「TH(トーキング・ヘッズ叢書)No.86 不死者たちの憂鬱」に「『ネクロスの要塞』から『メタモスの魔城』へ」「山野浩一とその時代(15)」『くれなずめ』レビューが掲載

「TH(トーキング・ヘッズ叢書)No.86 不死者たちの憂鬱」、私は以下の原稿を監修いたしました。ぜひお読みください。

◎M・ジョン・ハリスン「からっぽ」レビュー●待兼音二郎
○郝景芳『人之彼岸』レビュー(特選街)●放克犬

■〈夢〉の反転〜萩尾望都ポーの一族』の半世紀●宮野由梨香
■ヴァンパイアと浦島太郎にみる不老不死と無意識〜精神医学の知見から●藤元登四郎
■『火の鳥』からヒーラ細胞へ〜不老不死小考としての〈HISTORIA〉(ヒストリア)シリーズ●仁木稔
■不老不死と韓国SF〜キム・チョヨプ「館内紛失」を中心に●高槻真樹
■あなたも不老不死になれる(かもしれない)秘薬・霊薬・仙薬の処方箋●阿澄森羅
■ゆっくりと動くこと〜松浦寿輝の言葉が演じる不老不死●石和義之
■不死の怪物プルガサリと『松都末年不可殺爾(プルガサリ)伝』●穂積宇理 

 

不死者たちの憂鬱 (トーキングヘッズ叢書 No.86)

不死者たちの憂鬱 (トーキングヘッズ叢書 No.86)

  • 発売日: 2021/04/28
  • メディア: 単行本
 

 私は3本の原稿を寄せています。「『ネクロスの要塞』から『メタモスの魔城』へ」は、路地裏の駄菓子屋で子供たちが自前の小宇宙を形成していた頃の熱気を、『ネクロスの要塞』のスタッフによる新作『メタモスの魔城』と接続します。この絵柄、この台紙ラフ。第2弾のラフを特別掲載いたしました。失われていた冒険心を取り戻せ!

 俗流ビックリマン論の元ネタである斎藤次郎の論を引きながら、それを読み換える現代アートとしてオマケシールを再定位させる試みでもあります。

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 連載「山野浩一とその時代」は、前回紹介した山野浩一の関わったPR映画「未来をつくる製鉄所」を実際に観るまでの経緯と、その内容を紹介し、どういう位置づけに置かれるのかを、日本短編映像史の文脈から論じたものです。

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 特選街に松居大悟監督の映画『くれなずめ』のレビューも書きました。は、小劇場テイストあふれる脚本と、若手有名俳優が登場するギャップが面白い話。ラストの映像が美しいです。ちょうど時期的にピタリなので、プレビューとしてお読みください。

 

「読書人WEB」での山野浩一追悼パネル電子版限定連載、復活!

サイト移転に伴いリンク切れになっていた、「読書人」でのウェブ限定山野浩一連載、復活しました! 完全無料、内容充実です。関係各位のご尽力に感謝します。
あがっている山野浩一さんの若き日の写真は、「読書人」編集部に残っていたものです。インタビューで使われたものですね。

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山野浩一氏追悼パネル(電子版限定)(1)* 「Photo Archive」付き
参加者:荒巻義雄(作家)、増田まもる(翻訳家)、巽孝之慶應義塾大学教授、SF評論家)
司会・本文構成:岡和田晃
https://dokushojin.com/reading.html?id=7060

山野浩一氏追悼パネル(電子版限定)(2)
参加者:荒巻義雄(作家)、増田まもる(翻訳家)、巽孝之慶應義塾大学教授、SF評論家)
司会・本文構成:岡和田晃
https://dokushojin.com/reading.html?id=7061

山野浩一氏追悼パネル(電子版限定)(3) * 「Photo Archive」付き
参加者:デーナ・ルイス(翻訳家)、高橋良平(フリー編集者)、大和田始(翻訳家)
司会・本文構成:岡和田晃
https://dokushojin.com/reading.html?id=7062

山野浩一氏追悼パネル(電子版限定)(4) * 「Photo Archive」付き
参加者:デーナ・ルイス(翻訳家)、高橋良平(フリー編集者)、大和田始(翻訳家)
司会・本文構成:岡和田晃
https://dokushojin.com/reading.html?id=7063

