『宙返り』と『金毘羅』

 「笙野頼子ばかりどっと読む」のPanzaさんが、大江健三郎の『宙返り』を読んで、応答エントリを書いてくださいました。『金毘羅』との対比が興味深いです。
 グローバリズム現代思想との関係性を考える際にこぞって謳われる「世界宗教」という言葉は、どうも怪しくて仕方がないと私は思っています。世界宗教という括りを設けるだけで、例えばフセインとホメイニの違いすらわからなくなるのでは、と思うのです。
 こうした状況にも通じる、かなり同時代的な問題系について考えて下さってます。ぜひご覧になって下さい。
 少なくともこの時代にものを考えるのであれば、おそらく『宙返り』は非常に大事な手がかりになるのではないでしょうか。