「図書新聞」の2020年1月18日号に「〈世界内戦〉下の文芸時評 第五九回 開戦前夜の「壊れもの」を、抵抗の原理へ置換する詩学」が掲載

 「図書新聞」の2020年1月18日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第五九回 開戦前夜の「壊れもの」を、抵抗の原理へ置換する詩学」が掲載されています。今回はアメリカ軍によるイランのソレイマニ司令官の殺害、アフガン空爆への故・中村哲医師の抵抗について、安倍政権による公文書隠蔽・破棄と障害者差別、警察官僚の腐敗を指摘し、以下の作品について触れています。

・宮内悠介『遠い他国でひょんと死ぬるや』(祥伝社
・(『21世紀東南アジアの強権政治 「ストロングマン」時代の到来』(明石書店)より、日下渉が分析したドゥテルテとフィリピン情勢を援用)
・井上法子「触れられなかった〈煌めき〉のこと」(「現代詩手帖」)
・堀内正規『生きづらいこの世界で、アメリカ文学を読もう カポーティギンズバーグからメルヴィル、ディキンスンまで』(小鳥遊書房)
・日野原慶「取り残された人たちへの回路――ルシア・ベルリンの作品をめぐって」(「群像」)
・「フラジャイル」(フラジャイル党)および界兀歩「しんや 蹄のひびき どこからか」
黒田夏子「時間どうぶつ」(「文學界」)
・冠地情&かなしろにゃんこ『発達障害の人の会話力がぐんぐん伸びる アイスブレイク&ワークショップ』(講談社
加藤典洋の遺稿「第二部の深淵――村上春樹における「建て増し」の問題」(「すばる」)
・トリスタン・コルビエール『アムール・ジョーヌ』(小澤真訳、幻戯書房

 その他、ジム・ジャームッシュ監督『デッドマン』、ジョアナ・ラス『フィーメール・マン』、吉増剛造オシリス、石ノ神』、界兀歩『「だれでもないもの」の「抵抗」 パウル・ツェランと詩』やポール・ヴェルレーヌ『呪われた詩人たち』にも言及しています。