 2021年5月2日の「FT新聞」No.3021で、『トンネルズ&トロールズ完全版』用のソロアドベンチャー「青龍奇縁」が配信

  2021年5月2日の「FT新聞」No.3021で、『トンネルズ&トロールズ完全版』用のソロアドベンチャー「青龍奇縁」が配信。

 これは中国人留学生アダジョ氏が東海大学文芸創作学科の講義で提出した作品を原案とし、岡和田晃が徹底改稿したオリエンタルアドベンチャーです。

 内容は、学生レベルは超えたものに仕上がったと思います。T&Tでフランク・オーウェンのオリエンタル・ファンタジー金庸ばりの武侠!? という面白さもあるのですが、伏見健二『ピークス・オブ・ファンタジー』の未発表の第2版の資料「アイスバーン」も使っているのですよね。そういった意味でも貴重な作品だと思います。

 反響も大きく、手応えを感じています。

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「FT新聞」No.3016に、「『ウォーハンマーRPG』を愉しもう!」Vol.7が掲載

2021年4月27日配信の「FT新聞」No.3016に、「『ウォーハンマーRPG』を愉しもう!」Vol.7が掲載されました。T&Tにおける僧侶をヒントに、『ウォーハンマーRPG』における神々を総覧しつつ、版上げでいなくなった神、データのない神の取り扱いについてなどにも触れています。

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「Role&Roll」Vol.199に、「戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典」の第六十二回「豪華なパーティから「衛生管理」まで——中世の饗宴とスパイス」が掲載

 発売中の「Role&Roll」Vol.199に、「戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典」の第六十二回「豪華なパーティから「衛生管理」まで——中世の饗宴とスパイス」が掲載されました。『カンタベリ物語』、『ガウェイン卿と緑の騎士』といった14世紀文学での饗宴、15世紀末のプロヴァンス地方の実情を紹介しています。

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参考文献は、主要参考文献に挙げた……。

 マドレーヌ・P・ゴスマン『中世の饗宴―ヨーロッパ中世と食の文化』(加藤恭子訳、 平野加代子訳、平凡社、1989年)

 ほか、以下となります。

松井倫子「『ガウェイン卿と緑の騎士』と英国中世の饗宴」(「立教大学観光学部紀要」4号、2002年4)

見崎恵子「中世末期プロヴァンスにおける食事について : 『アナール』学派に即して (社会経済史の構成方法を求めて : 具体的事例に即して)」(1979年44巻4号)

金山富美「中世の食:”美味なるスパイス”をめぐって」(「T.L.L.M.F. 特別号:フランス中世讃歌」、2007年)

チョーサー『カンタベリ物語』(西脇順三郎訳、ちくま文庫、上下巻、1987年)

グレッグ・スタフォード『トロウルパック』(桂令夫ほか訳、ホビージャパン、1993年)

Role&Roll Vol.199

Role&Roll Vol.199

  • 発売日: 2021/04/21
  • メディア: 大型本
 

 

2021年4月22日配信の「FT新聞」No.3011に、D&D小説リプレイ「悪魔の住む河を蔽う呪詛」を掲載

 2021年4月22日配信の「FT新聞」No.3011に、D&D小説リプレイ「悪魔の住む河を蔽う呪詛」を掲載いただきました。
 クラシックD&Dコンパニオン・レベル用モジュールの高レベルリプレイを、お蔵出ししてお届けします。保管庫でも読めます(配信時発生した文字化けも訂正済)。

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「潮流詩派」265号に、「〈風〉に溶け込み、「惑星思考(プラネタリティ)」へ向かうこと――清水博司論」を寄稿

 「潮流詩派」265号に、「〈風〉に溶け込み、「惑星思考(プラネタリティ)」へ向かうこと――清水博司論」を寄稿しました。清水博司の4冊の詩集『地球に吹いた風に』(1987)、『いきつもどりつ』(2000)、『ことばは透明な雫になって』(2008)、『さあ帰ろう』(2016)から近作までを論じています。

 また、真壁仁、石原吉郎、ジャン・ヴァール、ガヤトリ・スピヴァク、祖父江昭二らに関した文脈と照応させつつ、他者としての「アイヌ」への歴史的加害をどう作品に定位させるかを、詩人の今後の課題として問うてもいます。5000字。

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写真の説明はありません。

 

 サプライズで『向井豊昭の闘争』の広告も、入れていただいておりました。同書を未読の方は、この機会に触れてみてくださいませ。

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