『21世紀の世界文学30を読む』をご恵贈いただきました。

 都甲幸治さんから「新潮」の連載をまとめた『21世紀の世界の30冊を読む』をご恵贈いただきました。海外文学を愉しむための新しい「パイプ」を作り出そうという強靭な意志に満ちた本。紹介される作品が魅力的ながら、最先端の批評にもなっています。海外文学は現代の日本とは関係ないから、批評の対象にならない」という諦念が、なんというか明確に可視化されない「空気」として広がっているようですが、『21世紀の世界文学30冊を読む』を読めば、そうした見方がひどく偏狭であり、むしろ世界文学が最先端の批評性をもっていることがわかります。
 「英語圏に偏りすぎだ」との味方もできますが、この本は、どちらかといえは「英語で書かれた、その英語を内側から再構築する新たな文学」を紹介する色合いが強い。そうした異種混交性こそが、現代の世界文学だと理解すれば視座が広がるものと理解していきたいと考えています。

21世紀の世界文学30冊を読む

21世紀の世界文学30冊を読む