「図書新聞」2021年7月17日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第七七回 殺しの祭典を追認するナラティヴを根底から変革させていくために」が掲載

 発売中の「図書新聞」2021年7月17日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第七七回 殺しの祭典を追認するナラティヴを根底から変革させていくために」が掲載されています。今号は東京五輪へ対抗するための主体的な判断のナラティヴが拡散してしまう現状を批判し、以下の作品を取り上げています。

・太田昌国『現代日本イデオロギー評註 「ぜんぶコロナのせい」ではないの日記』(藤田印刷エクセレントブックス)※著者名の「玉」は「王」が正式表記、紙面では反映済み。
・王前「「尊敬すべき敵」と味方――二〇世紀思想史におけるバーリン、シュミットと丸山眞男――」(「思想」二〇二一年六月号)
中井亜佐子エドワード・サイード――ある批評家の残響」(「群像」)
・住本麻子「傍観者とサバルタンの漫才――富岡多惠子論」(「群像」)
・奥憲介「けものと故郷――高橋弘希安部公房」(「すばる」)
・西田谷洋『物語の共同体』(能登印刷出版部)
・丹羽京子「困難なときの詩、あるいは困難なときこそ詩~ベンガル詩はそれでも愛を詠う~」(「詩界」)
佐藤伸宏「危機の時代の詩――『死の灰詩集』をめぐって」(「詩界」)
・金正勲「朝鮮南部の抵抗作家、李石城(イ・ソクソン)を読む――発掘の意味をこめて」(「詩と思想」二〇二一年四~五月号)
・姜信子『はじまれ、ふたたび――いのちの歌をめぐる旅』(新泉社)
・丹菊逸治『ニヴフ言語文化資料集6 ニナ・ニトクク伝承集』(北海道大学アイヌ・先住民研究センター)
・工藤威『作品集 木漏れ日――ちっちゃこい言の葉人生』(視点社)
・星まゆみ『ひだまり』(フラジャイル)
・山野辺太郎「恐竜時代が終わらない」(「文學界」)
・松永K三蔵「カメオ」(群像新人文学賞優秀作)
・市原佐都子「蝶々夫人」(「ことばと」)
・ジョー・R・ランズデール『死人街道』(植草正実訳、新紀元社
・「追悼 出村紳一郎」(「δ」58号)
・水波流「ウッズエッジのひなげし」(「ウォーロック・マガジン」9号、T&Tソロアドベンチャーコンテスト入選作)
・松田洋平「逃亡の山嶺」(「ウォーロック・マガジン」9号、、T&Tソロアドベンチャーコンテスト選外佳作)

 なお、太田昌国『「拉致」異論』、栗林佐知『仙童たち』等にも言及しています。
 「図書新聞」はコンビニのマルチコピー機でも購入できます。

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