発売中の「
図書新聞」2022年6月18日号に、「〈世界内戦〉下の
文芸時評 第八八回 国家や制度のくびきを超えた、存在の様態を示すための文学は奈辺か」が掲載されています。
今回は、知床遊覧船の沈没事故を、地方への「格差」、ロシアと日本の地理的な連続の問題として捉えつつ、以下の作品に触れています。
・ウラ
ジーミル・ソローキン「
プーチン 過去からのモンスター」(松下隆志訳、「文藝」)
・本多創史『近代日本の
優生学――〈他者〉像の成立をめぐって』(
明石書店)
・三国美千子「霊たち」(「新潮」二〇二二年五月号)
・水上文 「「娘」の時代 ――「成熟と喪失」のその後」(「文藝」二〇二二年春号)
・江南亜美子「更新される、「
私小説」」(「ことばと」vol.5)
・藤高和輝「トランス・
アイデンティティーズ、あるいは「名のなかにあるもの」について」(「思想」二〇二二年四月号)