)、パク・ソルメ「水泳する人」(斎藤真理子訳)、ハン・ガン「京都、ファサード」(斎藤真理子訳)
・パク・ミンギュ「デウス・エクス・マキナ」(斎藤真理子訳、「文藝」)
・宮内悠介『偶然の聖地』(講談社)
・鴇澤亜妃子『飢え渇く神の地』(創元推理文庫)
・睡蓮みどり、石黒健治『BAD MOOD 睡蓮みどり写真集』(彩流社)
・間宮緑「語り手たち」(「群像」)
・高尾長良「音に聞く」(「文學界」)
・子安ゆかり『聴くヘルダーリン/聴かれるヘルダーリン 詩作行為における「おと」』(書肆心水)
その他、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』、グレアム・ハーマンのオブジェクト指向存在論、『ファイナルファンタジー』とナーシャ・ジベリ、アラン・ロブ=グリエ監督『囚われの美女』等にも言及しました。