『メタルヘッドエクストリーム』や『エムブリオマシンRPG』など、アナログゲーム関係のイラストワークでもすっかりお馴染みのイラストレイター/漫画家の見田航介さんには、もうひとつ、別な顔があります。
実は見田さん、『ウォーハンマーRPG』関係の翻訳家でもあるのです。
今年に入って出版されたサプリメント『魔術の書:レルム・オヴ・ソーサリー』、『堕落の書:トゥーム・オヴ・コラプション』、そして8月29日発売予定のワールドガイド『シグマーの継承者』らは、みな、見田さんが関わっておられる作品です。
いずれも「えっ、こんなに内容の充実した本が日本語で読めていいの?」と、思わず驚いてしまうようなクオリティのサプリメントですので、ぜひ一度お読みになってみて下さい。
魔術の書:レルム・オヴ・ソーサリー (ウォーハンマーRPGサプリメント)
- 作者: マリアン・フォン・シュタウファー,待兼音二郎,鈴木康次郎,見田航介
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/02/15
- メディア: 大型本
- クリック: 1,047回
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それだけではなく、見田さんはご一緒したセッションについて、詳細なプレイリポートを書いて下さいました。僕だけが愉しむのではもったいないので、ご本人の許可を得たうえで、こちらのブログにも転載させていただきます。
どうぞ、プレイリポートをお愉しみ下さいませ。
(私も翻訳に関わらせていただいた)サプリ『堕落の書』を使っていこうということで、オールド・ワールドにおけるヴァイキング、ノース人プレイという設定。
2000点もらってキャラ作成。いきなりケイオス・ソーサラー、呪言の妖術師でプレイすることに!信奉する神もダイスで決めたら享楽と頽廃の神・スラーネッシュ。ヤバイ感じがするぜ。(放送コード的に。)
その他、パーソナルデータもダイスで決めていく。人間の女、身長・5フィート3インチ(約157.5cm)、体重・180ポンド(約81kg)。
………デ……ふくよかだ…な…。
容貌の特徴・変な臭い。
うん、大分ウォーハンマーらしくなってきた。(笑)
経験点で厄紡ぎの妖術師にキャリアアップ、ついでに混沌変異を一個もらう。
出た目は「魅惑的」で協調度に+9%。スラーネッシュは私に微笑んでいる!
……バトルシナリオだったので協調度52%が活かされる事は無かったけど……な…。
メンバーは
◆ハルガ 人間♀ 呪言の妖術師 スラーネッシュの臭いデブ。
◆フラーフン 人間♂ 大商人 クロスボウ持ち。早つがえが無いのが辛い。
◆フロズガル 人間♂ 古参兵 『一時的消失(制御不可能)』変異持っててたまに消えたりする。怪しい。
◆ラグンヘイズル 人間♂ 略奪者 スカルド詩人から略奪に目覚めて転職。
◆アダルビョルグ 人間♀ 戦士長 弱冠21歳にして戦士長、3回攻撃持ち。なんかクシャナみたいなカッコ良さげ女戦士をイメージしたが、「痣」と「乱杭歯」持ってるとこがWHだ。
というなんか殺ル気満々のパーティ。
さて、シナリオは、部族間会議で集まったパーティがまず腕鳴らしにユミール退治。するとそこになぜかピンク・ホラーが。構わず倒すと跡から歪みと策謀の神・ティーンチのグレーター・ディーモン「ロード・オヴ・ティーンチ」が現れる。
うお、コイツはさすがにヤバイ!と思い会話を試みるも、ティーンチの人とは禅問答。
「目的?さて、何を聞きたい?存在すること自体目的が有るかどうかもわからぬものを。」
あ〜ホラ、なんか哲学的な話になっちゃったよ。(笑)
まーでも歪みと策謀の神のディーモンとしては異部族間で協調会議したりパーティ組んでるのが不満なようで、互いに争い合えいとか言って、議長のヴァルグ王をさらっていく。
あ〜、どうする?いや、ぶっちゃけグレーター・ディーモンにケンカ売るほどその王様助けたいわけじゃないんだよなあ・・・
ちなみにこの遭遇でハルドルが「たてがみ」、ラグンヘイズルが「とさか」、フロズガルドが「翼」の混沌変異を獲得。もうどんどん人外パーティになってるが……
ハルドル&ラグンヘイズル「ちょwwおまえ何生やしてんだよ!ばっかでーww」
……エンパイアの民だったらどう魔狩人の目をかいくぐるか真剣に悩む所だが、そこはノース人、対応が軽い。(笑)とりあえず部族会議の場に戻って報告。
部族民「何!それでおめおめと王をさらわれて黙って見ていたのか!」
おっとやべえ。
「いえ、王が・・・勇敢にも『皆の者、こやつは余が倒す!決して手を出すな』と仰ったので・・・」
とか適当言ってその場を逃れるも、なんかなしくずしにヴァルグ王救出に向かう流れに。仕方ねーなー。
混沌の荒れ野に向かって船を漕ぎ出すと、獣人の海賊に横付けされ、さらに別方向から
「蒙昧なるノース人たちよ、我らは暗愚の地に文明の光をもたらしにやって来た。さあ、武器を棄て降伏せよ、そして我がシグマーの教えに改宗するのだ!」
なんかシグマー教団のヒト(騎士?)たち&魔狩人のようですよ。マジウゼエ。
当然ノース人パーティの反応はどちらに対しても
「ファ○ク!」
獣人たちは掛け板を外して海に落とし、魔狩人たちはボコに。南の軟弱者は話にならねえぜ!戦利品のシグマーの聖印は踏みつぶして海のもくずよ。
遅れたが混沌の荒れ野に到着。だがハルガが決戦の前にとかけた魔法で「ティーンチの呪い」と「副作用」が発生、「害虫の宿主」…シラミにたかられて、【意志力】が10下がった……マジかよ。臭いわシラミだわ。
さて、ロード・オヴ・ティーンチのいるモノリスに向かうと……先行隊の死屍累々。
ついでにまだ息のあったヴァルグ王もなんか変な生物に変容(笑)。だめだこりゃ…さらに獣人たちがわらわらと集まってくる。やべえやべえ。
しかし、途中で狂気のあまり「無感覚」の精神障害を負ったフロズガルドは構わずディーモンに向かって行進。しょうがねえなー、やるだけやるか……
と、無謀な戦いを決意した所で、ティーンチの光に包まれ、パーティはランダムな場所に飛ばされる。
◆ハルドルはその場に留まり、集まってきた獣人はそのたてがみを見て平伏、「我らの戦頭に!」などと言われてケイオス・チャンピオンへの道が開かれる。
◆フラーフンとラグンヘイズルは灰色山脈に飛ばされ、その地の獣人たちに仲間として迎えられ、とさかのあるラグンヘイズルはビーストマン・チャンピオンを目指すことに。
◆アダルビョルグはブレトニアの湖に飛ばされ、なんかその地の騎士たちに「湖の淑女」と誤解される。何言ってっかわかんないけど。
◆フロズガルとハルガは元のノース人会議の場に飛ばされ、もう何が起きたのか知ってる者はいないので適当言ってフロズガルがヴァルグ王、ハルガがその助言者の地位におさまる。「無感覚」で翼と一時消失のある王と、臭くてシラミ沸いてるデブ女に率いられる部族って……イヤだな……。
そんなわけで、めでたしめでたし(?)でしたー。
最後決戦はどうなるのかと思ったけど、オチが面白かったです〜〜。