すっかり遅くなってしまいましたが、岡和田です。9/4〜6のJGC2009にご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。
JGC2009においては、私は『ダンジョンズ&ドラゴンズ 第4版』の体験セッションのダンジョンマスターを2回、それに『d20ハーン』のダンジョンマスターを1回、務めさせていただきました。
基本的なシナリオは『ドラコノミコン:クロマティック・ドラゴン』のP.94「コルヴァルト城の廃墟」をもとに、翻訳チームやホビージャパンコンベンションの常連マスターを含むテストプレイヤー陣が知恵を絞って、遭遇を練り直したものを使用しました。
この素案はいずれ公開される可能性があるらしいので、ここでは詳しく述べません(すみません……)。『ドラコノミコン』をお持ちの方はそちらを参照いただくことで対応いただきたいと思います。
ドラコノミコン クロマティック・ドラゴン (ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版 サプリメント)
- 作者: ブルース R コーデル,アリマーメル,ロバート J シュワルブ,鶴田慶之
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2009/06/30
- メディア: 大型本
- クリック: 13回
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なお、使われたキャラクターは、リンク先の本格冒険コースからダウンロードされたもので、翻訳チームの塚田さん・柳田さんがデザインされたものになります。
http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/event/20090627hj.html
《9/5、1回目》
ハーディ/ハーフエルフ・パラディン
ガリル・クラックスケイル/ドラゴンボーン・ウォーロード
ケンダー/ハーフリング・ウォーロック
リムノス/ティーフリング・ウィザード
スライ/エルフ・ローグ
ベルリアン/エラドリン・レンジャー
JGCでのセッションは、日にちによってなぜか毎回プレイヤー層が変化する印象があります。今回は『D&D』の旧版に比較的親しんだ方々が、参加者の中心をなしていました。
四角いあのお方に遭遇する際、すぐさま転進を謀った懸命さというか、状況判断が鋭いパーティという印象があります。最後、〈軽業〉で城壁を飛び降りて挟撃し、相手が飛び上がる隙を与えない様子が好印象でした。
《9/6、2回目》
フォーマル/ヒューマン・ファイター
ポプラ/ハーフリング・ウォーロック
クアリオン/ティーフリング・ウィザード
マルス/ドラゴンボーン・ウォーロード
クアリオン/エラドリン・レンジャー
コーニー/ハーフエルフ・パラディン
うって変わってこの日の回に参加された方々は、ほとんど『D&D』に馴染みがない方が多かった気がします。そのせいか慎重な印象がありました。ただ、コーニーのプレイヤーの方が、パーティの動き方を丁寧に主導して下さり、それにうまく同調された方々が多かったためか、最後の最後でじり貧に陥ることなく、ほとんど完勝に近い結果となったのではないでしょうか。
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一方。9/5の『d20ハーン』は、4人のプレイヤーの方にご来場いただき、無事に立卓いたしました。
共通シナリオ「荘園の危機」は、いずれhttp://www.harn.jp/ にて公開される予定になっています。荘園を設定する資料『ハーンマナー』(未発売)を駆使した「ヌヌ@幻想遊戯」さん渾身のシナリオです。私が作成し、当日利用した『d20ハーン』用プレロールド・キャラクターも送っておきましたので、一緒に公開されることと思います。
参加した面々は以下の通り。
ギボンス/クレリック(ララーニ)
カウディ・ハードリエン/ナイト・バチュラー
マーガレット/ウィザード
バーク/ハンター
d20ハーンは『D&D』第3版の時代に作られたOGLサプリメントなので、非常におおらかなバランスになっています。
ララーニ教は戦の領域、スパイクト・チェインとバスタード・ソードに習熟という大盤振る舞い。これで夢のクレリック・チェイントリッパーが!
ナイト・バチュラーは、ファイターのバリアント。特にデータ的に強くはないですが、爵位持ちの状態から始まるのです。『クラシックD&D』でカラメイコス大公国を旅していると、『ナイツ・ダーク・テラー』という大長編モジュールを終わらせてようやくコート・ロードをもらった記憶があるのですが(笑)、なんと『d20ハーン』でははじめから爵位持ち!
