ミニチュアと情景モデルを活かしたセッション


 『ウォーハンマーRPG』は、もともとミニチュアゲームの『ウォーハンマー・ファンタジーバトル』から派生したRPGとなっています。ミニチュアゲームにはミニチュアゲームのダイナミックな面白さが、RPGにはRPGならではの歴史を「個」から生き直すような面白さがあります。


 さて、以前『ウォーハンマー・ファンタジーバトル』と『ウォーハンマーRPG』を一緒に遊ぶというイベントがありまして、僕はRPGの方のゲームマスターをしてきました。
 そこで、ファンタジーバトルに通じておられるタバタバさんと知り合ったのですが、タバタバさんが最近、ファンタジーバトルの要素を活かした1Dayセッションを行なわれたとのことで、プレイリポートをいただきました。許可を得て、写真ともどもこちらでご紹介いたします。
 見て下さい。この迫力!



 ミニチュアは基本的に『ウォーハンマー・ファンタジーバトル』のもの、情景モデルそのものはGames Workshop社の「MORDHEIM」付属の物が大半だということですが、それでこれだけ豪華なセッションができるんですね(タメイキ)。
 続いて、こうしたセッティングでどのようなシナリオが遊ばれたのか、タバタバさんの筆になるシナリオと感想とをご覧下さい。ルール的にしっかり遊べるセッションを行ないたい方には、特に参考になる部分が多いと思います。

シナリオは『MORDHEIM』(エンパイアの「呪われた都市モードヘイム」)を舞台としており、ご存知無い方へ説明いたしますと


「三皇帝時代の帝国歴2000年元旦(『シグマーの継承者』では1999年)
双尾の流星の墜落によって滅びた都市『モードヘイム(モードハイム)』はその後「奇跡の石(=ワープストーン)」の産出地として、三皇帝の代理人、隕石と共に舞い降りたデーモンプリンスの配下達、ウィッチ・ハンター、スケイブン、ヴァンパイア…
その他「富と権力」を求めて集まった者たちの争奪戦による紛争地帯となった。」

(ミニチュアゲーム『MORDHEIM』の概要)


その後「モードヘイム」はシグマー教大神官により浄化されましたが、枯れた金脈に群がる無法者の集まる廃墟と言う舞台設定で、下記の様なシナリオを考えました(^^;)


1、キャラ製作


ペイント済みの気に入ったミニチュアを1体持って集合してもらいます。
性別・種族はミニチュアに合わせて、それ以外の能力値はキャラ製作表に沿ってダイスロールで決めます。


2、シナリオ1『生き残れ』目標プレイ時間:2時間


「商隊の護衛」として雇われたPC達、知り合って間もない為旅の間にお互い自己紹介をしてください。
(キャラクターの性格、生い立ち、目標等、自分でも把握する為)
一通り自己紹介が終わった頃を見計らって目的地到着。
しかし雇い主は理由を付けてPC達に先に街に入り商品を届ける様に言いつけます。


街に入ると廃墟。目的の『○○亭』はすぐに見つかりますが、そこでこの街が悪評高い『モードハイム』と知ります。
更にPC達は騙されて「労働力」として売られてしまっています。
自己解放の条件としては街の中心部に進み『緑の石』を拾ってくる事です。


*『○○亭』は宿屋と武器屋と食堂を兼ねた店で、あらゆる武器・鎧が中古で1/10の値段で購入可能(ただし射撃武器は使用前に50%の確立で使用可能かチェックが必要、又90%以上の出目の場合壊れてしまう)
逆に食糧、水と言った生活必需品は10倍の値段が付けられています。


街へ出ると1区画進む毎に強力なモンスターや『緑の石』の出現確立が高まります。


3、休憩・成長 約1時間休憩


時間を見てPC達の前に武器屋(戻っても、別の店でもOK)が出現、集めた『緑の石』の買い取りと経験地の清算をして食事等を兼ねた休憩。


*モードハイムでは生き残っているだけで通常の生活の何倍もの経験をしたと言う事で、経験値を大盤振る舞い。また、『緑の石』はPC1人につき50〜200GCになるくらいで買い取りしてOK
(ただし、PC解放には不足とします)
また、『緑の石』を持ち運んだり、安全で高価な水や食糧を購入していない場合『突然変異』ロールチェックをしなければなりません。


この休憩時間を使って、PCはなるべくミニチュアに合わせた成長/装備をさせてもらいます。


4、シナリオ2『再び街へ』目標プレイ時間:2〜3時間


先ほどより更に中心部に向って進みます。(あるいは迷って中心部に進んでしまう)
より強力なモンスター、あるいはPC達を狙った敵が出現。
目的は『緑の石』を集め『○○亭』に無事戻る事。


セッション後の感想


今回は「戦闘と成長」と言う爽快感メインに据えましたが、振り返って見るとWHRPGの世界観的には「おどろおどろしさと地道な生き残り」をもっと入れておいた方が良かったかと思いました。
GMとして未熟なのでRPGシーンを上手く導けず戦闘シーンで場を繋いだ感もありましたし)
どちらにせよプレイヤーの方々に助けて頂き無事終了できたと思ってます。
まだまだ要修行であります(^^;)