「図書新聞」2022年5月21日号に「〈世界内戦〉下の文芸時評 第八七回 責任の所在を追及し、「共生」の内実を取り戻すための世界文学」が掲載

 発売中の「図書新聞」2022年5月21日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第八七回 責任の所在を追及し、「共生」の内実を取り戻すための世界文学」が掲載。今回は膠着状態のロシア・ウクライナ戦争という名の虐殺(ジェノサイド)が総力戦へと到る可能性を危惧するとともに、「朝日新聞」のような大手「リベラル」メディアですらロシアの北海道侵攻の可能性を「アイヌ」と結びつける風潮を批判しつつ、以下の作品等について取り上げております。

・ティモシー・スナイダー『自由なき世界』(上下巻、池田年穂訳、慶應義塾大学出版会)
・ジョウゼフ・コンラッド『放浪者 あるいは海賊ペロル』(山本薫訳、幻戯書房
添田馨「プーチンを終わらせる」(「Nemesis」)
・川口隆行『広島(ヒロシマ)抗いの詩学――原爆文学と戦後文化運動』(琥珀書房)
ブライアン・オールディスリトルボーイ再び」およびM・ジョン・ハリスン「地を統べるもの」(伊藤典夫編訳『海の鎖』所収、国書刊行会
・和田春樹ら「憂慮する日本の歴史家の会」の声明文
・坂田美奈子「日本の先住民族問題における和解にむけて――アイヌ遺骨地域返還運動を事例として」(外村大編『和解をめぐる市民運動の取り組み――その意義と課題』所収、明石書店
・新井かおり「あるアイヌの「共生」の内実――貝沢正の二風谷ダム問題に関する記録から」(「アイヌ先住民研究」)
・「現代短歌 特集 アイヌと短歌」より以下
・「照井君子の作品30首「母なる森(ハポタイ)」
・天草季紅「歴史の闇をこえて生きつづける民族のうた――バチェラー八重子論」
・智理北杜「『アウタリ』への軌跡――江口カナメ論」
・山田航「宍戸のぶ子ノート」
・ほか一篇
・堂園昌彦「八十岐の園 幻想短歌アンソロジー80首」(「文學界」)
・石沢麻衣「月の三相」(「群像」)

 

 ほか、小中英之、井辻朱美リルケケストナー等についても言及しております。

 今号のコンビニでの有償ダウンロード開始は明日から。

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