『アイヌ民族否定論に抗する』が全国学校図書館協議会選定図書となりました。

 岡和田晃、マーク・ウィンチェスター編『アイヌ民族否定論に抗する』が、全国学図書館協議会選定図書となりました。すでに版元のサイトには、その旨が記載されています。これは全国学図書館協議会が作っている推薦リストにノミネートされたということで、学校図書館に納入され学生や教師の方々に手にとってもらえる可能性が上がるということですね(詳しい説明はこちら)。選定者の方々の良識に心より敬意を表するものです。また、SNS等でこのことをご紹介いただいた皆さまにお礼を申し上げます。
 今年1月、『アイヌ民族否定論に抗する』(河出書房新社)を刊行後、下北沢書店B&B、札幌くすみ書房、神田外語大学SF乱学講座(2回)、国際基督教大学北海道大学、歴史知研究会、植民地文化学会、差別論研究会……。と、編者や共著者の方々へ、多数の関連講演の場をいただいてきました。神田外語大学を除き、すべて先方からの依頼によるものです。また、私たちが噛んでいない複数の自主的な読書会も各地で行われましたし、早稲田奉仕園で開催された「「狼」の誕生」のように、メインではないが『アイヌ民族否定論に抗する』の紹介の場を与えてくださったイベントもあります。
 このように講演をしていると、色々なご意見をお聞きするのですが、そのなかには、実際に「子ども(学生)がそっち系(排外主義・ネトウヨ系)のサイトに入り浸っています、どうしたらいいでしょう?」というような質問が来ることがあります。非常に難しい問題なのですが、『アイヌ民族否定論に抗する』が全国学図書館協議会選定図書になったことで、こうした問題が少しでも改善されていくよすがになることを祈念するものです。

アイヌ民族否定論に抗する

アイヌ民族否定論に抗する