「早稲田文学」2015年冬号に、向井豊昭『怪道をゆく』小論「中央(ヤマト)の暴力(リズム)を掻き回(コヤッコヤッ)す辺境の言葉」を寄稿いたしました。

 「早稲田文学」2015年冬号は、藤井光さんの責任編集による「ぼくたちはなぜ動かずにいられないのか?――世界文学ケモノ道」が企画特集となっています。様々な言語で書かれた文学作品の翻訳者たちが「移動をめぐるブックガイド」に寄稿していますが、私は「アイヌまたは北海道の作品・作家」という依頼に応じる形で、向井豊昭『怪道をゆく』小論「中央(ヤマト)の暴力(リズム)を掻き回(コヤッコヤッ)す辺境の言葉」を掲載いただきました。「早稲田文学」でこのテーマでしたら、これしかないでしょうと! 本作のゲーム性をも推しているという意味から、評者の肩書は「文芸評論家・ゲームライター」としています。林浩治さんがいいところを拾ってくれました!
 また、こちらには、『アイヌ民族否定論に抗する』の共著者であるくぼたのぞみさんが、「3つの国、3つの土地を往還する物語『アメリカーナ』について」の紹介を書かれています。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの手になる「みずからの体験をふんだんに取り込みながら書いた長編小説」ということで、河出書房新社から近刊予定。楽しみですね。

怪道をゆく

怪道をゆく

アイヌ民族否定論に抗する

アイヌ民族否定論に抗する