「図書新聞」2021年11月27日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第八一回 「全体史」と「自分史」の狭間に宿る民衆史の息吹を発見するために」が掲載

 発売されたばかりの「図書新聞」2021年11月27日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第八一回 「全体史」と「自分史」の狭間に宿る民衆史の息吹を発見するために」が掲載されています。
 今回は野党共闘を評価しつつ、足を引っ張る連合幹部や維新の「躍進」に向き合えていない日本型「リベラル」の足腰の弱さを批判し、以下の作品を取り上げています。

・木村嘉代子『朝鮮人「徴用工」問題を解きほぐす――室蘭――日本製鉄輪西製鉄所における外国人労働者「移入」の失敗』(寿郎社
駒込武編『「私物化」される国公立大学』(岩波ブックレット
・大門正克「追悼 色川大吉――「民衆史」とそのゆくえ」(「群像」)
・新井かおり「百五十年、胸中に去来するもの」(石原真衣編著『アイヌからみた北海道一五〇年』、北海道大学出版会)
・鄭鴻生「帝国の非物質的遺留――台湾と香港の被占領経験の相違について」(丸川哲史訳、「思想」)
・永井みみ「ミシンと金魚」(すばる新人賞受賞作)
水原涼「息もできない」(「すばる」)
・澤大知 「眼球達磨式」(文藝賞受賞作)
・藤原無雨「その午後、巨匠たちは、」(「文藝」)
・久酢博季「彫刻の感想」(新潮新人賞受賞作)
・茅辺かのう『アイヌの世界に生きる』(ちくま文庫
・天草季紅「“いま”を生きる――照井君子「天上の風(カントレラ)」に寄せて」(「無人島」23号)
・田中益三「詩のなかの民衆と詩人その人――一九三五、六年の小熊秀雄を横断する」(「詩と思想」二〇二一年七月号)
・小笠原亜衣『アヴァンギャルドヘミングウェイ パリ前衛の刻印』(小鳥遊書房)
・朝比奈緑・下村伸子・武田雅子訳著『ミラー版エミリ・ディキンスン詩集』(小鳥遊書房)
・ワシーリー・エロシェンコエロシェンコのシベリアものがたり』(高杉一郎訳、日本エスペラント図書)および峰芳隆によるエロシェンコ小伝
シュテファン・ツヴァイク『過去への旅 チェス奇譚』(杉山有紀子訳、幻戯書房
・ジョゼフ・ヒース「なぜ〈カルチャー〉が勝利するのか――イアン・M・バンクス論」(青野浩訳、「SFマガジン」)

 その他、クロード・シモンキム・ニューマン、ダーヒンニェニ・ゲンダーヌ、川越宗一『熱源』にも言及しています。書店で買え、電子版もあるほか、コンビニでも有償ダウンロードできます。

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