2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『墜落世界』2回目

けっこうセッションこなしているのに、RPGについてあまり書けてないな……。 マスターは死ぬほどやっているから、プレイヤーをやったゲームについて。 で、せっかくだから、『墜落世界』の第2回目をプレイできたことについて書いておこう。 お声をかけてくれた…

アルフレッド・ベスター『ゴーレム^100』

アルフレッド・ベスター。 『虎よ、虎よ!』と『消失トリック』をはじめて読んだときから、私はベスター作品が放つ魔力に魅せられ、いまに至っても魅せられ続けている。 まさに黄金時代だった。雄渾な冒険が試みられ、生きとし生けるものが生を謳歌し、死ぬ…

スチームパンクの古典を読みふける

ここ一月ばかり、いわゆる「スチームパンク」の古典を読みふけっておった。 はじめて読んだものもあれば、読み返したものもある。 といっても、ヴェルヌやウェルズを読んだのではなく、P.K.ディックとサイバーパンク絡みで出てきた連中と、カトリシズムの気…

向井豊昭/麻田圭子『みづはなけれどふねはしる』

●単純な「読み」と、コードとしての私小説 『早稲田文学』誌を母体として活躍してきた作家陣のコラボレート小説にして、なかなかの問題作。ただし、麻田氏の小説に触れたのは、今回が初めてだったりもする。ともあれ、ようやくこの本に対して、何か言葉を発…

杉田敦『リヒター、グールド、ベルンハルト』

トーマス・ベルンハルトに対する批評は意外なほど少なく、かといって学者の紀要論文は、未訳の資料に対する地道すぎる調査が主体で、スリルを欠く。こうした違和から手に取ったのがこの『リヒター、グールド、ベルンハルト』だ。 ゲルハルト・リヒターに「あ…

笙野頼子『てんたまおや知らズどっぺるげんげる』

夕刊や週刊誌に載っている文化人のコラムは大抵、無難で嘘臭く、マスコミ言語の通りよさとは、こういうことを言うのだな、と思わせられてしまう。 が、この大塚英志との「純文学論争」ただなかの笙野の身辺雑記風小説は、一見、伝統的な私小説を装いつつも、…

『ドラッケンフェルズ』復刊!

うぉおお、SFマガジンの今月の1冊が『トラストDE』ですよ、『トラストDE』! しっかし、『雪どけ』の作者がこんなものを書いてしまうとはねぇ。と、いつも思う作品ですよ。 それはそれとしまして、売れているという噂はよく聞くのにもかかわらず、世間様では…