ポーランド旅行

 このご時勢、アルフレート・デーブリーンの新刊が出ていた。
 奇蹟としか言えない。そして今まで気がつかない俺。
 本屋で実物を見たが面白そうだった!

 ■よみがえる80年前の新生国家

 ドイツの作家A・デーブリーンは1924年、2カ月にわたるポーランド旅行をした。ワルシャワをはじめとする主だった都市をめぐり、詳細なルポを書いた。

 1924年はレーニンが死んだ年である。イタリア総選挙でファシスト党が勝利した。ドイツでは前年、ミュンヘンナチスが暴動を起こし、ヒトラーが逮捕された。

 18世紀のポーランド分割以来、ポーランド人は「亡国の民」といわれた。王国が生まれしも異民族支配のもとだった。第一次世界大戦終了の1918年、念願の独立をはたした。以来6年、ドイツの作家が新生ポーランド共和国を深い関心とともに旅してまわった。

 80年以上前の旅行記に意味があるのか? いまなお読むにたえるのか? 読むにたえるし、大いに意味がある。80年以上ものちの読者にあてて書かれたかのように意味深い。

 ワルシャワワルシャワユダヤ人街、ヴィルノ、ルブリン、レムベルク(ルヴフ)、クラカウ、ザコパネ、ウッジ、帰国の途についたのはダンツィヒ(グダンスク)。

 第二次世界大戦の始まりは、ナチス・ドイツによるダンツィヒ港外、ポーランド軍基地への攻撃だった。ヒトラーワルシャワ壊滅を指示した。ヨーロッパ最大のユダヤ人街は、「ワルシャワ蜂起(ほうき)」の拠点ともなった。紀行に出てくる都市のいくつかで強制収容所が作られた。

デーブリーンポーランド旅行』レビュー
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/071111/bks0711111654005-n1.htm

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