『エベロン・キャンペーン・ガイド』のその先は?


 なぜか第5回『ウォーハンマーRPG』オンリーコンベンションにて、第4版で『エベロン・キャンペーン・ガイド』が発売されたので、エベロンでの冒険を開始したいけれども、第3.5版のサプリメントで4版にも役立ちそうなものは何か? といったご質問を受けました。


 「エベロンって何?」という人はこちらをどうぞ。
http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/article/soac_guide/index.html


 個人的なセレクションとしては、まず『シャーン:塔の街』をお勧めします。ここの設定は『エベロン・キャンペーン・ガイド』の「シャーン」の記述を拡張させるものとして活用することが可能です。ホームタウンの情報さえしっかりと整っていれば、キャンペーンに生活感や、生活感に根ざしたリアリティが生まれ、思い入れが一層増すはずです。

エベロン・キャンペーン・ガイド (ダンジョンズ-ドラゴンズ第4版サプリメント)

エベロン・キャンペーン・ガイド (ダンジョンズ-ドラゴンズ第4版サプリメント)

シャーン:塔の街 (ダンジョンズ&ドラゴンズサプリメント)

シャーン:塔の街 (ダンジョンズ&ドラゴンズサプリメント)

The Forge of War: An Eberron Supplement (Dungeons & Dragons)

The Forge of War: An Eberron Supplement (Dungeons & Dragons)

 その後、資金に余裕があれば、『ドラゴンマーク』でマーク戦争を、『五つ国:ファイヴ・ネイションズ』で、コーヴェア大陸の情報を補完する。ゼンドリックへ行くのならば『ゼンドリックの秘密』を入れるなどして、3.5版の資産を有効活用することで、プレイグループの志向に合わせ、冒険の幅を広げていきましょう。
 未訳サプリでは、『The Forge of War』が、最終戦争についての記述が詳しく、非常に役立ちます。


 あとは、サイエンス・ファンタジーの古典(ジャック・ヴァンスの『大いなる惑星』や、ジーン・ウルフの『新しい太陽の書』など)を読んで、雰囲気を掴んでおくのがベターでしょうか。小説『シャーンの群塔』を併用すれば、手慣れたマスターならばすぐにちょっとしたキャンペーンが組めてしまうでしょう。
 参考までに、4月の「D&D小説がよくわかるコンベンション」では、「『シャーンの群塔』ふたたび」というシナリオを立てましたが、一日じっくり遊び、だいたい小説の(上下巻合わせ)7割くらいは踏破することができました。
 また、個人的には、邦訳がなされた『最終戦争の影』、『魔剣の囁き』、『翡翠の鉤爪』の3部作は、未訳のキャンペーンシナリオ“Eye of the Lich Queen”よりも好みですので、シナリオが不足している人は、3.5版時代のシナリオにも手を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
 このあたりの購入ガイドをも含め、いずれまとまった形で記事を書いてみたいと思っています。