ハンターは、レンジャーが希有なハーン島で、ローグとレンジャーのいいとこ取りをしたクラスで、実質レンジャーなのに急所攻撃が1レベルから乗るうえ、ファイター・ボーナス特技ならぬハンター・ボーナス特技が与えられます。
ウィザードは、ヒットダイスが「d4かd6」となっていて、好きな方を選べる(笑) レイストリンのような脆弱なキャラクターを選ぼうとしない限り、たいていはd6を選ぶでしょうね。
あと、今回は登場していませんが、5人目のプレロールド・キャラクターとして、トルバドールというクラスを登場させる予定でした。
一昔前ならば、「強くなりたければハーン島へ行け!」とか言われそうですね(笑)
ただ、ハーンの場合は、実は強さではなく、ハーン島の文化習俗が、そのまま設定として『d20システム』に落とし込まれているところにその面白さがあるわけです。例えば、ハーン島にてシンダリン(エルフ)は信じられないくらい強力なのですが、ただ強いからといってむやみにエルフを出しまくっていては面白くない。それでは『ハーン』で遊ぶ意味がないわけです。
「シンダリンがなぜその地方にいるのか?」こうした考察をはじめとし、いわば自然主義を丹念に詰めていくところから、ハーン世界の面白さは始まるわけです。
で、今回は性格特性を『ハーンマスター』から借りてきて振ったのですが、なんと夫婦設定のマーガレットが実はレズビアンということになり(笑)、それを受けたナイト・バチュラーが、二人を仮面夫婦(トモダチ夫婦)として設定したのでした。
プレイ経験は、ギボンスのプレイヤーさんが20レベルまでのプレイ経験あり、カウディが『クトゥルフ』は好きだが『D&D』は初めて、バークもほとんどプレイ経験なし、マーガレットがそれなりに経験ありということでしたが、いちどPCの身の回りの設定をきちんとすれば、あとは回る、回る。
このあたりは、マーガレットを担当された「いしもりと」さんが、某所に詳しくプレイリポートを書いて下さいましたので、そちらを転載させていただきます。楽しんでいただけたようで、とにかくほっとしております。
JGCの2日目、土曜日の16時からと言う大筋の流れとは少し違う時間帯でハーンワールド推進プロジェクトのセッションで遊んできました。
ハーンワールドと言うのは、汎用世界設定で、概ねどんなファンタジーにも設定とシナリオを供給できるもののようです。
d20の他に、オリジナル?のハーンマスター、メイドRPG、HARPの合計4システムでセッションをすると言う企画でした、メイドが一番気になりますわね(笑)
まぁソードワールドやアリアンロッドでもすぐに適用できるに違いないと、とりあえずせっかくだからSRSハーンは誰か作っといた方がいいんじゃないかしら。
なんでこんなのが無償公開かと言うと、アメリカ産だから(笑)
日本のサイトだとここかな?
http://www.harn.jp/
ともかく私の参加したのはd20システム、というかほとんど普通に岡和田DMによるD&D3.5です。
今時分に3.5ってのが良い感じです、これが定員割れ(引用者注:定員は5名でしたが、体調不良による欠席をいただきました)なのは勿体ないですね。
卓入った時にD&D暦5回くらいとかいっちゃいましたが、さっきレポート数えたら20回以上でした、そういや3rd初期のキャンペーンとかd20FFのマスターとかしてたな。
一応経験もありますよってことで、比較的ややこしめな魔法使いをやってます。
ここでd20ハーンワールドのスゴイところ発動、ウィザードのヒットダイスがd6になるんだぜ(笑)
ヌヌさん渾身の共通シナリオはそのうちどこかで公開されるんでしょうか、各PCにはハンドアウトのようなものがありまして、私はPC2の魔女で、なんとPC1のエセ騎士さまとは結婚している関係。
なのですがちょっと相談して婚前ってことにしました。
ハーンワールドの誇る性癖ロールと言う未来の旦那様は15歳以下の女の子にしか興味ないし、私のPCマーガレットさんは真性同性愛者、ある意味棲み分けばっちりで喧嘩しないけど仮面夫婦確定。
そんなダメ人間ロールをがんばろうとしていたら牧場のトム君が「大変だー。」って駆け込んできてなんか大変ぽいことに。
そこで若旦那と一緒に病床の領主様に相談に行ったら「いつ結婚するのかのう。」なんて言い出すのでうやむやにするために村はずれの洞窟にモンスター退治に行くことになっちゃいました。
ここから先はD&Dですよ、20面体の世界。
ハンターは強力だけどローグ分がちょっぴり不足したりしてなかなかに楽しげなことになりました。
最後はもちろんD&Dのお約束の彼も出てきて大どんでん返しというかトニカクニゲロー。
何とか生還して、荘園開拓以来の由々しき事態を何とかするために、勇者の集うジェデス砦に向かうのでした。先生の次回作にご期待ください。
本当に久々にD&Dを遊ばせてもらいました、やっぱり3.5の方が4thより渋いよね。
ちなみにそのジェデス砦の設定も絶賛無償大公開中(引用者注:当日、翻訳者の田沼貴弘さんの厚意により、無償配布しておりました。いずれこれもHarn.jpで公開されると思います)、英語なのもがんばって翻訳してくれております。
まよきんのシティアドベンチャーみたいなのが無料で出てると思いねぇ。
なお、ダンジョンマスターとしてもハーン島の設定を楽しめたのに加え、個人的には、この日は『D&D』の4版と3.5版を同時に遊んだため、両者の特性がよりよく理解できたように思えた面も収穫でした(3.5版があくまで「基本ルールに回帰する」システムであるのに比べ。4版は「基本ルールを含めた選択肢を増やすシステム」であるということが理解できたのです)。