「図書新聞」2021年3月13日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第七三回 言語的なマイノリティ性を「メタファー」に括ってしまわないこと」が掲載

 発売中の「図書新聞」2021年3月13日号に、「〈世界内戦〉下の文芸時評 第七三回 言語的なマイノリティ性を「メタファー」に括ってしまわないこと」が掲載されています。
 連載7年目初回である今回は、全編英字誌『ESPERANTO CULTURE MAGAZINE』によるエスペラント文化収奪の問題性と「朝日新聞」の加担を大きく取り上げ、文学状況の事大主義性とは異なる理路を描くことを宣言し、以下の作品を取り上げました。


・マルツェリ・ヴェロン(ブルーノ・シュルツ)「ウェンドラ」(加藤有子訳、「すばる」)
岡田利規×金氏徹平×篠原雅武「チェルフィッチュ群像公演」(「群像」)
・上田早夕里『ヘーゼルの密書』(光文社)
・坂井信夫『冬の蟬 坂井艶司と「満洲詩」の時代』(土曜美術社出版販売
エドゥアルド・ヴェルキン『サハリン島』(北川和美毛利公美訳、河出書房新社
・ウラジミール・ソローキン『マリーナの三十番目の恋』(松下隆志、河出書房新社
・樫本由貴「五〇年代原爆俳句の射程」(「原爆文学研究」)
・加島正浩「東日本大震災直後、俳句は何を問題にしたか ―「当事者性」とパラテクスト、そして御中虫『関揺れる』」(「原爆文学研究」)
・板垣憲司「諸島」(「現代詩手帖」二〇二一年二月号)
・島田龍「左川ちかを探して 百田宗治と『左川ちか詩集』」(「詩と思想」二〇二〇年一二月号)

  一点、訂正です。上田早夕里『ヘーゼルの密書』に言及した最初の箇所の「上田早夕里『ヘーゼルの密書』は、マイケル・クライトン~」は、「上田早夕里『ヘーゼルの密書』。著者の『破滅の王』がマイケル・クライトン~」でした。校正ミスで脱落が発生してしまっており、失礼しました。