インドの学会で、現代日本文学についての発表を行いました
2021年2月8日、インドの学会で、現代日本文学についての発表を行いました。『〈戦後文学〉の現在形』(平凡社、2020)に収められた拙論をベースにした、「震災と文学、そして津島佑子『狩りの時代』――作家の芯にある「夢」で差別という「陵辱」を退ける」を講義し、参加者からの質疑応答にお答えしました。
主宰のウニタ・サチダナンド先生は、2017年に私がインドに行った時、お世話になりました。ウニタ先生は、津島佑子「黙市」の翻訳者でもあります。
「ナイトランド・クォータリー」Vol.23の拙稿で講演録を援用したタリク・シェーク先生、2017年のインド訪問時に街を案内してくれたステュッティ・タピヤルさんも参加。ほか私が紹介した現役作家は、木村友祐、笙野頼子、谷崎由依、上田早夕里、土橋芳美、林美脉子、武子和幸、若松丈太郎、宮内勝典、崎山多美、大江健三郎ら。
ウニタ先生は生前の津島佑子と会った際に、シングルマザーであることへの複雑な思い、ある種のシスターフッド・コミニュティのイメージをも直接聞いていた、という話でした。学生の中には、竹山道雄の『ビルマの竪琴』を研究している人もいました。