笙野頼子さんから、文庫版『金毘羅』をご恵贈いただきました。
まことに光栄です。
その際にGhost Soundの方で『金毘羅』にまつわるツィートを連発していたら、それらを「ショニ宣!」のモモチさんがまとめて下さいました。
http://shonisen.blog39.fc2.com/blog-entry-114.html
わざわざご丁寧にありがとうございます。
ただし、批評というよりも同時代に熱心な純文学の読者だった者のオーラル・ヒストリーというところでしょうか。当時の空気を伝えることを第一として記憶で語っているので細部は違う部分もあるかもしれませんが、ご寛恕をいただけましたら幸いです。
まとめていただいた部分の最後には、以下の文章が加わります。
そうした状況において、笙野頼子の切り拓いた領域は迂回され、あるいは素通りされていったように思えます。文壇とは本来、語られる作品への価値判断を担保する審級として機能するはずが、その機能不全が訴えられつつも笙野の問題意識は更新材料として重要視されなかったのでしょう。
しかし当時の文脈において重要視されなかったことは、重要ではなかったということを意味しているわけではまったくありません。その結果、どのような問題が生じているのかは、現在私たちが直面させられている文学的不毛を見れば一目瞭然でしょう。
- 作者: 笙野頼子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/09/03
- メディア: 文庫
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